艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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敗戦

三年前、稼働している全ての鎮守府が、暇をしていた

理由は単純だ

深海棲艦が、確認されなくなったのだ

 

 

ある決戦を境に

 

 

 

ハワイ諸島大決戦

 

 

 

それは、深海棲艦達の拠点とされていた

ハワイ島より半径六キロ圏内にある、地図にも乗っていないとある島国を攻撃した事である

 

 

どこからの情報かは、分からなかったが、大本営はその言葉を鵜呑みにし、全鎮守府に場所を発表

大規模作戦の開始である

 

 

全鎮守府は、持てるだけの戦力を持ち出し、ハワイ諸島へと向かわせた

何とそこには、深海棲艦が通常海域の五倍は有るであろう大艦隊が居たのである

その中には当然、歴戦種の南方棲戦姫も居た

 

 

当時は、これが深海棲艦の巣窟だと思い込み、この大規模作戦に全てを費やした

 

 

 

 

 

これが、敵の罠だと知らずに。

 

 

 

結果としては、勝利はした

だが、被害も甚大だった、何人もの艦娘が犠牲になり、皆それを悔やんでは居たが、それと同時に戦争が終わりなのかと嬉しがったいた

 

 

 

作戦成功し、世界各国の海域から深海棲艦が消え、海は平和になった……はずだった

 

 

実なこの戦いは仕組まれた物だったのだ、ある深海棲艦と当時元帥だった男によって

 

 

内容としては、艦娘戦力を半分減らす変わりに戦争を終わらせると言う事だった

当時最強を誇っていた、金剛形二隻、長門形一隻、扶桑形二隻、伊勢形二隻を轟沈させる変わりにと言う破格の取引だ

 

 

そして、戦争は終結した………はずだった

取引をした深海棲艦が裏切らなければ

 

 

迎えた、大本営での授与式

くしくも、この日は12月24日、クリスマスイブ

全ての人類へのクリスマスプレゼントになるはずだった

 

 

 

一番功績を出した、横須賀鎮守府、佐世保鎮守府の二つが授与を受け取った

横須賀は大敗こそはしたものの、何とか立て直し、最後の決戦時には実力を戻していた

 

 

その授与式は、ある爆音と共に終わりを告げる

 

 

大本営の屋根が、突如として爆撃を受けたのだ

それと同時に、無数の艦載機が空を黒く埋め尽くし、授与式の会場に三体の深海棲艦が仲間を連れて乱入してきた

 

 

三体の深海棲艦はそれぞれ、別の服装をしており、一人は堂々としながら歩き

一人はあくびをしながら、艦載機を指先で遊び

一人はカップを片手にアイスを美味しそうに頬張りながら

 

 

警備員がその三体を止めようとするが、航空機とリ級達がその行く手を阻む

三体が授与式の真ん中まで到達すると、堂々としている深海棲艦は、どこからか持ってきたリ級からマイクを貰い

 

 

提督達に、流暢な日本語で宣戦布告をする

 

 

「提督及び海軍に、この世界全てに!!我等深海棲艦は宣戦布告をする!!!

我等、深海棲艦は必ずや人間共を根絶やしにし、この世界から一匹残らず殲滅してくれよう!!!

我等に降伏は有り得ない!!

お前達が立ち向かって来るのであれば受けてたとう!!!

去らばだ!!人間共!!!」

 

 

 

 









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