そう言うと二人はお互い睨み合うとその状況を見た憲兵が急いで佐渡と唐澤を呼び出したのであった
部屋に入ると叢雲と長門がお互いを睨みあっており一触即発の雰囲気である
「叢雲!何してんだ!」
「長門!何をやっている!」
「「司令官(提督)!?」」
佐渡は叢雲の頭を軽く殴ると叢雲はいじけており唐澤も長門を叱っているが叢雲と長門は相変わらずお互いを睨み付けている
「はぁ……すみません唐澤大将
うちの叢雲が」
「いや、恐らくうちの長門だろう
こちらこそすまない」
と二人は謝るが手を取る様子が見れない以上やはりお互いを敵視しているようだ
「とりあえず、検査をしてお互い帰るとしようか」
「そうですね、叢雲早く受けてこい」
「……ふん!」
「長門も行け」
「……分かった」
二人は同時に出ていくが顔を合わせず部屋の扉を開けていく
唐澤と佐渡は部屋に居る艦娘達に謝るといそいそと部屋を出ていくと部屋の隅から北上がひょこっと出てくる
「わーお、凄いものを見たねぇ」
「あ、北上さん」
「やっほー大和さんと前髪のあぶ」
「ちょっと!何ですか!前髪のあぶって!?」
「あははー、でもやっぱり喧嘩になったか~」
北上は阿武隈の前髪を弄っていると阿武隈が抵抗しておりそれを楽しんでいる
「やっぱりって?北上さん何か知ってるの?」
「んー?まぁ大井っちから聞いたんだけどねー
叢雲と長門さんが同じ部屋に居ると絶対に喧嘩になるから離れておけって言われてたんだー
理由は、何かあるんだってさー」
「詳しくは分からないんですか?」
「まぁねー、でも
提督から聞いた話だとかなり闇が深いらしいよあの二人
」
「もう!!北上さん触りすぎですよぉ!!」
「あ、ごめんごめんー」
前髪を弄られまくった阿武隈は流石に怒り北上の腕を軽く殴っているが大和は心配そうに出ていった二人を見ていた
「二人に……いったい何が…」
「全く本当に失礼するわ!!」
「まぁ落ち着けって叢雲様や」
叢雲はイラつきながら大本営の廊下を歩いており後ろからは女の憲兵達が付いてきている
するとしばらく歩いた後叢雲が立ち止まる
「あ、司令官ごめん少し良いかしら?」
「んぁ?あー、了解だ」
その立ち止まったのはトイレの前でありそれを察したのか佐渡は壁際に立ちながら済ませるのを待っていると他の女性などが入っていくが叢雲は出てこない
(長いな…珍しく……)
佐渡は憲兵さんを見るとコクリと頷きトイレ内に入っていく
すると憲兵さんがすぐに出て来ており
「ごめん、お待たせ司令官」
「おう、じゃあ行くか」
叢雲と共に再び歩き始めしばらくすると大本営の入り口に差し掛かり出ようとすると再び憲兵に呼び止められる
「叢雲さん、そちら外させて頂きます」
「あ、忘れてた」
「おいおい、叢雲……」
すると、叢雲は首を差し出し愛の首輪を外すと憲兵はその首輪にあるコードを確認し終えると頷く
「問題ありません、では気を付けてお帰りください」
「へいへーい、ご苦労様です」
「ご苦労様です憲兵さん」
そう言うと叢雲と佐渡はゆっくりと帰路に着いていくと憲兵達も大本営に帰っていく
次回
波乱
次回から本編です!!
さて、小笠原鎮守府がピンチに追い込まれます!!