艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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ゲーム

「…………どういうこったこれは…」

 

 

「私達…」

 

「六人の中に…」

 

「一人だけ…?」

 

「偽物が…」

 

「混じっている…」

 

「だと…?」

 

叢雲達はお互いの顔を見ているが特段変わった所はないむしろいつも通りでありだが、すぐに大井が行動を起こす

 

 

「提督、今すぐに大本営に報告しましょう!!

提督殺しが初めて予告をしてきたんです!これを報告すれば……」

 

 

「駄目だ、そんなことしたら奴は確実に俺たちを殺す

それに誰かが奴に捕まっているんだろ?

下手に動けばそいつすら殺されかねない」

 

 

「ですが!!」

 

 

「へーい?大井ー?今日は妙に積極的に提督に詰め寄るデースね?」

 

 

「……何?金剛、何が言いたいの?」

 

 

金剛は大井を怪しむような眼で見ながら指を指す

 

 

「貴方が『提督殺し』何じゃ無いデースか?

それに今、『初めて』って言いましたよネー?

なーんでそんなこと知ってるんデースか?」

 

 

「はぁ?私は提督殺しに対してある程度は調べただけですよ?

その中に予告して殺す何て言った事はしたことないんですよ

でたらめ言わないでください!!」

 

 

「強く否定する所も怪しいデース……」

 

 

「辞めろ!金剛!!疑心暗鬼になるな!!」

 

 

佐渡は金剛を怒ると顔を俯きながら身体を震わせている

 

 

「だって……提督ー…

提督殺しは確実にそのターゲットを仕留めるんですよね……?

私、嫌デース…ここは私がやっと来れた場所なんですよ?……

もう、失いたく無いんですよ!!!」

 

 

そう言うと金剛は佐渡に勢い良く抱き付くと頭を撫でてあげる

 

 

「すまん、だが無意味に疑っても仕方無いさ

とりあえず整理しよう」

 

 

全員はソファに座ると写真と文章を広げお互いを見ている

 

 

「……この六人の中にいる…

つまり容疑者はこの六人か……」

 

 

佐渡は改めて六人を見るが特段変わった所もないし、変な様子もないいつも通りの六人だ

 

 

「うん!分からん!!

良し!じゃあ提督殺しさん!今ならこの事無かったことにしてあげるから手を上げて教えて!!」

 

 

「そんなんで答える訳無いでしょうが!!」

 

 

「いてっ!!」

 

 

佐渡がボケると見事に突っ込んでくる大井を見ながらやはり特段変わった様子もない

 

 

「アトミラール、名案があるんだ」

 

 

「何だ?グラーフ」

 

 

「全員を解体しよう」

 

 

「「「「「「はぁ?」」」」」」

 

 

グラーフのいきなりの発言に全員の目が集中するが、グラーフは立ち上がりながら佐渡の頬を両手で掴む

 

 

「我々はいくらでも代用が効くんだ、だが貴方は駄目だ!!

貴方の様な素晴らしいアトミラールは今後現れない可能性がかなり高い

それなら、私達を解体し貴方の無事を最優先にーーー」

 

 

「ど阿呆駄目に決まってるだろうが俺が許さん」

 

 

「何故だ!貴女は五日後に殺されてしまうんだぞ!!」

 

 

「バーカ勝手に殺すな

まだ決まってないだろうが、五日以内にその偽物を見付ければ良いんだろうが早まるな」

 

 

「だが…しかし……」

 

 

佐渡はグラーフを座らせると軽く小突き頭を撫でる

 

 

「相変わらず真面目は抜けて無いなぁ?

なぁに、俺が死んでもお前達は必ず守るさ

ま、死ぬ気は無いけどな」

 

 

「……すまぬアトミラール…」

 

 

グラーフはそう言うと俯いてしまうが特段変わった様子もない

 

 

「俺に疑えって事か?お前達を?」

 

 

「そうでも無いんじゃない?」

 

 

叢雲はそう言うと写真を六枚取るとバラバラにしていく

 

 

「提督殺しが今回、初めての予告をしてきた

即ち今回はいつもと違う方法で私達を殺しに来た

と言うことは、何もこの六人ではなく貴方の可能性もあるのよね?」

 

 

大井はそれに気付き佐渡を見ると全員の目が佐渡へ向けられる

 

 

「………え?俺?」

 

 

「そう言われると……」

 

 

「そうデースね……」

 

 

「待て待て!!俺は本物だ!」

 

 

と何人かが疑っていると叢雲が佐渡の慌ててる姿を見ているとアハハ!!と笑い始める

 

 

「冗談よ!司令官に化けられる訳無いじゃない!

それに司令官が偽物な訳無いしね」

 

 

「それもそうね」

 

 

「デース」

 

 

佐渡は叢雲のお遊びだったことに気付きほっとしながら胸を撫で下ろす

そして、改めて全員を見るがやはり変化は無い

 

 

 

 





次回

偽物は誰?

始まりました!提督殺しによる小笠原鎮守府への攻撃!!
皆さんは誰が偽物の提督殺しか分かりますかね?


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