次の日、佐渡と古鷹は二人で洗濯物を乾かしていた
今回はイムヤと交代してもらい変わりにイムヤが佐渡の変わりにデスクワークをやって貰っている
「いやー!!久しぶりだな!古鷹と家事なんてさ!!」
「そうですね!提督はお忙しいですからね」
「そんなことないんだけどなぁ……
あ、古鷹のブラこれ?」
「もう!!提督!?」
「アッハッハ!ごめんごめん!」
佐渡は、洗濯物を乾かしながら古鷹とふざけあっているが古鷹はぷんすかと怒っているのを見て楽しんでいる
「古鷹ー、そっち終わったかー?」
「はい!終わりましたよ!」
「なら!ほれ!休憩だ休憩!!」
「分かりました!!」
佐渡は、戸棚からお茶菓子とお茶を取り出すと縁側に座る古鷹に出そうとすると急いでそれを手伝おうとする
「あー、良いんだよ古鷹
今日は俺がやるからさ?」
「でも……」
「ほれ気にすんなってすぐに手伝おうとするのはお前の悪い癖だぞー?」
「すみません提督…」
そう言うと佐渡はお茶菓子を古鷹に出しお茶を飲みながらのんびりと話始める
「なぁ、古鷹」
「なんですか?提督?」
「お前は、古鷹だよな?」
「はい、本物ですよ?
『貴方に救われた古鷹』ですよ
私は」
佐渡はその言葉を聞くと少し眉間にシワを寄せながらも古鷹に話し掛ける
「なぁ、古鷹俺はお前を救った気はしてないし俺は叢雲に言われたからーーー」
「いえ、私は貴方に救われたんですよ
確かに叢雲がきっかけでしたけど、私はちゃんと貴方に救われましたよ
これだけは、譲れません」
古鷹は微笑みながらも真っ直ぐに外の景色を見ておりお茶を持っている手が少し震えている
「古鷹……」
「私は信じてます
佐渡提督を、叢雲を、だからこそ私はここに居ます
どんなことがあろうともこの先二人がこの鎮守府をどんなものに変えても私は必ず貴方達に着いていきます
なので、佐渡提督は『私なんか』を気にしなくてもーーー」
「あー!!辞めろ辞めろ!
分かったから!お前は本物だよ!!
疑わないから許してくれ!悪かったよ!!」
「……ふふ、ごめんなさい提督
意地悪が過ぎましたか?」
「勘弁してくれよ……全く…」
佐渡はため息を付きながらもお茶を飲むが震えている古鷹の手を取る
「安心しろ、お前は俺が守る
あの時約束したろ?」
「……はい、必ず見付けてください
そして、約束を守ってくださいね?佐渡提督」
「あぁ、任せとけ俺は提督だからな!
お前達を陸では守るからな」
佐渡はそう再び決意するとお茶を飲み干し立ち上がる
「さーてと!古鷹さんや!ちゃっちゃと他の家事も終わらせていきますか!!」
「はい!!提督!!」
こうして、古鷹との一日は何事も無く過ぎていくのだが古鷹は静かに提督殺しに怒りを募らせる
「…………提督は殺らせないよ
絶対に…」
そう呟くと洗濯物を強く握り締める
次回
貴方は殺させない
今回は古鷹さんでした!
果たしてこれは本物の怒りか偽物の怒りか?