艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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偽物探し 夜

「全員集まったな?」

 

 

「えぇ」

 

「はい!」

 

「大丈夫です」

 

「デース…」

 

「平気よ!」

 

「問題ない」

 

 

時刻は二二00、全員食堂に集まり席について居た

テーブルの真ん中には鍋が置いてあり中にはスープが入っている

どうやら昨日の夜に準備したらしく今朝から置いてあり誰もそれに手をつけていない

 

 

「こいつが、指定のスープか……」

 

 

佐渡は蓋を開けると中には具材が入ってない茶色いスープが入っておりそれを暖めるために厨房に持っていき火をかけるとその側に佐渡へと書かれている紙を見つける

 

 

『今晩、二三00に部屋へ行く

答えはそこで聞くわ

これは燃やしなさい?

 

By 提督殺し』

 

 

「……はいよ」

 

 

佐渡は呟くとその紙を丸めコンロの火を使い燃やすとそのまま灰皿に捨て暖められたスープを全員の前に再びだす

 

 

「さてと、これが提督殺し作のスープか……」

 

 

「具材は無いのね」

 

 

「……コンソメスープでしょうか?」

 

 

「毒…は無いわよね?睡眠薬は入ってると聞いてはいるけど」

 

 

匂いから察するに特に具材を入れていないコンソメスープである

実は全員にはあの日の夜提督殺しと会いルールの事話してある

 

 

「にしても、これ本当に大丈夫なのか?」

 

 

佐渡が警戒していると叢雲がお玉にすくい軽く飲む

 

 

「あつっ!うん、悪くはないわね?」

 

 

「おい!叢雲!!」

 

 

「どうせ飲まなくちゃ行けないんでしょ?

なら、いつ飲もうと変わらないわよ

ほら早く分けて司令官」

 

 

叢雲に言われ佐渡は正直嫌なのだがお玉にそのスープをよそうと全員に分け与えていく

 

 

「全員に行ったか?」

 

 

「はい、全員分行っています」

 

 

「では、頂きます!」

 

 

「「「「「「頂きます」」」」」」

 

 

全員手を合わせてスープを飲もうとするのだが叢雲と古鷹以外全く手をつけようとしない

 

 

「あんたたち、早く飲みなさいよ」

 

 

「そうですよ?折角のスープが冷めてしまいますよ?」

 

 

「二人とも、良く飲めますね……」

 

 

「毒が入ってるかも知れないんデースよ?」

 

 

「でも、早く飲まないと司令官の回答時間が少なくなるわよね……」

 

 

「アトミラール、信じて大丈夫何だよな?」

 

 

「あぁ、大丈夫だ

お前達を路頭に迷わせたりしないからな安心しろ」

 

 

「じゃ、御馳走様」

 

 

叢雲は早々に飲み終わり一番早くに食堂から出ていく

 

 

「司令官、明日の朝ご飯楽しみにしてるからね?

じゃ、お休み」

 

 

「あぁ、お休み」

 

 

「御馳走様でした」

 

 

次に古鷹が飲み終わりゆっくりと食堂を後にしようとする

 

 

「提督、信じてますよ

おやすみなさい」

 

 

「おう、おやすみ」

 

 

その二人を見た四人は早々にスープを飲み終わりに食堂を後にしようとする

 

 

「……提督、私には貴方が必要です

お願いしますね」

 

 

「提督、私はここが大好きデース

お願いします、提督殺しを必ず見つけてください」

 

 

「司令官、信じてるわ

だから、奴を捕まえてね?」

 

 

「アトミラール、貴方を信じるからな

お願いだから私達を離れ離れにさせないでくれ」

 

 

「任せておけ、安心して寝てろ

お休み皆」

 

 

全員が出ていくと時間を確認し、佐渡は食器を片付け終えるとゆっくりと自室へと向かっていく

 

 

「さてと、決着を付けようか?

提督殺し?」

 

 

 

 






次回

提督殺しと佐渡

次回提督殺しと決着を付けます!
さてはて、偽物は誰なのでしょうか?

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