艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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第八章 正義の戦艦
波乱の幕開け


ここはある海域の海上にて激戦が繰り広げられていた相手は戦艦ル級三体雷巡チ級一体軽巡ヘ級一体空母ヲ級一体の敵主力艦隊

対してこちらは旗艦長門、夕立、時雨、赤城、陸奥(むつ)磯風の艦隊で迎え撃つ

戦況としてはかなり有利で制空権を既に取っており向こうの空母は艦載機を発艦させる艤装を破壊され既にほとんど動けない

 

 

「沈むっぽい!」

 

 

夕立の雷撃が見事チ級に命中し、当たり所が悪かったのか爆発を起こし撃沈していくと軽巡ヘ級とル級が夕立を仕留めようと襲ってくるが

 

 

「僕達を居るのを」

 

 

「忘れては困るな?」

 

 

それに気付いた二体は直ぐ様応戦しようとするが赤城による艦載機からの攻撃に怯んだ一瞬に磯風と時雨の挟撃にあい爆発を起こし撃沈していく

 

 

「ーーー!!!」

 

 

するとル級の二体がそれを見ながら怒ったのか主砲を向けて二人に襲いかかるがそれを防ごうと陸奥が立ち塞がると

 

 

「あらあら?こっちに集中していて良いの?」

 

 

次の瞬間ル級の一体が真後ろから頭を掴まれ隣のもう一体にぶつけられると二体は体制を崩し海上に倒れるとそのぶつけた相手を見る

 

 

「沈め!!」

 

 

と長門は叫ぶと全砲門からほぼ近距離で砲撃すると同時に陸奥も砲撃し二体のル級は叫び声を上げながら撃沈する

最後に残された空母ヲ級は逃げようとするのだが長門はそれを見逃さずに脚を砲撃で撃ち抜くとヲ級は海上に転ける

 

 

「逃がすわけないだろ?深海棲艦」

 

 

「ーー!ー!!」

 

 

ヲ級は謝るような態度を取るが長門はそんなことを気にせずに砲門をヲ級に向ける

 

 

「何を言ってるかは知らんが貴様らは我々の敵だ

逃がすわけないだろ、沈め!!!」

 

 

そう叫ぶと長門は再び全砲門をヲ級目掛けて砲撃するとヲ級は叫び声を上げながら撃沈していく

 

 

「こちら長門 提督海域突破したこれより帰投する」

 

 

『了解、良くやったぞ』

 

 

長門は通信を切るとゆっくりと帰路に付こうとするが近くにまだ敵艦隊が居ることに電探が反応し気付く

 

 

「……全艦帰投してくれ

私は近くの小隊を叩く」

 

 

「始まったぽいー!長門さんの命令無視!」

 

 

「長門さん、またかい?」

 

 

「すまないな、弾がまだ余裕があるし今回は傷付いて居ないからなもう少し戦わせてくれ」

 

 

長門が一人で戦おうとするとその背中を磯風に止められる

 

 

「馬鹿者、あれほど一人で行くなと言っているだろうが?私達も行くよ」

 

 

「そうですよ、制空権は任せてください」

 

 

「しかし……」

 

 

「長門」

 

 

すると陸奥が長門の肩を叩くとビクッと反応するがゆっくりと陸奥へ向き直る

 

 

「一人で突っ走ったら駄目よ?私達が居るんだからもう少し頼ってよね?」

 

 

「……そうだな、すまない

では私のワガママを頼めるか?」

 

 

「余裕っぽい!」

 

 

「任せてよ!」

 

 

「やってやろうじゃないか!」

 

 

「行きましょう!」

 

 

「ええ、勿論よ!!」

 

 

五人は長門のわがままを聞く長門は電探を頼りに近くの小隊に向けて発艦していく

 

 

「深海棲艦は皆殺しにしてやろう!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは変わって大本営近くの飛行場

ある男がロシアからの帰りに海軍の者達が敬礼をしながら旅客機から降りてくるのを待っていた

旅客機からは現地に行っていた元帥や大将達そして

 

 

「「「「「お帰りなさい!大元帥様!!」」」」」

 

 

一番後ろから大元帥東雲(しののめ)憲次郎(けんじろう)がゆっくりとした足取りで降りてきており欠伸をしている

 

 

「ふわぁ、やっと着いたか

あー時差ボケキッツい」

 

 

「お帰りなさいませ、東雲大元帥」

 

 

その隣に羽田と大淀が立ち並び東雲に挨拶をすると欠伸をしながら東雲も簡単に挨拶をすませる

 

 

「あぁ、話はある程度聞いたよ

新型の歴戦種に特殊空母監視者、撃退良くやったぞ羽田元帥」

 

 

「勿体無いお言葉、ありがとうございます」

 

 

「とりあえず今までの資料を見せてもらおうか?」

 

 

「こちらになります大元帥」

 

 

大淀が資料を大元帥に手渡すとゆっくりとした足取りでその資料を見ていくがある項目に着目すると歩み止める

 

 

「おい待て、何だこの架空の空母ってのは?」

 

 

その言葉に大淀がビクッと反応すると羽田が落ち着いた様子でその理由を話し始める

 

 

「そちらは、ドイツで違法に建造された空母 グラーフツェッペリンです

彼女はーー」

 

 

「違うそう言うことじゃない

何でそんなのが『小笠原に居るか』を聞いているんだ?

それにやけに小笠原に艦娘が居るな?こいつを含めて既に一艦隊出来てるじゃないか?」

 

 

「彼女はその際受けた心の傷が残っており、他の鎮守府に置くにはよろしくないと判断したまでであります」

 

 

「……ほう?お前の独断か?」

 

 

「はい、申し訳ありません」

 

 

東雲は「うーん」と唸るがすぐにニヤリと頬を吊り上げながら笑いだし資料を大淀に投げ付ける

 

 

「小笠原鎮守府提督 佐渡 満大尉を呼び出せ

それと全鎮守府に向けてある電報を流せ

後大本営の馬鹿共にも準備を進めろと言っておけ」

 

 

「大元帥、一体何を!?」

 

 

「決まっているだろ?私はこの際空母が小笠原に行こうがどうでもいいだがな

『そいつが強いのかどうかを見たいのさ?』」

 

 

その言葉に、羽田はやはりとも思いながら冷や汗を掻いている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全鎮守府に大本営主催の大演習会を執り行う!!

準備をしておけとな

全鎮守府強制参加だ!」

 

 

 

 




次回

深海棲艦がいる日常?

満を期して大元帥東雲登場!
彼の登場により小笠原鎮守府メンバー達は窮地に立たされます


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