「嘘をつくな!お前の鎮守府に流れ着いただと!?
あの霧の海域から生きて帰ったものはいないのだぞ!
どうせお前の鎮守府なら取り込みやすいと感じた計画的な犯行に違いない!!」
「だが、彼女は実際ドイツの積み荷だったのだろう?
ドイツ側はその事に関しては認めている
そうなると彼女は唯一の霧の海域での生還者だ
それなら、今すぐの解体よりここでその情報を全て吐いて貰ってからでも良いのではないのか?」
「それもそうか、なら彼女を解体する前に尋問してからと言うことにしよう
それが一番だな」
「それではドイツには轟沈したと報告するとしようか」
大将や元帥達はグラーフを何としても解体したいらしく、口を揃えていると佐藤がニヤリと笑っており佐渡はそれに気付く
(あいつか、今回の原因は)
恐らく、佐藤と村山は仲が良かったのかは分からないがグラーフが原因で自分の地位が悪くなるのを嫌悪しているのだろう
だが、元帥の一人が手を上げ意義を唱える
「意義あり、何故彼女がドイツのスパイなのに小笠原何かに居るのでしょうか?
それなら、唐澤大将の舞鶴鎮守府に行く筈では?
彼女には村山元帥との問題終了後にどの鎮守府に行っても大丈夫だと言う契約があったはずです」
発言したのはついこの間まで鎮守府の提督をしていたある元帥で艦娘や提督業の事をよく知っている人物であった
だが、しかし
「決まっているだろ?小笠原ならどうせ簡単に潜入出来ると思ったのだろう
あそこはクズの溜まり場だし提督は艦娘に甘いからなぁ!!」
「えっと、小笠原には……ほう?既に六人も居るのか
犯罪者三人に、厄介払いされたのが二人そしてスパイが一人が
ははは!!笑えるな!こんな奴等しか居ないのかこの鎮守府は!
どうせならこの機会に小笠原鎮守府自体を消してしまうのはどうだ?」
その発言にグラーフは怒りを押さえ込みながらも拳を握りしめ佐渡も唇を噛みしめている
「それもそうだな!それが一番良い!
こんな犯罪者等の集まりなんて物は無くすに限るな!!」
「そうすればこんな会議なんて必要ないんだからな!!」
(違う、こっちが今回の話題内容か)
大将や元帥の多くは深海棲艦が出てくる前からの古株が多く実際の海上戦闘や鎮守府の事を知らないものが多い
それに加え、艦娘を兵器としてしか考えていない物が多くそれを使って成り上がってくる提督達を毛嫌いしている
だからこそ、小笠原が活躍することは最も嫌っている為何とかして鎮守府自体を解体したいらしい
「待ってください!皆様、今回の議題はグラーフツェッペリンに対するスパイ容疑では無いのですか!?」
「黙ってろ!所詮元提督の成り上がり元帥が我々に口出しするな!若造風情が!!」
「グラーフツェッペリンはスパイで間違いないだろう
そして小笠原鎮守府はそれを介護しているこれで良いだろう
よって、グラーフツェッペリンの解体と小笠原鎮守府提督佐渡大尉には提督の任意を解くとしようではないか?」
「待て待て、その前にグラーフツェッペリンには拷問と尋問をしないとな?
スパイなら向こうの情報も霧の海域についても分かるはずだ
簡単には話さないだろうじっくりと拷問しようではないか?」
羽田や別の元帥の話を聞かずに佐藤の派閥は勝手に話をでっち上げ小笠原を解体するのとグラーフの厄介払いを決めつけ元帥と大将達は勝手に話を広げていると羽田が叫ぼうとした瞬間バァンと渇いた発泡音が会議室に響き渡ると辺りは騒然となる
「はぁーあ、本当に無能だよなぁお前らは」
銃を撃ったのは一番上に座る大元帥東雲だった
悪態を付きながらため息と共に銃にゆっくりと弾を込めている
次回
大元帥 東雲
次回海軍最高権力者の東雲が動き出します
はたして彼は小笠原の味方なのでしょうか?