佐渡は机の中を探ると一枚の紙が入っておりそれを取り出すと内容を読む
「…大演習会?」
「そうだ、全ての鎮守府合同で行う演習会だ
それに出ろ
そして優勝しろ
私に認めて貰いたいのだろ?それならこれぐらいやってみろ」
佐渡はその契約書の内容を読んでいくと最後の欄に目が行きその紙を机に叩き付ける
「待てやクソジジイ!この負けたら鎮守府解体と金剛、大井、イムヤ、グラーフの解体ってのは何だ!?」
「ハハハ!決まってるだろ?
お前達にやる気を出させるためだよ
因みに一度でもその大会で負けたらその通りお前の鎮守府メンバーの大半を解体しお前を小笠原から解任させ鎮守府も解体するからな!!」
「いくらなんでも横暴すぎるだろ!!」
「なら、グラーフツェッペリンは諦めるんだな?
今ならそいつだけの解体で許してやろう?」
佐渡はその言葉に悩み苦悩しているとグラーフが肩を叩き首を横に振るう
「アトミラール、良いんだ私が解体されればそれだけで良いのだろう
なら迷わないでくれ私は大丈夫だ」
「グラーフ……」
佐渡とグラーフのやり取りを見ていた叢雲は佐渡から契約書を取り上げるとその内容を読む
「おい!叢雲!?」
「……ねぇ、東雲大元帥
これに優勝したら私達には何かあるの?」
「貴様は確か……雷撃姫の叢雲か
そうだな、今のところはほとんど考えていなかった
優勝した暁にはグラーフツェッペリンの解体を中止し
今後その事に関しては関わらないと約束しよう
後、小笠原鎮守府についての解体の話を今後一切しないと誓おう
それと貴様の言うことを一つだけ聞いてやろう」
「……それは本当に?」
「内容にもよるがな」
「それなら……『古鷹の罪を消して』」
「それは無理だ
あの艦娘の罪はそんなに軽い話ではない
こんなところで決められるほどに甘くはないのだ
理解しておけ」
「そう……それなら条件を追加するなら良い?」
「ほう…?そいつは何だ?」
東雲は叢雲からの提案に興味を示し煙草を消すと前のめりになりながら答えを待つ
「もし、この大会で私達小笠原が負ければ
私と佐渡を好きにして構わないわ
これならどう?」
「叢雲!?」
「待ってくれ!叢雲そんなこと駄目だ!!」
「ほほう…?これは驚いた
自分すら犠牲にするつもりか?」
叢雲がとんでもない事を言い始め佐渡は叢雲の両肩を掴み説得し始める
「バカ野郎!駄目に決まってるだろ!?
俺は別にどうなろうと構わない!だが叢雲お前は駄目だ!!」
「そうだ!叢雲何を考えている!
貴女がどんな目に合うのか分からないのだぞ!?」
「ふーん、因みに東雲大元帥
私をどうするの?」
「そうだなぁ……
一生を海軍の為に尽くす奴隷にでもなってもらうかな?
戦争が終わっても海軍にその身を全て尽くしてもらおう」
「ほら!そんなのは駄目だ叢雲!
私なんかの為に貴女までそんな危険を犯さなくてもーーー」
「私なんか?何言ってるのよあんただから私はここまでやろうとするのよ?」
叢雲はその言葉と共に近くにあるペンでサインを書くと佐渡に差し出す
「……本気か?叢雲」
「えぇ、勝てば良いんでしょ?
任せておきなさい
どんな相手でも私が倒して見せるわ」
叢雲の真っ直ぐな瞳を見ているとその覚悟が伝わり佐渡も頭を掻きながらその契約書にサインし始める
「アトミラール!駄目だ!そんなもの書かなくても私が解体されれば!!」
「グラーフ、俺はお前を守ると言ったな?
それに嘘はない
叢雲も同じだお前を守るために小笠原を守るために覚悟を決めたんだ
黙って従え」
佐渡はサインを終えると矢矧が下りてきてその契約書を受け取り東雲に渡すと内容を確認する
「……良いだろう、そのお前達の覚悟に免じてもう一つ条件を加えてやろう
お前達が優勝すれば、お前達小笠原鎮守府全員の罪を全て消し去ってやろう!!」
「なっ!!」
「大元帥それは!?」
「いくらなんでも破格の条件過ぎますよ!!」
東雲の発言に元帥や大将達はどよめくが東雲は立ち上がり叫び始める
「黙れ無能共!我が大本営に
いや海軍に必要なのは『力』だ!!
海上を支配する深海棲艦共を殲滅するための圧倒的な力がな!!
勝てば官軍負ければ賊軍
力こそ正義だ、やってみろ小笠原鎮守府
全ての鎮守府をねじ伏せ優勝してみろ!
お前達にその力があるならなぁ!?
開催は二週間後!詳しくは後で連絡を入れてやろう!!」
東雲雄大、この男に納得させるには自らの力を見せ付けるのが一番とされている
だからこそ佐渡と叢雲に対してこの様な態度を取る認めているからだこの二人の実力を
「「やってやろうじゃないか!!(やってやるわ!!)」」
その言葉と共に叢雲と佐渡は会議室の扉を開き出ていくとその後ろからグラーフも急いで付いていくと会議室は静かになるがその瞬間東雲が笑い出す
「アッハッハッハ!!
相変わらずあそこの奴等は面白いねぇ!
そう思わないか?矢矧?」
「あまりからかってはいけないと思いますよ
大元帥」
大元帥は立ち上がり煙草に火を付け会議室を去ろうとすると今日参加した元帥や大将達は揃って東雲に詰め寄る
「大元帥!あの言葉は本気ですか!?
あそこには大罪人の古鷹にそれを介護した二人の罪を消すって!」
「あぁ?本気だよ?
ハハ、勝てるならな?」
そう言うと東雲はあるリストをその元帥達に渡すと顔色を変える
「バーカ、簡単に勝たせるわけないだろ?
今回の大演習会にはかなりの実力者達が参加するんだよ
それには『正義の戦艦』長門も参戦する
かなり面白そうだぞ、ハハ!」
「成る程…」
「確かに彼女なら…」
「ハハ!まぁ、別にそんなことはどうでも良いんだけどな?」
「「「「え?」」」」
東雲は歩みを止めると元帥達に振り返ると頬を吊り上げながら嫌らしく笑う
「勝てば認めてやろう
負ければ殺してやろう
それが俺だ分かるだろ?諸君?」
その言葉に全員がゾクッと背中を冷やすと東雲は笑いながら矢矧と共に会議室を後にする
次回
大演習会に向けて
大演習会編は書きたかったのですが、何かとある人と同じような展開になりつつあるのがちょっと悔しい……