対戦の合図と共にイムヤは潜水し、瑞鶴、龍驤は艦載機を発艦しそれと同時にグラーフも発艦させ航空戦を始める金剛と大井は霧島達に突っ込んでいく
「行くデースよ!霧島!!」
「相手になりますよ!お姉さま!!」
「悪いですが、勝たせてもらいますよ大井さん!!」
「こちらの台詞です!!負けませんよ!!」
二人は同時に対峙する中阿武隈と潮はペアを組みながら叢雲達に向かっていき打ち合わせをしている
「潮ちゃん!行くよ!!」
「はい!阿武隈さん!」
「じゃあ行ってくるね叢雲」
叢雲にそう言うと古鷹が前に出ており艤装を構えると阿武隈がニヤリと笑いながら瑞鶴と龍驤を見ると瑞鶴と龍驤は頷く
(まだ叢雲は動かないはず
それなら古鷹さんを今のうちに足止めして瑞鶴か龍驤が航空戦を勝って制空権が取れるから……いける!!)
阿武隈達の作戦はとりあえず叢雲はこの決勝戦では動かないはずの叢雲を残った者達で集中砲火する予定でありその為に制空権を取りやすい錬度の高い二人と火力が高い霧島技量の潮と妙高を連れてきており何とかしてでも勝つつもりらしい
「悪いな、小笠原
恩人でもな瑞鶴の夢の為だ負けてもらうぞ!!」
この作戦を考え付いた石澤は複雑な顔をしているがそれを読んだかのように佐渡はその光景を見ていた
「はは、やっぱりか
なら『読みは当たりかな?』」
「悪いけど!勝たせて貰うよ!!
叢雲、古鷹さん!!」
「あら?そんな簡単に勝てるとは思わないでよね?」
その言葉と共に全員の目が叢雲に集中し会場も困惑と驚愕の声を上げ恵比寿は興奮ぎみにマイクを取りながら声を上げると羽田も汗をかく
「ま、ま、まさか!今まで動かなかったあの駆逐艦が!!」
「……ここで、動かすか彼女を」
「……叢…雲?」
「わーお、ここで叢雲を動かすんデースか
提督ー」
「嘘でしょ…動かないんじゃないの!?」
「これは…計算外ですね…」
沖縄の面々が驚く中叢雲が艤装を動かしながら古鷹の隣に移動すると古鷹の肩を叩く
「行くわよ、古鷹」
「了解、援護は任せて」
叢雲が軽い準備運動を終えると古鷹は下がり艤装を構え叢雲は阿武隈を嘲笑う
「動かないと思った?残念ね
悪いけど容赦なく潰せとの指示でね
勝たせてもらうわよ」
「…流石に驚いたわ…
でも!負けないんだから!!
行くよ!潮ちゃん!!」
「は、はい!!」
阿武隈がその言葉と共に再び走りだし次は叢雲へと向かっていくと潮もその反対側から叢雲を倒そうとしてくるが
「まずそっちからかしら?」
叢雲は阿武隈ではなく潮へ向かっていくと艤装の魚雷をちらつかせながら腰の主砲を潮へと向ける
「不味い!潮ちゃーー」
阿武隈がカバーしようとするがその進行方向へ曲がった瞬間目の前に雷撃が通過し爆発を起こされ水柱と共に動けなくなる
水柱が消えると雷撃の方向を睨むとそこには古鷹が足の魚雷を装填していた
「叢雲の邪魔はさせないよ!!」
「くっ!古鷹さん!」
次回
潮VS叢雲
初の駆逐艦対決!
勝者はどっちか!?