瑞鶴は艦載機を発艦させるために弓を引き放つと弓矢が艦載機に変わり叢雲達を襲うのだが何とか二人は避けながら瑞鶴へと近付いていく
「行かせませんよ!!」
だが、それを阻むように霧島が間に入り込み主砲を叢雲達に向けると立ち止まり忌々しそうに睨み付ける
「チッ!厄介ね!!」
「そこを退いて貰いますよ!!」
叢雲と古鷹は先に霧島を倒すために二人で艤装を構えるが空から艦載機が叢雲達目掛けて突っ込んでくる
「叢雲任せて!」
古鷹は深呼吸をすると艤装にある高角砲を使い正確に艦載機を撃ち落としていく
「くっ!やるわね!
なら更に増やすまでよ!!」
「全て撃ち落とします!!」
その隙に霧島は主砲を古鷹目掛けて砲撃を放とうとするが叢雲に邪魔される
「叢雲さん!」
「悪いわね、貴女の相手は私よ
金剛の妹さん?
私では不服かしら?」
「金剛お姉さまから貴女の話しは聞いておりますよ
とんでもない化け物駆逐艦だって
不服?まさか貴女を倒して古鷹さんも倒させて貰いますよ!」
霧島と叢雲がぶつかっている間に古鷹は瑞鶴の艦載機を一つ残らず正確に撃ち落とし瑞鶴へ砲撃するのだが避けられてしまっている
「やりますね、瑞鶴さん
でも負けるわけには行きませんからね!」
「私もよ!あんた達に勝って私は『手がかり』を見付けるんだ!!
悪いけど倒させてもらうわよ!!」
瑞鶴は更に艦載機を増やす為に二本の矢を束ねて放とうとするが昔加賀に言われたことを思い出す
『五航戦、艦載機が多ければ勝つんじゃないわよ
いかに艦載機の攻撃を上手く確実に相手に命中させるかよ
向こうは私たちより遥かに手数が多い
それなら私達は確実に相手を倒しなさい
覚えておきなさい
冷静に自分の立場と出来ることを考えておきなさい』
(そうか……それなら!!)
瑞鶴は矢を二本を別々の方向へ放つ一つを空へ一つは古鷹へと放つ
「何度やっても無駄だよ!!」
瑞鶴の艦載機は古鷹の高角砲で撃ち落とされるが瑞鶴は深く息を吐くと冷静に周りを確認すると左へと走り出し戦っている霧島と目を合わせる
「逃がさない!!」
古鷹が逃げようとする瑞鶴の先を読み砲撃をするとその瞬間瑞鶴は古鷹目掛けて全速力で突っ込んでいく
「引っ掛かったわね!!」
「なっ!!」
瑞鶴は瞬間矢を引き絞り古鷹目掛けて艦載機を飛ばすと古鷹は対応仕切れずに艦載機の攻撃を受けてしまい少しよろけると霧島は叢雲との戦闘を中断し古鷹に砲門を向ける
「叢雲の相棒!撃ち取りますよ!!
全門斉射!撃てぇぇぇ!!」
「古鷹避けて!!」
叢雲の言葉に気付き無理矢理によろける身体を反らし霧島からの砲撃を避けるのだが空を確認したとき言葉を失う
「敵機直上……急降下爆撃!!」
(避けきれない!!)
先程瑞鶴が放っていた艦載機が古鷹の真上から古鷹目掛け突っ込んできており咄嗟にそれを防ごうとするが先程阿武隈との戦闘で傷付いていたため少し反応が遅れ瑞鶴の艦載機の爆撃を直撃すると爆煙を上げる
「良し!取った!!」
瑞鶴がガッツポーズを取ると爆煙の中から一撃の砲撃が放たれそれが霧島へと直撃し体制を崩す
「なっ……あれを受けて…!?」
その瞬間霧島は目を離していた叢雲を思いだし振り返るとそこには今にも飛びかかり霧島を押し倒そうとする叢雲が見えるのだが当然反応できず叢雲に水上へ押し倒され主砲を腹部に突き付けられる
「……上手い連携ね
でもね、貴女は貰うわよ?
沈め」
霧島は急いで反応しようとするが当然間に合わず叢雲からの砲撃を全弾その身で受け止めると苦しそうに腹部を押さえ叢雲を振り払おうとするが
「私は、雷撃姫よ?」
「っ!!」
叢雲は宙に舞いながら右手の魚雷を霧島に向けると勢い良く放ち同時に装填が終わった主砲も連続で撃つと霧島は爆煙に包まれる
「つ、強…い…」
戦艦の耐久でも流石に主砲四発と雷撃三発をもろに受けると持つわけがなく霧島の艤装は爆発を起こし水上に力尽きる
「ごめん…叢雲…」
最後の気力を振り絞って古鷹は砲撃を放った為か爆煙が晴れていく中古鷹はゆっくりと水上に倒れると気絶してしまう
「霧島!古鷹!戦闘不能!!」
この判定に会場中から歓声と拍手が上がり戦いはクライマックスへと向かっていく
次回
一撃の雷撃
次回対沖縄戦決着です!
と言っても瑞鶴が圧倒的に不利なんですけどね……
鶴が出なくて諦めた提督がこちら