艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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大演習会 VS磯風

叢雲と古鷹が利根を撃破した頃長門の近くでは磯風と金剛、大井の戦いが膠着しつつあった

先程まで金剛、大井はかなり優勢に戦っていたが磯風が他の艦娘達とは違いかなり近接戦闘に馴れており下手に近寄れなくなっていたのである

 

 

「どうした二人とも?

私を倒さないと前には行けないぞ?」

 

 

「……北上さんとかとは大違いね」

 

 

「デース……これはキツイネー…」

 

 

磯風の戦いかたは叢雲や北上達とは大幅に違い確実に急所を狙ってきており一撃で仕留めることを前提に撃ってきておりそれを避けてもまた連続で首や頭等を狙ってくると言ったかなりキツイものであった

 

(提督の言った通りね…

磯風…長門の右腕にして海軍が認める正義の片腕となるとやっぱりこっちもそれぐらいしないと駄目か…)

 

 

大井は息を深く吐くと金剛に向き直り頭を縦に振るうと驚いた様子で金剛も頷く

 

 

「……やるんですか?大井」

 

 

「仕方ないでしょ、まともにやっても私達は負けるわ

でも古鷹の為提督や鎮守府の為覚悟は出来てるわ」

 

 

「……分かりました、ではお願いしまーす!!」

 

 

「打ち合わせは終わったか?

では二人とも沈んでもらうぞ!!」

 

 

磯風が両手の主砲を握り締め突っ込んでくると次は大井が一人で突っ込んでいく

 

 

「悪いけど!金剛を失うわけには行かないからね!!

大事な戦艦様だから!」

 

 

「大井!そう言うのは辞めてください!!」

 

 

「一人で来るか?面白い!!」

 

 

先程まで二人でもキツイ相手ではあったのだが大井は単艦で挑み金剛も少し後ろを付いていきながら主砲を磯風に向けるが磯風は大井の影に隠れながら主砲をぶつけ合う

 

 

「貴様の事は聞いているぞ

男嫌いの大井よ」

 

 

「それがなに!?」

 

 

「お前がやった罪は確か海軍上層部の者達への暴行

そして、提督への過剰な暴力

他の鎮守府には行けず死刑と同じ島流しにされた憐れな艦娘よ」

 

 

大井は磯風の言葉にピクンと反応するが続けて主砲をぶつけ隙を作り砲撃しようとするが磯風はそれを避け反撃の砲撃をしようとするが大井も辛うじて避ける

 

 

「あんたに!関係ないでしょ!」

 

 

「そうとも言えないさ、お前達が負ければ我々の鎮守府に来るんだ

確かそこの金剛は不幸持ち何だっけか

厄介極まりないな

正直、長門が欲しいのは叢雲だけだからなお前達はただの付属品に過ぎない

大人しく解体を受け入れたらどうだ?」

 

 

磯風の言葉に怒りを募らせる二人だが大井は深呼吸をすると佐渡の言葉を思い出す

(どんな時でも冷静でいろ、戦闘に関して怒りは大事な感情だ

だがそれに支配されてては駄目だ

それを押し止めて相手を倒せ、大変かも知れないがやれるか?大井)

 

 

「……ふぅ、そうね私達は正直貴女達海軍では厄介者かもね」

 

 

「分かっているなら海軍の迷惑にならないためにもーーー」

 

 

「でもね、アイツはそんな私達に生き方を教えてくれた私達を助けてくれた

私の親友を助けてくれた、私に……小笠原と言う居場所をくれた」

 

 

目を閉じながらいつもの小笠原の風景を思い出しながら微笑み磯風へと向き直る

 

 

「私はね!海軍なんてもうどうでも良いのよ!!

私は、私の為に!救ってくれたアイツと皆の為に戦う!あんた達なんてぶっ倒して!皆でまたあの小笠原で笑って過ごすのよ!!

だから私達の邪魔をするなぁぁぁ!!」

 

 

大井は主砲を磯風に押し当てるが磯風はそれを弾き腹部へ蹴りを入れると右手の主砲を放ち大井と距離をとる

 

 

「貴様らの覚悟は分かった…

だがな私もあの二人に救われたのだ

だからこそ私も負けるわけにはいかないのさ

悪いが負けてもらうぞ私達の正義の為に」

 

 

 

 

 

 

 




次回

覚悟

磯風と大井達の覚悟はどちらが上か

最近花粉が酷くて仕事にも影響し始めて辛いですわ…



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