艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

301 / 594
戦艦姉妹

叢雲は陸奥に接近し近接戦闘を仕掛けその後ろで古鷹がその援護に回りそれを迎撃するべく陸奥が主砲を叢雲に撃つがそれを軽く避け主砲で反撃してくる

(やっぱりただの砲撃じゃ当たらないわね…

長門を待ってても仕方無い!)

 

 

叢雲の主砲を避けると近距離まで迫ろうとするが叢雲が艤装を蹴飛ばし再びある程度の距離を取り自分から迫るヒット&アウェイをやられており自分のペースに持ち込めず陸奥は苛ついていた

 

 

「っ!めんどくさいわね!!」

 

 

「悪いけどあんたを潰すのにこちらも傷を負えなくてね!!」

 

 

だが、その戦いにも決着がつきそうになっていたいくら陸奥が戦艦だからとは言えど先程から叢雲と古鷹の主砲をもろに受けており艤装が少しずつ動かなくなっていた(そろそろ不味いわね…仕掛ける!!)

 

 

それに気付いた陸奥は再び叢雲に迫るのだが叢雲は陸奥の艤装を蹴ると真上に飛び上がり主砲を構えてくる

 

 

「しまっ!」

 

 

「いつも同じ行動をするわけないでしょ!」

 

 

反射的に腕で叢雲の主砲を防ごうとするがその瞬間脚に熱い鈍痛が走り身体の体制を崩す

叢雲ではないその攻撃に一瞬分からなかったがもう一人の艦娘を思いだし睨み付ける

 

 

「古……鷹!!」

 

 

「これで終わりです!!」

 

 

「沈みなさい!!」

 

 

叢雲が主砲を放とうとした瞬間何かに気付き主砲を自らを隠すように動かすとその主砲に砲弾が直撃し反動で横に吹き飛ばされるが無事に着地する

 

 

「叢雲!大丈夫!?」

 

 

「平気よ!

チッ!もう少しだったのに!」

 

 

「え?まさか!?」

 

 

「……どうやら間に合った見たいだな」

 

 

その砲弾を撃った正体は長門だった

先程金剛から受けた艤装の傷は痛むが無理矢理にでも走ってきたらしくギリギリで叢雲を射程圏内に捉えたのだった

 

 

「待たせたな陸奥下がってろ」

 

 

「で、でも長門!」

 

 

「お前では荷が重い私に任せろ」

 

 

「………分かったわ」

 

 

長門に言われ陸奥が下がろうとすると横目で叢雲と古鷹を見る

叢雲は主砲を動かし動作チェックをしながら古鷹は傷の心配をしている

『互いに思いあってるんだから話してみたら?』

先程叢雲に言われた言葉を思いだし陸奥は下がるのを辞め長門の隣に戻る

 

 

「陸奥、下がれと言ったはずだぞ?」

 

 

「嫌よ、貴女一人に任せてられないもの」

 

 

「だがーーー」

 

 

「ねぇ、長門

貴女が何を抱えているのか私達に何を思っているのか分からない

でもね私達も貴女を助けたいし援護したいの

それにあの二人を倒すなら二人の方が確実よ?

……これでも駄目?」

 

 

「………分かった、じゃあ背中を任せても良いか?」

 

 

「任せて!」

 

 

陸奥と長門が主砲を構えると叢雲と古鷹は怪訝そうな顔をしながらこちらも主砲を再び構える

 

 

「………不味いわね

戦艦二人か…」

 

 

「うん…こればかりは頑張らないとね…」

 

 

叢雲と古鷹は顔を見合せ頷くと叢雲が前に出古鷹が少し下がり

対する長門達は長門が前に出陸奥が後ろに下がる

 

 

「ま、負けるつもりは無いけどね」

 

 

「そうだね!私達は負けないんだから!」

 

 

「随分な意気込みだな

貴様ら覚悟は出来てるんだろうな?

陸奥、行くぞ」

 

 

「分かってるわ

行くわよ、長門」

 

 

 

 

 

 

 




次回

戦艦と駆逐艦


陸奥を先に倒せなかった二人に正義の戦艦長門が立ち塞がり二人は窮地に追いやられる

花粉辛い……


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。