ご注意ください
陸上から現れたその二体の姫級に艦娘達が全員恐れていると飛行場姫が欠伸をしながらその真ん中を通り抜けていく
「私はパース、クイーンよろしく~
あー…早く帰ってポテチ食べたい」
全員が手を出せずに困っていると静かに吹雪が主砲を構えると飛行場姫の頭目掛けて砲撃するが飛行場姫はその砲撃を避けると吹雪を指を指す
「下手くそ、奇襲を狙うならもう少し気配と音を消しなさい
ま、どうせ死ぬんだから関係ないアドバイスだったかしら?」
その、砲撃を皮切りに陸上に居た南方棲戦姫が走りだし跳躍すると吹雪の後ろに降り立つ
「あっらぁ?まずはこのちっこいのからかしらぁ?」
「ヒッ!このっ!」
吹雪は恐れながらも主砲を後ろに降り立った南方棲戦姫に当てると爆煙に包まれるがそれを切り裂き南方棲戦姫は吹雪の頭を鷲掴みにする
「へぇ?戦う意思は残ってるのぉ?
良いわねぇ……そう来ないとねぇ!!」
「あぁぁぁぁ!!」
南方棲戦姫は吹雪を掴んでいる手に力を入れるとミシミシと音を立てながら吹雪の頭を破壊しようとしてきており何とか離れようと吹雪は主砲を放し南方棲戦姫の腕を叩く
「その手を!!」
「放しなさい!!」
吹雪が苦しんでいると両端から同じ艦隊の叢雲と霧島が南方棲戦姫を挟撃するが南方棲戦姫はもう片手で霧島を掴むとそのまま向かいの叢雲に叩き付ける
「ガハッ!」
「叢雲!ごめんなさい!」
謝る霧島を未だに掴むと吹雪の手を放しその手にある主砲をゼロ距離から霧島に砲撃する
「グハッ……」
「霧島!!」
「あらぁ?まだ終わらないわよ!!」
次の瞬間霧島の腕を思い切り掴むとそのまま海上に叩き付け頭を踏みつけると主砲を向ける
「やらせないわよ!!」
叢雲がそれを防ごうとするが南方棲戦姫はその頭を掴むと霧島の上に叩き付け飛び上がると両腕の主砲を撃ち放つと再び海上に着地し爆煙の中から叢雲の頭を掴み持ち上げる
「こ……の…!!」
「ねぇ?知ってる?
艦娘でも頭は割れるのよ?」
その言葉に意味が分からないでいると南方棲戦姫が握り締める力を強めることでそれを理解する
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!
だずげでぇ!!!」
叢雲は痛みに苦しみ暴れているがその光景が恐ろしくほとんどの者が動けなくなっており痛みが引いた吹雪がそれを止めようとする
「叢雲を!離せぇぇ!!!」
吹雪の撃った砲撃は南方棲戦姫には当たらず片手で掴んだ叢雲に砲撃をぶつけると無理矢理にガードすると更に握り締める力を強くしていくと
「……死ね」
「た……助けっ!!」
グシャと言う音と共に叢雲の小さい頭が南方棲戦姫の手の中で潰れると先程まで暴れていた叢雲の身体が糸を切れた人形の様にぶらんと下がりそのまま手を離すと海上に頭が潰れた遺体だけが転がった
「嘘……叢…雲?」
先程まで助けを求め暴れていた妹の変わり果てた姿を見た吹雪は絶句しその場に座り込んでしまい
南方棲戦姫は高笑いを浮かべている
「アハハハハハハ!!!やっぱり艦娘の頭を潰すのは楽しいわねぇ!!
それに駆逐艦は簡単に破壊できるから本当に楽しい!
さてと……じゃあ他の奴等も殺しちゃおうかしらねぇ?」
南方棲戦姫の行動に恐れを抱き他の艦隊も急いで主砲を構えるがそれと同時に南方棲戦姫が動き始める
その光景こそ正に地獄だった
命乞いをする艦娘の頭を持ち上げ、空に投げると両手の艤装で的当ての様に楽しみ
逃げようとする者の脚を撃ち抜き、這いずる背中を踏みつけ頭を砕き
怯え戦う者に砲弾を弾きながらゆっくり近づき四肢を一つずつちぎる
泣き叫び、悶え苦しむ仲間達を嘲笑う
仲間達も砲撃や雷撃で応戦するが圧倒的に実力の違いを見せつけられ私は南方棲戦姫に向かっていく
「辞めろぉぉぉぉ!!!」
「ねぇ?ラン、あれ殺さなくて良いの?」
「クイーンが来たなら攻撃停止が命令だからね
後はクイーンに任せよ?」
私が南方棲戦姫に向かっていくと駆逐古鬼からの追撃が止まるがそんなことよりも南方棲戦姫の行動が許せず激突する
「あら?少しはやるやつかしらね?」
「貴様!よくも仲間を!!」
「はぁ?あんたたちも私の仲間を殺してるでしょ?
何言ってるのよ」
南方棲戦姫に主砲を突き付け放つが南方棲戦姫は物ともしておらずそのまま腕を掴まれると海上に叩き付けられると同時に両腕の主砲を構える
(不味い!!)
そう思い急いで避けと南方棲戦姫は両腕を前後に動かすと私に向け連続で主砲を当ててきており何発かは避けるのだが一発被弾してしまいそれが原因でふらつくとそれを皮切りに南方棲戦姫の主砲を全弾その身で受けてしまう
「ガッハ……」
「アハハハハ!避けられると思ったのかしらぁ!?」
私は全弾直撃しほとんど動けないほどにボロボロになっていると南方棲戦姫に頭を掴まれると持ち上げられる
「へぇ?あの連続砲撃で生きてるんだ?
アハハ、あんた面白いわねぇ!」
「貴……様!」
私は南方棲戦姫を睨み付けるとその手を離し頭を踏みつけると嘲笑い主砲を私に向ける
「でも、邪魔死んで」
「こ…こまで…か…」
他の仲間を見てもほとんどが怯え数も減っており正直この化け物に勝つ手立てが無く目を閉じると南方棲戦姫が爆発を起こす
「あぁ?」
「長門から離れなさい!!」
私を救ってくれたのは陸奥だったボロボロになりながら他の仲間達も主砲を構え南方棲戦姫に立ち向かいまだ希望を捨てていなかった
「へぇ?まだやる気なんだ?
ま、良いや殺してあげるわ」
それからはほとんど覚えていないボロボロの私を逃がそうと仲間達は奮闘してくれた
だが、相手が強すぎた
明らかに今まで戦ってきた深海棲艦とは桁が違う
(駄目だ…!頼む…逃げてくれ!!)
私が次に目を開けた時最悪の光景が広がっていた
陸奥を含め全ての艦娘が海上に倒れその上に南方棲戦姫が立っており嘲笑っていた
「弱すぎでしょ、あんたたち!
さぁてと長門を仕留めてこいつらも殺すかぁ」
ボロボロで動けない私を殺そうと南方棲戦姫は私に近付こうとすると近くの二人の艦娘が南方棲戦姫の足を掴む
「行かせ…ない!!」
「長門さん…は…私達が…守る!!」
それは皐月と霞がボロボロになりながらも必死に南方棲戦姫を止めておりそれを見るとニヤリと笑うと霞を思い切り踏みつける
「邪魔よゴミ共」
皐月の頭を持ち上げ霞の踏みつけている足を首に移動させるとそれが何を意味するか理解し無理矢理にでも身体を動かそうとする
「辞めろ!!二人に手を出すなぁ!!」
痛む身体と軋む艤装を動かし私は二人を助けようと手を伸ばし戦おうとするが
「遅いわよ、バーカ」
意図も簡単に皐月の頭を握り潰し霞の首を足で切り落とすと二人はパタリと動かなくなりそのまま南方棲戦姫はこちらに向かってくる
二人の血は海上を赤く染めると静かに海の底へと沈んでいく
「貴様ぁぁぁ!!」
私は何とか立ち上がり南方棲戦姫へ主砲を構えると南方棲戦姫から主砲を放たれそれが直撃し再び倒れてしまう
「なにしてんのよお前はそこで倒れてろ
戦艦長門?」
「ぐ……うぅ……」
ボロボロの身体に更なる追撃で瀕死になっていると南方棲戦姫を後ろから誰かが捕まえる
「行かせ……ねぇ!!」
「まぁたゴミが邪魔するのぉ?」
「ゴミが…どうか…は分からねぇぜ!!
雲龍!!」
摩耶が南方棲戦姫を抑えていると空から艦載機が二人に突っ込んできており離れたところで雲龍が息を切らせながら立ち上がっていた
「へぇ?自爆覚悟?良いわねぇ」
「あぁ!共に…死んで…もらうぜ!!」
「辞めろ!摩耶!そいつに構うな!!逃げるんだ!!」
私が叫ぶと摩耶はニヤリと頬を吊り上げながら私を見ながらウィンクをする
「バッカ…これぐらいは…するさ
長門の為…だからな!!」
次の瞬間雲龍の艦載機が南方棲戦姫と摩耶を攻撃すると二人は爆煙に巻き込まれるが少しすると私の方に何かが飛んできておりそれを見ると絶句する
「摩……耶?」
それは摩耶の生首だった顔は微笑んでおり胴体はどうなったと思い南方棲戦姫を見るとそれはあった
「へぇ、流石は重巡
良い盾になったわ」
南方棲戦姫は艦載機の攻撃を防ぐために摩耶の身体を盾にしており先に首を取り殺していた
すぐに爆撃が止むと摩耶の身体を投げ捨て両腕の主砲を雲龍に構える
「逃げろ!!雲龍!!」
私の声に逃げようとする雲龍だが身体がふらついてしまいそれを南方棲戦姫は逃がさない
「沈め、ゴミが」
次の瞬間南方棲戦姫による連続砲撃が雲龍を捉え爆煙に包まれると同時に艤装が破壊され身体のあちこちがボロボロになっていく
(ごめん……長門…)
雲龍はそう心で呟くと砲弾が頭に直撃すると頭が吹き飛ばされゆっくりとその身が海へ沈んでいく
次回
許さない
スッゴい長くなってしまった……
すいませんでした!!