艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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VS 長門 九

「正義……だと?貴様がそれを語るのか?」

 

 

長門はその正義と言う言葉にピクンと反応すると先程より強い殺気を叢雲に向けるが全く恐れる気配は無く叢雲は深く息を吐く

(…やりたくはないけど…やらないと勝てないわね…

やるか…佐渡直伝の『あれ』を)

 

 

その姿を見ると長門は動かなくなり二人に静寂が流れそれを察してなのか会場も金剛達も静かになる

叢雲はゆっくりと瞳を開けると周りが聞こえない位に集中すると先程まで睨み付けていた眼を辞める

 

 

長門はその異様な叢雲の姿に眉を潜めるが二人は動かずに居ると叢雲の艤装が黒煙を上げており左の主砲繋ぎ目から部品がゆっくりと落ちるとそれを合図の様に叢雲は長門へと走りだす

 

 

「貴様!まだ走れるのか!!」

 

 

走り出す叢雲とは対称的に長門の足は既に限界を迎えておりこれ以上激しい動きが出来ないと理解し主砲と副砲を構えると叢雲へ正確に狙おうとすると

 

 

「副砲…からの主砲…近付いたら連続攻撃…」

 

 

「っ!?」

 

 

一瞬叢雲の口から聞こえた言葉に長門は驚き少しだけ動きが鈍りその瞬間に近付かれ艤装を振り下ろされ片手でそれを防ぐ

(何だ…?こいつ今何て…?)

長門が疑問に思っていると叢雲の追撃で右の主砲を長門に押し付けようとしてくる

(まぁ良い、とりあえずこの主砲をわざと受けその後に爆煙に紛れ副砲を当て近接戦に持ち込んでくれる!!)

 

 

だが、叢雲は長門が何もしない事を見ると主砲の砲撃を辞めると艤装を長門の腹部に突き刺すと同時にそれを蹴り飛ばし更に深く長門に刺し込む

 

 

「ガハッ……な、フェイク!?

貴様…!」

 

 

長門がそれを掴もうとすると右の主砲で長門の手を撃ち抜くと落ちそうになる艤装を拾うと副砲に向け突き刺そうとする

(それは不味い!主砲でカバーしながら拳で)

 

 

叢雲の動きより先に動こうとすると小さく呟いてるのが聞こえるがそれに絶句する

 

 

「主砲でカバー……右ストレートからの蹴り飛ばし……」

 

 

「っ!?貴様!まさか!!」

 

 

長門は先程からの叢雲の動きの違和感に気付き急いで突き刺されそう副砲を手で止めると叢雲を見ると既に艤装を手放しており右の主砲で長門の顔を捉えるとそのまま砲撃しまともに受けてしまう

それと同時に艤装を引き抜くと後ろに軽くバックステップをし距離を取る

 

 

「貴様……まさか…その技術は…」

 

 

爆煙の中顔を触ると先程の砲撃により頭から血を流しており爆煙を切り裂き睨み付ける

 

 

「それは…佐渡提督の先読み(未来予知)か?

何故だ…何故貴様が使える?」

 

 

佐渡の先読み

相手の行動や言動、予備動作で完全にその先を読むことが出来る佐渡だけが持っている才能の一つなのだが叢雲はそれと全く同じ位の行動をしており長門は警戒する

 

 

「……へぇ?知ってるんだ?

教えてもらったのよアイツからコツをね

普段は使わないでも勝てるし、あまり使うなって言われてるからやらないんだけどあんたを追い詰めるなら使うしか無いからね!!!」

 

 

叢雲は再び走り出すと艤装を構えており長門は唐澤に言われた言葉を軽く思い出す

 

 

先読み(未来予知)?なんだそれは?』

 

 

 

『あぁ、佐渡が戦艦棲姫戦の時に我々に見せていた技術の一つだ

敵の言動や行動、予備動作で相手の先を見る力だ

これが戦闘に用いられれば恐らく勝ち目はない

だが今のところ叢雲が使えたと言う話は聞かないがもしかしたら叢雲も使えるのかも知れない気を付けろ?』

 

 

 

『そうか、分かった警戒はしておく』

 

 

(まさか、提督の読みが当たるとはな…最悪だ

この艦娘最後にそれを残していたか!!)

 

 

長門の目の前には佐渡と全く同じ先読みをしながら叢雲が突っ込んできており長門の攻撃をことごとく読まれ全く攻撃が出来ていなかった

 

 

「この!!」

 

 

長門が拳を使い叢雲を殴ろうとするとその先を読まれてしまう

(右ストレートから左に避けたら主砲、外したら副砲

右に避けたら更に左ストレートと副砲)

叢雲は長門の拳を受け止めると同時にそれを引っ張り足を同時に崩すと背中を踏みつける

 

 

「くそ!貴様ぁ!!」

 

 

「くたばりなさい!!」

 

 

叢雲が主砲を放とうとすると長門は倒れながら水中に主砲を放つと二人を水柱が包み叢雲は思わず少し下がると少し屈む

 

 

「舐めるなよ!その程度、私の敵ではない!!」

 

 

水柱の中から立ち上がった長門の手が叢雲の頭をかすると同時に叢雲は長門の居場所を理解すると艤装で長門の腹部を突き刺す

 

 

「グフッ……これもか!!」

 

 

「無駄よあんたが何をしようと今の私にはあんたの全てが分かるからね!!」

 

 

叢雲はそのまま艤装を蹴り飛ばし追撃をしようとするが腹部に激痛が走ると同時に全身に痛みが広がり吐血してしまい動きが止まる

(ぐ……集中力が切れてきた…

痛い…でも……負けるわけにはいかない!)

だがその隙を長門は見逃さず叢雲の腹部に蹴りを入れると自分にもダメージが行くが何とか蹴り飛ばす

 

 

「…そろそろ限界の…ようだな!!」

 

 

「あんた…も…ね!!」

 

 

二人は各々付けられた傷と痛みに耐えながらボロボロの身体を無理矢理に動かしながらも対峙する

自らの正義を貫くために限界を越えてでも相手を倒すために

 

 

 

 

 




次回

声援

叢雲の隠し技佐渡の先読みを使い始め何とか長門に食らい付くその時間は短い
果たして叢雲は長門を倒しきることが出来るのか


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