そして、時間は再び戻り叢雲の目の前には作戦通りに長門が誘爆型単装魚雷に囲まれ誘導型四連装魚雷により窮地に立たされていた
「まさか!まさか!こんなことを最初から仕組んでいたのか!?」
「そう…よ…あんたの…装甲…では…簡単に…は…仕留められないからね…
やらせて貰ったわよ…」
長門はどうしようもないその状況に焦り何とか魚雷を自分から遠ざけようする
「無駄…よ…
その魚雷は通常より遥かに火力が高い
それに誘爆しやすく取り扱いもかなり難しい代物よ……
下手に退かそうとすれば誘導型と誘爆型同時の爆発に巻き込まれあんたは更にダメージを負う
無事じゃ済まない……」
「き、貴様ぁぁぁぁぁ!!!!」
「今度こそ…あんたの終わりよ…」
悔しがる長門に追尾型が迫り叢雲は佐渡の作戦を完全に遂行した事と勝利の確信があり微笑みながら長門へ指を指し叫ぶ
「海の底に沈めぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「叢雲ぉぉぉぉ!!!」
長門は最後の気力を振り絞り全砲門を叢雲に向けると何とか立ち上がり標準を合わせる
「沈むのは貴様だぁぁぁぁぁぁ!!!
全砲門斉射!!沈めぇぇぇぇ!!!!」
叢雲の雷撃が命中する瞬間長門は叢雲へ全弾を撃ち放つと同時に誘導性魚雷が誘爆型に直撃し通常では有り得ないほどの爆音と水柱そして爆煙に包まれると同時に叢雲は何とか長門の主砲を避けようとするが
(やば……動け…ない…お願い…動いて右の主砲!!)
身体に力が入らず当たる寸前まで右の主砲を動かすが着弾しこちらも大爆発を起こし両者爆煙に包まれる
「決まったぁぁぁぁぁ!!
両者ラストの一撃が命中し二人が爆煙に包まれるぅ!!
果たして勝者は…どっちだぁ!」
二人が爆煙に包まれると会場は静かになると東雲がマイクに電源を入れると大声で大淀に話しかける
「大淀!電気を付けろ!!」
「で、ですか!」
「良いから早くしろ!!」
「は、はい!分かりました!!
ライトアップ!!」
東雲の指示に大淀は会場の電気を付けるといままで真っ暗だった会場が明るくなり全体が良く見渡せる
だが、以前として爆煙に包まれており会場全体が息を飲みながらその結果をみる
佐渡とエアもその結果を見ていると反対側にいつの間にか唐澤が来ており慌てながら水上で爆煙に包まれている長門を見下ろす
「叢雲…勝ってるわよね?」
「……さぁな…」
エアが質問するがこればっかりは佐渡も分からずに爆煙が晴れるのをゆっくりと待っている
『孤高の一匹狼』
ふと、猿橋がその言葉を呟くと阿武隈や瑞鶴達の視線が猿橋に集中する
「何よそれ?」
「叢雲が大本営に居た頃に呼ばれていたあだ名
誰よりも高い理想と信念を掲げ
決して誰にも懐かず、たった一人で戦い続けていたから付いた
佐渡が来てからすっかりアイツと仲が良いしある戦績によって呼ばれなくなったがその頃からアイツは強かった
だが、まさかここまでの実力をつけているとはね
驚いた」
「どっちだ?どっちが勝ったんだ!?」
「おい!早く爆煙を消せ!!」
元帥達も慌てふためきながら二人の結果を待っていると後ろで東雲がニヤリと笑いながら見ている
「正義を貫く者と思いを貫く者
果たして勝者はどっちだろうなぁ?」
それぞれが長門と叢雲の勝敗を待っていると少しずつ爆煙が晴れていくと再び会場は息をのむ
「果たして!立っているのは!
勝者はどっちだぁぁぁぁ!?」
次回
勝者は?
双方の最後の一撃が決まり試合は決着する
勝利の女神が微笑むのはどっちだ?
そう言えば令和になりましたね~
おめでとうございます?