「やった!やったぁ!!叢雲が勝ったぁ!!」
「凄い……本当に倒したんだ……」
「凄いねぇ…痺れるねぇ…雷撃姫!!」
瑞鶴達が自分の事の様に喜んでいると猿橋達は笑いながら拍手を送る
「凄い……やはり彼女は素晴らしい…」
「えぇ…とんでもないわね……
戦艦を倒すだけではなくあの艦娘最強と呼ばれた
正義の戦艦長門を倒すなんて…」
「アッハッハッハ!やべぇ!!
とんでもねぇな!なぁ大和!!
あんな駆逐艦今まで見たことねぇぞ!!」
「はい、提督……
あそこまで戦い抜いて勝てる駆逐艦は初めてみました…」
大和はふと長門を倒した叢雲を見ていると自分の妹を思い出すと拳を握り締める
「……武蔵…見たいね…
仲間を見捨てない真っ直ぐな艦娘…」
「いやー!素晴らしい戦いでしたね!!
今回初とは言えどここまで熱くぶつかり合う最終決戦は他では見れませんよ!!」
「そうですね、長門さんは実力こそ素晴らしく普通の艦娘では勝てません
ですが、叢雲さんは仲間と連携をしながら最後まで諦めず食い付いていきやっとの事で勝利を勝ち取ると言う素晴らしい戦いを見せてくれました
これが艦娘の戦いとしての本懐だと思います」
「はい!羽田元帥ありがとうございます!
では皆さん勝利を勝ち取った叢雲さんに更に拍手を!!」
恵比寿の実況に更に会場は盛り上がると叢雲コールが響き渡りどんどん盛り上がっていく
「叢雲ー!!」
「凄いデース!!」
「流石だな!!叢雲!!」
水上では叢雲の勝利が決定し大井達が叢雲に駆け寄ろうとすると叢雲はその姿を見た瞬間安心したのか微笑むとボロボロの身体から力が抜け倒れそうになる
「叢雲!!」
大井が全速力で支えようとするがその間を更に速い速度で誰かが駆け抜けると叢雲が倒れる寸前に支えると叢雲をゆっくりと抱え上げる
「……叢雲…お疲れ様…!」
「……えぇ…疲れ…たわ…
でも…勝った…わよ……
『また』…貴女を救えたわ…」
叢雲はニカッと笑うと古鷹は泣き崩れながら叢雲を強く抱き締める
「馬鹿……無茶ばっかりするんだから!!
……ありがとう…叢雲
『また』助けてくれたね!」
古鷹は背中に叢雲を抱えると喜びながら手を振る大井たちへと歩き始めると叢雲は意識を手放し寝息を立てる
「馬鹿な……長門が…負けた…?」
唐澤はその結果に混乱しながらも会場の叢雲コールがそれが真実だと物語腰を抜かしその場に座り込む
「残念でしたね、唐澤大将
私の叢雲の方がほんの少し上だった見たいですね」
「凄い……本当に凄い…あの娘…
あの化け物戦艦に勝つなんて!!」
エアも自分の事の様に喜んでいると佐渡も微笑み古鷹達に抱えられていく叢雲に拍手を送る
「馬鹿な……何故長門が……」
「長門さんが負けるなんて!」
「でも、どうやってラストの砲撃を……!」
磯風は叢雲の艤装にあった右の主砲が破壊されていることに気付くと勝因を理解する
「そうか……最後に自らの主砲でカバーし…自らへのダメージを抑えたのか……
はは…完敗だな…」
赤城達は腰を抜かし座り込んでいるのを古鷹達は横目で見ながら金剛は磯風に舌を出しながら馬鹿にし倒れている長門を二人の艦娘が運ぼうとすると突然二人が突き飛ばされる
「叢雲ォォォォォ!!!」
その声に小笠原面々と舞鶴面々は驚きを隠せずに振り返ると目が血走り白目を向いている長門が突然起き上がり古鷹が背負っている叢雲を睨み付ける
「マダだ!!マダ戦いは終わってナイ!!!」
次回
暴走
破壊されたはずの艤装を無理矢理に動かし気絶した叢雲に襲いかかる
それは自らの狂った信念と怒りの為に