時は流れ
唐澤達の話に決着を付け表彰式が終わり佐渡は再び一人で廊下を歩いていた
大井とはつい先程まで一緒に居たのだがちょっと私用があると言い離れていた
(さーてと、彼女はどこだ?)
佐渡は現在ある艦娘を探しながら会場を歩いているのだが全く見当たらずかなり苦戦していた
「やっぱ広いからなぁ……中々見付からねぇな…」
するとポケットの中から携帯が鳴り出しそれを取り出すと電話先にエアと表示されている
「はいよ、居たか?」
『えぇ、居たわよ
会場外れのたこ焼き出店の近くにある休憩所の自販機前
一人で何か見てるわ
でも彼女って……』
「良いんだよ、ちょっと話したいだけだからな
サンキューなエア」
『……佐渡一応言っておくわよ?
手を出すのは許さないからね』
「分かってる
そこまで怒ってないしな俺は
とりあえず向かうわ」
佐渡は携帯をきるとその場を後にしようとすると後ろから声をかけられる
「佐渡提督!」
「……はぁ…
今日は良く人に声をかけられるなぁ…
何か御用でしょうか藤谷少将」
佐渡が振り返るとそこには藤谷と衣笠が立っており藤谷は申し訳なさそうにしているが衣笠は佐渡を睨み付けている
「えっと…その…」
「早くしてくれませんか?
私はこの後用があるんですよ」
「そう…ですか…ではまた後でーー」
「提督!!」
衣笠が一喝入れると藤谷はビクッと反応し深呼吸をすると再び佐渡に向き直るのだが佐渡は冷たい目をしている
「…古鷹に会わせてくれないか?
話がしたいんだ」
「……ほう?俺に直接言いにかかりましたか?」
佐渡は衣笠を見ると叢雲から聞いた話を思いだすと更に冷たい目をしながら無視しようと背中を向ける
「待ってくれ!!頼む!古鷹に会わせてくれ!!
私は謝りたいのだ!彼女に!!」
「そうですか、ですが彼女は貴方達の謝罪なんて求めてませんよ」
「何であんたにそんなことが分かるのよ!!」
「分かるさ、少なくともお前ら何かよりはな」
衣笠が反論しようとすると藤谷はそれを引き止め自分で話すと口パクで伝えると一歩前に出ると佐渡に詰め寄る
「頼む!私達には彼女が必要なんだ!!
だから!古鷹を返してくれ!!」
その言葉に佐渡は歩みを止め顔だけを振り返るがその瞳は怒りに震えており拳を握りしめている
「…ほう?アイツが必要だと?
ならなんで『見捨てたんだ』
必要なのに、大切なのに」
「違う!私達は古鷹を捨ててなんか居ない!!
あの時はああ言うしかなかったんだ!!
だから!!」
「俺達は悪くないか?
ふざけるのも大概にしろ」
佐渡は怒りを抑え藤谷から距離をとろうとすると藤谷は更に詰めよると
「私は古鷹を愛してるんだ!!
だからーー」
「おい、今何て言った?」
その藤谷の言葉に佐渡の怒りが頂点に登り振り返ると今までは見たことないほどに怒りに満ちており衣笠も藤谷も震えるが何とか佐渡に食い付こうとする
「だから古鷹を愛してーーー」
と藤谷が言いかけた瞬間佐渡の左の拳が藤谷の頬を直撃すると同時にそのまま右手で頭を掴み壁に投げ付ける
「提督!」
衣笠が心配そうに藤谷を見るが佐渡は無言になりながらその胸ぐらを掴み怒りに震える
「おう、てめぇ愛してるとかほざいたな?
何だそれは俺に情で訴えかける作戦か?あぁ?」
「ち、違ーー」
「違くねぇよね?何でそんな事ほざくんだ?えぇ?
てめぇが見捨て艦娘を俺が助けて今度は返せだ?
艦娘を何だと思ってるんだ?」
佐渡の逆鱗に触れた藤谷はその瞳を見るだけで恐怖し衣笠も助けようとするが足が動かない
動けばこちらに飛び火すると野性的に理解しているからである
「おい、良いか良く聞け
アイツは俺の艦娘だ
誰にも渡さねぇ、何を積まれようが、何を言われようがアイツは俺と叢雲の物だ
次にこれ以上何か言ってきてみろ
その時は本気でお前の四肢を切り落とすぞ」
佐渡はそう言うと藤谷を思い切り蹴飛ばすと衣笠が心配そうに近寄る
「提督!大丈夫!?」
倒れている藤谷は佐渡を見上げると今までとは違いどこか別の人間のように冷酷な瞳をしながら自分を見下ろしており恐怖を覚えながら震える
「古鷹は誰にも渡さない
アイツは俺と叢雲が守る
どんな奴からも何者からも
その為なら全てを捨ててやる」
その言葉と共に佐渡は二人を残しエアに言われたある人物に会いに行こうとする
「全く時間かけちまったぜ……」
「あ……」
「ん?」
佐渡が廊下を曲がるとそこには棒立ちする金剛と鉢合わせると金剛が後ろに下がる
「ご、ごめんなさい……
盗み聞きするつもりは…」
「あー……
金剛、今度何でもお願い事聞いてあげるから今の話は聞かなかったことにしてくれ?な?」
「は、はいデース……」
「うん、ありがとな」
佐渡は金剛の隣を歩いていくとそのすれ違い様にいつもと違う佐渡に腰を抜かしてしまう
「提督が怒ってるの初めてみました……
古鷹が原因…なの…?」
次回
取引
大演習会での優勝を果たし佐渡は東雲との取引に話をつける
そう言えばそろそろ赤城さんの改二が来ると聞いてレベリングしてますがボーキサイトがががが