少し時を遡り、現在は大演習終了後の夜
ここは叢雲がいる病院ではあるが別の病室にてある艦娘がベットに寝かされその全身は医療機具と繋がっていた
するとその艦娘が目を覚ましゆっくりと周りを見る
「こ…こは?」
「長門!」
長門は全身に繋がった機具を見ながら心配そうな顔をしている磯風と陸奥、そして唐澤がその場に居た
しばらくぼーとしたのち自らに向けて叫んでいる叢雲の姿を思い出すと飛び起きる
「戦いは!私は勝ったのか!?
なぁ!磯風!私は!!」
「長門……もしかして覚えてないのか?」
「………まさか…はは私が…」
長門は次第に自分の最後を思い出す脚の艤装を破壊され動けなくなった所に水上に浮かぶ幾つもの魚雷
それ目掛け六発の魚雷が私に迫る中叢雲の叫ぶ声
『沈めぇぇぇぇ!!』
「クソ!クソ!!私が……正義の戦艦と呼ばれた私があんな犯罪者共になんかに!!」
長門は歯を食い縛りながら拳をベットに叩きつけ悔しがっていると三人も暗い顔をしていると唐澤が帽子を深く被りながら冷たく言い放つ
「彼等が我々より勝っていた
それだけだ長門」
「司令!」
「事実だ!我々は負けたんだよ!!
あいつらに!!
お前も見てただろ!磯風!」
冷たく言い放つ唐澤も悔しく帽子を深く被ってはその顔を隠し磯風もそれを理解すると顔を伏せているが陸奥だけは微笑んでいる
「皆落ち着いてください
確かに私達は負けました
今それを言っても仕方ありませんよ?」
「黙れ!貴様に何が分かる!
私の私の何が………あっ………すまない」
長門は怒りに任せ陸奥に暴言を吐いてしまい顔を伏せていると唐澤があることを確認しようとする
「……長門、お前叢雲を本気で殺す気だったよな?」
「は?何の事だ?」
唐澤の質問が分からず聞き直すと磯風と陸奥が驚きの表情をしている
「長門……覚えてないのか?」
「だから…何の話だ?」
「ねぇ、長門貴女どこまで記憶がある?」
「……叢雲に雷撃を受けたとき…だな」
唐澤はその話を聞くとあることを確信しそれと同時に溜め息を付くと磯風と陸奥がその後の話をする
(やはり……覚えていないのか…)
「長門、お前あの後叢雲達に襲いかかったのを覚えてないのか?」
「だから何の話だ?
私は古鷹と金剛を撃破後叢雲の雷撃を受けて……
それから目が覚めたらここに」
「貴女……他の艦娘や赤城さん達を押し退け叢雲に襲い掛かったのよ?
本当に覚えてないの?」
「私が?まさか!そんなことするわけないだろ?
確かに負けは悔しいがそんな馬鹿な真似をするわけない!」
この時唐澤は長門が本心で話しており間違いなくそれが真実であると語っているとしばらく前に明石から聞かされた話に信憑性が出てくる
(……やむを得ない…か…)
磯風達が話し合ってる中唐澤は三人の話を遮る様に話し出す
「長門、磯風、陸奥
大事な話があるんだ」
次回
忠告
時間は戻り叢雲達は小笠原への帰路についていた
これで大演習会は終了全てが丸く収まり終わるはずだった