「え………古鷹さん……私よ?
衣笠よ?」
「誠に申し訳ありません
私は衣笠と言う方は存じ上げておりません
他の誰かとお間違えはありませんか?
確かに私は古鷹ですが」
古鷹は今までと同じ様に微笑んでいるが目の奥が笑っておらず黒く濁っている
まるでゴミを見るような目で二人を見ているが二人は動じずに何とか会話を試みる
「ふ、古鷹!私だよ!加古だよ!
ほらいつも居眠りして古鷹に怒られてた……」
「知りませんねそんな方は」
「いつも作戦会議をサボって昼寝してたのを古鷹に怒られて無理矢理連れてかれて……」
「そんなことをなさっているのですか?
もう少し真面目になってはいかがですか?」
「ほ、ほら!前にも遊びに行ったじゃんか!
四人で遊園地とか水族館とか!」
「そんなところ貴女と行った記憶はございません」
「そ、そんな……何で……」
冷たく言われ加古はその場に崩れると次は衣笠が古鷹を説得しようとする
「ね!私は覚えてるわよ!!
ほら良く青葉一緒に取材したりしてたじゃない!」
「さぁ?青葉さんと言う方も知りませんし貴女も知りませんよ?」
「…そうだ!ほらこれ見てよ!
私達の写真!古鷹さんも居るでしょ!」
衣笠は四人ともう一人藤谷提督と撮った写真を見せるそれを見るが微笑みながら拒絶する
「皆様とても楽しそうですね!
貴女のお仲間はさぞ仲がよろしくて羨ましいです!」
「嘘……でしょ…古鷹さん……」
二人は完全に拒絶されるとその場に崩れ座り込むと古鷹は背を向け歩き出そうとする
「皆行こっか!この人達私を誰かと勘違いしてるみたいだし!」
「え、えぇ……」
「分かりましたー……」
金剛達は崩れている衣笠達の横を通り抜けながら古鷹に付いていくと最後に叢雲が二人の耳元で囁く
「だから私は忠告したし止めたのよ
佐渡が隠すあの娘の影を」
そう言うと加古はギリッと歯を食い縛り叢雲に掴みかかる
「お前!古鷹に何をした!!
古鷹が私達を!妹を忘れる訳がない!!
答えろ!!」
一触即発の雰囲気に金剛達も焦っているが古鷹は振り返り顔を伏せる
「なにもしてないわよ
あれが古鷹の本心よ
あんた達の事を覚えてないそれだけ
そんなことも分からないの?」
「っ!貴様ぁぁぁぁ!!!」
「駄目よ!加古!!」
「危ない!叢雲!」
加古が拳を振り上げ叢雲を殴ろうとすると無言で古鷹が全力で走ると加古の横腹を思い切り蹴飛ばし吹き飛ばす
「グフッ……古…鷹?」
吹き飛ばされた横腹を押さえながら苦しんでいると古鷹は叢雲の心配をする
「大丈夫?叢雲、どこも痛くない?怪我はない?」
「……大丈夫よ、ありがとね古鷹」
叢雲の心配をする古鷹を見上げながら涙目になる加古を余所目に叢雲の手を繋ぎ歩き出そうとすると加古が叫ぶ
「何でだよ古鷹!
何でそんな奴の手を取るんだよ!!
私達はずっと古鷹を待ってたんだよ!
どうして!!」
すると古鷹は歩みを止め顔だけを振り向かせるがその瞳は濁ったままでありまるでゴミを見るような目で見下ろす
「先程から意味の分からない事を述べないでください
次叢雲や私の仲間に手を出したら………貴女を敵と判断し殺しますよ?
二度と私に近寄らないでください」
「う……古……鷹……うぅぅぅぅ!!
何で……何でだよ……!」
加古はその場に泣き崩れるが古鷹は気にせずに歩いていこうとするが叢雲は可哀想なでも哀れみを込めた目をすると衣笠が叢雲を睨み付ける
「貴女古鷹さんに何したの?」
「なにもしてないわよ本当に
これが彼女の本心よ
貴女達が犯した罪の代償よ
二度と会わないことを忠告しとくわ」
そう言うと古鷹と叢雲は歩きだすと金剛達が心配そうな顔をしているがその間を通り抜けるとエアが金剛達を励ます
「ほら行くわよ!
小笠原に帰るんでしょ!」
「は、はい……」
「……デース…」
いつもの古鷹と違うその雰囲気に恐怖すら感じるとグラーフが口を開く
「…エア、古鷹は……」
「駄目よ、その話はあの娘本人から聞きなさい」
グラーフが古鷹の事を聞き出そうとするとそれを拒絶され全員は理解する
私達だけが知らない古鷹の過去がありそれを叢雲と佐渡は守り続けていると
古鷹と叢雲は手を繋いで歩いているが叢雲は古鷹の手が少し震えていることに気付き強く握りしめると古鷹が叢雲に振り向く
「安心して、貴女は私が守るわ
絶対に
だから信じて」
「…………うん、ありがと叢雲
信じるよ、私の
そんな事がある最中佐渡は廊下を壁に預けながらのんびりとある艦娘との合流を待っていた
煙草は厳禁な為ココアシガトットを噛みながら待ちその時間になると廊下の奥から一人の物影が見える
「ほほぅ?時間通りだな流石はエリートは違う」
「皮肉か?まぁ良い」
その艦娘は艤装を主砲等の艤装は付けては居ないが他の艤装に見に纏い佐渡と直面する
「よお、こうして話すのは『あの時』以来だな
正義の戦艦長門」
「あぁ、『あの時』以来ではあるな
佐渡提督」
次回
小笠原へ
佐渡が何故か長門と接触しており古鷹は加古達に冷たい態度を取る
その真実は一体?
正義の戦艦編もラストが近付いてきましたね!