艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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第九章 天使の罪
認めない


叢雲が佐渡の意見に反発した

普通ではあり得ない

今まで叢雲が佐渡の意見や行動に文句や反対したことがないことはこの鎮守府全員が分かっている

それほど二人には信頼関係があるためである

 

 

「む、叢雲ー?変な冗談は良く無いデースよ?」

 

 

「ふぅん?金剛、私が冗談で配属される艦娘を拒絶する艦娘だと思ってるの?」

 

 

「……違います、ごめんなさい」

 

 

金剛が場を和ませようとするが叢雲はかなり機嫌が悪くずっと長門を睨み付けている

 

 

「…ねぇ、叢雲理由を聞かせて?

貴女が提督に逆らうなんて」

 

 

大井が叢雲の様子が可笑しいことに気付き真面目な面持ちをしながら問いかけるが

 

 

「別にただ気に入らないだけよ

こいつが一人だけ被害者面してるのがね」

 

 

その言葉と共に再び長門を睨み付けるとビクンと古鷹が反応する

 

 

「ね、ねぇ叢雲、私は大丈夫だよ?」

 

 

古鷹も叢雲を説得しようとするが全く聞く様子がない

むしろその矛先は佐渡に向きつつあり佐渡もどうしようか悩んでいる

 

 

「……叢雲…」

 

 

「司令官、私は言ったわよね?

私と貴方は二人で一人の相棒(バディ)

何でこんなこと言ってるのか貴方には理解できるわよね?」

 

 

「……まぁな、だが俺の話も聞いてくれ

確かにこいつは俺達の敵同士だった

でもな俺はこいつも助けてやりたいんだ…

駄目か?」

 

 

佐渡の説得にも叢雲は耳を貸すことをせずただ横に首を振るう

その理由も佐渡には理解しているが何とか説得しようと試みる

 

 

「ね、ねぇ叢雲考え直してくれないかな?

ほら!イーちゃんとかも敵だよ?

深海棲艦でも叢雲は迎えてくれたよね!?

なら長門さんも……」

 

 

「駄目よ、その子はなにもしてないし私は深海棲艦なんてどうでも良いの

だから許可した

でもこいつだけは許さない」

 

 

イムヤの説得にも耳を貸さず最後にグラーフが説得を試みる

 

 

「……なぁ叢雲何が駄目なんだ?

私達と敵対していたエアですら貴女はここに迎え入れた

でも何故長門だけは駄目なんだ?」

 

 

「……エアは真実を知り信念を持ち戦っていた

でもこいつは違う、何も知らずただ自分の欲望を

深海棲艦を殺すだけの為に戦っている

私は無抵抗な奴には手を出さないって決めてるの

だから私はお前を許さない

ここに居る全員がお前を許そうと私だけは許さない

お前が『古鷹にした仕打ち』は絶対に許される物ではない!!!」

 

 

その言葉と共に佐渡と古鷹は俯いてしまう

その理由が二人には痛いほど分かるからだ

だがその二人を見ながら叢雲は溜め息をつく

 

 

「良いわ

なら長門をこの鎮守府に入れても良い」

 

 

その言葉に全員が安堵の溜め息を付くのだが次の瞬間それは打ち砕かれる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただし、私はこの鎮守府を去るわ

こいつと一緒に生活するなんて真っ平ごめんよ」

 

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

叢雲は認めていなかった

完全に長門を敵とし認識し拒絶する

自らの信念に従って

 

 

 

 

 




次回

叢雲と佐渡

初めて叢雲が反発し佐渡は驚きながらも何とかしようとする
叢雲の思いを知りながらも

今回のお話はある一人の艦娘の物語
そして、現在小笠原鎮守府創設のお話になります!
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