艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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夜 六

佐渡が古鷹を浴場へと運び終わると自分も風呂に入ると言うと他の三人に任せると去っていき四人は風呂に浸かりながらのんびりとしている

 

 

「ふぅ~……この時間にお風呂ってのも良いわねぇ~…」

 

 

叢雲は毛延びをしながらのんびりと湯船に浸かっていると古鷹もその隣で申し訳なさそうにしている

 

 

「…ごめんね叢雲…私」

 

 

「気にしないで、私は貴女が何しても構わないとあの時言ったでしょ?」

 

 

「うん……二人もごめんね私が迷惑かけちゃって……」

 

 

「大丈夫だよ!」

 

 

「えぇ……」

 

 

だが、大井だけは今回の古鷹が起こした事に疑問しか無かった

佐渡が急に長門を鎮守府には入れないと言ったり叢雲が長門を完全拒絶し今回の古鷹の事があった

 

 

「………叢雲、古鷹さん

何か私達に隠してない?」

 

 

その言葉に古鷹がビクンと反応するが叢雲は全く微動だにしない

 

 

「え、えっと……」

 

 

「何もないわよ

別に」

 

 

「じゃあ、古鷹さんのあれは何?

私達の事も提督すら分からなくなった自殺願望は何なの

今ままでそんなこと一度として無かったなのに今回は私達より遥かに酷い」

 

 

大井と叢雲が少し険悪なムードになるがイムヤも俯きながらやはり気になり聞いてしまう

 

 

「……ねぇ、叢雲私も知りたいわ

何で古鷹さんがあそこまで酷い状態になったのか」

 

 

二人に迫られ古鷹は縮こまりながら俯くと叢雲が二人にお湯をかける

 

 

「ちょ!ちょっと叢雲!!」

 

 

「何するのよ!!」

 

 

「うっさい、あんたたちも秘密の一つや二つあるでしょ

そう言うことよ」

 

 

すると叢雲は古鷹の手を引っ張ると無理矢理にでもその場を離れようとする

 

 

「ねぇ!私達は仲間じゃないの!そんなに信用できない!?」

 

 

大井も立ち上がり二人に問いかけ古鷹が話そうとするが叢雲はそれを辞めさせ大井に言い放つ

 

 

「貴女達に彼女(古鷹)を背負う覚悟はあるのかしら?

仲間を友人を全てを捨てて彼女を背負うことになるけど良いのかしら?」

 

 

叢雲の真剣な眼差しにそれが嘘でもハッタリでも無いことに気付き大井は黙ってしまう

 

 

「ほら答えられない

ならこの話は終わり」

 

 

「叢雲!」

 

 

次にイムヤが立ち上がり古鷹の手を取ると真っ直ぐに二人を見つめる

 

 

「私は二人と皆に救われた!

酷い扱いを受けていてご飯も食べれない私に色々してくれたのは本当に感謝してる!

だから!次は古鷹さんの力になれるなら何でもするから!!」

 

 

「イムヤさん……」

 

 

イムヤの言葉を聞くと叢雲は俯きまた再び前を向き古鷹を連れて出ていく

そして、脱衣場で古鷹に問いかける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、古鷹

私達以外も信じてみない(・・・・・・・・・・・)

 

彼女達は絶対に貴女を裏切らないわ」

 

 

「……ごめん」

 

 

「分かったわ」

 

 

叢雲はそれだけを言うと一人で着替え出ていくと古鷹は一人で涙を堪えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私も信じたいよ……でも…ごめんなさい

皆…」

 

 

 

 

 

 





次回 

葛藤と焦り

叢雲が守る古鷹の過去とは?
少し長引きますがお許しください!!


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