艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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重巡(古鷹)の記憶 八

しばらく廊下を走ると今度は鎮守府内での爆発音が聞こえさっき五月雨さん達に言われたことを思いだす

 

 

「鎮守府内から破壊してる!?

となるとやっぱり狙いは提督!!」

 

 

急いで提督にインカムで連絡を入れると何回かコールの後提督が通話に出てくれる

 

 

「もしもし!提督!ご無事ですか!?」

 

 

『あぁ!こっちは大丈夫だ!

さっき高尾と共に鎮守府を脱出した!

古鷹!お前も早く!』

 

 

「よかった!すみません私はまだ中に取り残されている仲間を助けに行ってきます!

提督必ず逃げてくださいね!!」

 

 

『待て!古鷹、今はーーーー』

 

 

 

そう言うと向こう側から聞こえる提督の声を無視し無理矢理インカムを切ると次はまた別の所から爆発音が聞こえてくる

(不味い!これ以上ここに居たら!)

 

 

慌てながらも急いで入渠施設に向かいその廊下にたどり着くと廊下に三体の深海棲艦が入渠施設に主砲を向けていた

(不味い!何とか注意を反らさないと!!)

私は思い切り息を吸うと大声で深海棲艦に声をかける

 

 

「貴方達の相手は私よ!!」

 

 

その声に気づくかの様にこちらを向くと三体が同時にこちらへ主砲を構えてくる

(重巡リ級二体に雷巡チ級が一体か!なんとかなる!!)

 

 

右の主砲で重巡リ級を砲撃すると見事に命中し頭部を破壊するとそれに驚きながらもあと二体がこちらに主砲を撃ってくるがなんとかそれを交わし真上の天井を左の主砲で砲撃すると天井が崩れ二体ともそれに押し潰されるように真上からの瓦礫に潰れる

 

 

「良し!何とかなった!後は……」

 

 

崩れいく鎮守府の廊下を走っていくと入渠施設の看板を見ると使用中が張られており急いで施設を開ける

 

 

「皆!大丈夫!?」

 

 

「ぁ……古鷹さぁぁぁぁん!!!」

 

 

「古鷹ぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

施設を開けた瞬間中に入っていた青葉と加古が飛び付いて来るけど何とか受け止め二人の頭を撫でる

 

 

「古鷹さん!ありがとう!もう駄目かと思ってたわ……」

 

 

「衣笠、無事で良かった!

さ!早く着替えてここから脱出するよ!!」

 

 

入渠施設には衣笠、加古、青葉の三人だけではあったはインカムから声が聞こえてくる

 

 

『古鷹、聞こえるか?』

 

 

「うん!どうしたの日向さん」

 

 

『奴等の大部分は何とか抑止したのだがどうやら向こうに司令塔が居るらしい

鎮守府内は大丈夫か?』

 

 

「今、入渠施設に取り残されていた加古達を助けたよ!他にも居るか探してみる!」

 

 

 

『嫌、恐らくその三人で最後だ

先程提督から連絡があってな、その三人だけ行方不明だったんだ

良かった、流石は古鷹だな

今付近の鎮守府から援軍がこちらに向かっている

それまで耐えてくれ!』

 

 

「分かったよ!そっちも気を付けて」

 

 

インカムを切ると急いで入渠施設を出ると廊下の端から何かがこちらに向かい歩いてくる

 

 

「……アラァ?マダイタノネェ?」

 

 

その姿は戦艦タ級、しかもほぼ無傷の状態でこちらに主砲を構えている

 

 

 

「っ!皆走って!!」

 

 

「で、でも!古鷹さんが!」

 

 

「私達も!」

 

 

「良いから行って!私は大丈夫だから!!」

 

 

私が言うと衣笠が二人の手を取り引っ張っていく

 

 

「不知火達を連れてくる!待ってて!古鷹さん!!」

 

 

「お願い!!」

 

 

後ろから衣笠が二人を連れていき私を呼ぶ声が聞こえるがそれよりも私は目の前の戦艦タ級に集中する

 

 

「ヘェ?ナカマヲニガシタンダ」

 

 

 

「皆には手を出させないよ!

皆を絶対に守るんだから!!」

 

 

 

 

 

 





次回

対話

たった一人で深海棲艦に立ち向かい仲間を守るために戦う彼女に戦艦タ級は語りかける


イベントやっとE3二本目行きましたが中々に……


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