苦しい……それだけが私の心を支配し思考が追い付かないほどに心が壊れかけているのが自身で理解できた
涙は止まらず胸を押さえながら私は過呼吸になりながら苦しみそれでも僅かな希望を見たくて私は映像を見させられる
私のその姿を見ながら若い尋問官はニタニタと笑いもう一人の初老の尋問官は目を背けている
「さってとそう言えば君には妹も居たよね?
彼女にも聞いてきたんだ!映像に映すね!」
私は僅かな希望を諦めずに映像を見ると加古が映し出されており苦しさを抑えながらその映像を見ることにする
『さて、君で艦娘は最後かな?
古鷹型二番艦 加古 』
『……あぁ』
『聞かせてもらおうか
確か君はあの時古鷹に助けられたんだっけか?
その時出会った深海棲艦についても教えてもらおうか』
私は妹の加古だけは裏切らないと信じていた
ずっと一緒に居て唯一無二の妹艦
そうだと……思いたかった
『助けられた……そう見せかけられたの間違いだろ?』
その言葉に私は涙が止まり思考が完全に停止する
今……加古は何て言ったの?
そう見せかけられた……?
『古鷹は……初めから私たちを仲間だと思ってなかったあの時も咄嗟に私達を助けたけどそれは深海棲艦の指示だったんだ』
どう言うこと……?深海棲艦の指示……?
意味が分からないよ…?何で?
『今回の事件を引き起こしたのは深海棲艦の末端の奴等だ
それを古鷹は知らなかった
だから、
そして、深海のお偉いさんの部下にそれを見られて事情を説明していた』
何の事?意味がわからない意味がわからない言葉の意味が分からない?
加古が話している内容が頭に入ってこず私はフリーズした頭でゆっくりと理解していく
あぁ、そうか……私は初めから皆に好かれてなんていなかったと
仲間と思ってた
妹も例外ではなく私は姉とは見ずにただの他人だと思ってたとそこで理解させられた
途端に私は涙が止まらずに流してしまい身体に力が入らない
私は何のために耐えていたのか
私は何のために生きてきたのか
私は何のために皆に優しくしていた
私は何の為に戦ってきたのか
私は何で生きてきたのか
分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない
思考がぐちゃぐちゃになりながらまともに考えることが出来なくなってきた時に最後の人の声が聞こえる
『さぁ君で最後だ
藤谷提督 話してもらおうか今回の事件に関して』
『……はい』
「提……督?」
私は混乱する頭とぐちゃぐちゃになっている顔を上げると映像に映る提督を見る
映し出された提督は少しやつれ身体に打撲跡が残っており私と同じ事をされたのかと思っていた
でもこの人だけは裏切らないと思っていた
今までこの人の為に働き
命を預け
背中を預け
全てを捧げてきた人なのだから
だから私は彼に
この人間達に壊された
心を
身を
信念を
思考を
全てを
粉々に破壊された
『彼女が、古鷹が今回の事件を引き起こした犯人です』
次回
砕かれた希望
希望を失った
心を体を自らの信念も想いも