艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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処刑 二

「……仕方なかったんだ!!

もう耐えられなかったんだよ!」

 

 

古鷹が捕まってる間藤谷は親である信吾の部下達に酷く痛め付けられていた

だが、別に古鷹みたいに過剰にやられていた訳ではなくただ毎日殴られたり教養と言って座学をやらせれたりしていただけである

艦娘がどんな物かと言う

 

 

「古鷹さんだって!もっと酷いことをされていたかも知れないんですよ!

最後まで命を張って私たちを助けてくれた人をそんなん簡単に!!」

 

 

「簡単じゃねぇ!

だけど……俺達には提督が必要なんだよ…」

 

 

木曾も目を反らしながら答えるがやはり青葉の言葉が効いているらしく拳を握り締めている

 

 

「何で!提督も古鷹さんが好きなんですよね!?

あの人は皆を待っていたはずなのに!!」

 

 

「仕方ないじゃないか……!

俺は耐えられなかった……ごめん…古鷹……」

 

 

それしか藤谷は言えず崩れているとその背中を加古が擦る

 

 

「提督、あんたは悪くないよ

私達は艦娘だ、提督の為に尽くすのが生きる意味何だ

古鷹も…分かってくれるさ…」

 

 

加古の慰めに青葉は歯を食い縛るとその場を後にしようとするもその背中を日向に止められる

 

 

「……よすんだ、もう間に合わない」

 

 

「止めないでください!私はーーー!!」

 

 

「頼む……罰なら私が受ける…だから…頼む」

 

 

青葉の背中を掴む手が強くなるとその意味に気付く

日向は少なくとも古鷹を失いたくはなかったと

本当は失いたくない

だがそうしないと私達に未来がないと言う意味を

 

 

「後で私を好きにしてもらって構わない

解体するにも殺すにも

だから、提督を許してあげてくれ…青葉…」

 

 

「日向さん……」

 

 

それと同時にけたたましいサイレンが鳴り出し処刑場に艦娘達が配置に着く

 

 

『これより!!大犯罪者古鷹一番艦古鷹の処刑を開始致します!!

艦娘はこの処刑を必ずご覧になり裏切りがどんな意味を見せるのかきちんと理解してくださいね!!!』

 

 

その放送と同時に二人の艦娘が拷問を受けた後の古鷹を運び

処刑場の真ん中にある十字の木にくくり付ける

だがそこで青葉や日向は言葉を失う

 

 

 

「……ぇ?古鷹……さん?」

 

 

「………何だあの姿…は?」

 

 

 

処刑が始まり

古鷹が運ばれてくる

その姿は想像を絶する程に酷い姿であった

 

 

「……何故あんなに酷い姿何だ?」

 

 

「…さぁ?でも提督からは逃げたからって聞いたっぽい!」

 

 

処刑を担当する艦娘達長門や夕立もその姿に疑問を感じる

その姿とは喉をバーナーで焼き切られ

両目を失くし

関節は砕かれぶらんと垂れ下がり

全身に切り傷が残っており辛うじて生きている様な姿だった

 

 

「酷いな、まぁだが奴が選んだ道だ何も言うまい」

 

 

そして長門達は処刑するために実弾が入った各々の艤装を古鷹へと構える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「艦娘の処刑か

来たばっかりにとんでもないもん見せやがるな」

 

 

 

「……司令官、私今貴方にお願いしたいことがあるの」

 

 

その光景を一人の新人提督と大本営の問題児が見ているとも知らずに

 

 

 

 

 





次回

凶行

処刑される艦娘を見ている者達はこうはなりたくないと願い傍観する


二人だけを除いては


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