ここは、場所代わり食堂である
今、佐渡は晩御飯の用意中である
ここでの晩御飯は大体佐渡が作っているのだが悩んでいた
「何にするかなぁ?
昨日は肉食べたし、野菜か?生魚も捨てがたいしな……」
調理台の上に、タレに浸けた肉、野菜、三日前に釣った魚が置かれ悩んでいた
しばらく、悩んでいると食堂の引き戸が空き誰か入ってくる
「ちょっと司令官?時間良いかしら?」
「ん?あぁ、叢雲か。
良くここが分かったな?」
叢雲が、食堂のカウンターに背を預けながら、佐渡に後ろ向きになりながら話しかける
「大井は?」
「古鷹さんとお風呂よ
私もこのあと向かうわ」
「そうか」
「……あの大井って子、普通に良い子じゃない?
何とかならない?こんなところ辺境じゃなくて普通の鎮守府に行かせてあげたいわ」
佐渡は、叢雲の言葉に微笑みながら、調理台から離れて叢雲の頭を優しく撫でる
「相変わらず面倒見が良いな……
そう言うところ俺は好きだぞ」
不意に言われた叢雲は、顔を真っ赤にすると佐渡の手を思いっきり払う
「す、すすす好きとか言うな!!」
「ははは!好きだぞ~叢雲?」
佐渡が笑いながら、再び叢雲を撫でていると、流石にムカついたのか手を払い厨房に入ってきて蹴りを当てる
「いてっ!何すんだよ!」
「うっさい!!!このロリコン!!」
「ロリコンちゃうわ!!」
蹴られた場所を擦っていると叢雲が去り際に、料理の注文をする
「……今日はお刺身と肉野菜炒め食べたい」
「お?了解だぞ」
佐渡は、それを聞くと早速調理にかかる、叢雲はそれを他所にお風呂へと向かう
時は過ぎ、晩御飯時お風呂から上がってきた三人は仲良く話ながら食堂に入ってくる
(お、早速仲良くなってる流石は叢雲と古鷹だな)
それを他所に、佐渡は先程の叢雲の注文通りに肉野菜炒めとお刺身を作り
更に何品か料理を作り、カウンターに置くと大井がそれを取りに来る
ちょうど料理を置いたときに大井と目が合うが、大井は目を反らし気のせいか風呂上がりなのか分からないが頬が赤かった気がする
そして、準備が終わり妖精含めた四人の晩御飯が始まる
「いただきます」
「「「「いただきます!!」」」」
食事をしながら、佐渡は大井をチラッと見るが大井はその顔を反らしてしまい会話しようにも出来ずにため息をつく
それに、何か叢雲と古鷹から若干……嫌視線を痛いほど感じる
「………えっと二人共どうしたの?」
佐渡は、二人に尋ねるが二人は無言で佐渡を見ている
「そいや、提督。
艤装の修復終わったぞ」
「おぉ!本当ですか、親方さん!
良かったな大井!」
そんなことを気にしてない、親方妖精から助け船を出され佐渡はそれに助けられた様に親方妖精と話をし大井を見るがこっちを見ていたらしく、佐渡が顔を向けた瞬間またそっぽを向く