佐渡は古鷹と叢雲が居なくなったのを見ると再び食堂に戻るのだが
「提督!すまなかった!!」
「「「「ごめんなさい!!」」」」
妖精達が土下座をしておりその姿を見て溜め息を付くとゆっくりと無理矢理口に突っ込んだ妖精にデコピンを当てる
「全く、嫌がってる娘に無理矢理食べさせちゃ駄目でしょ?
まぁ今回は俺の不注意もあったしね多目に見るよ
俺はアレを処理してくるからおかわりは少し待っててね?」
「待ってー!」
「僕達がやるー!」
そう言うと妖精達は降りていき自分達で先程のゴミ箱を運び外へ捨てに行く
「本当にすまなかった!提督!こいつらも悪気があったわけじゃないんだ!
提督の料理が美味しくて勿体ない事してほしくなくて……」
「分かってますよ、妖精達が悪気が無いなんて彼女も分かってるはずですから
でも後で古鷹に謝ってくださいね?」
「あぁ……本当にすまない…
もしかして、彼女か?お前達がここに来たってのは」
「んまぁ、そんなところです」
親方もその話を聞いた瞬間佐渡達がここに来た経緯を何となく理解する
「……なぁ、彼女は」
「言わないでおきます
これは俺達の問題ですから親方さんを巻き込む訳にはいきません」
佐渡の言葉を聞くと親方はその意味を理解する
「なぁ、佐渡提案なんだが鎮守府の修復を俺達に任せてくれないか?」
「え!?い、良いんですか!?」
「あぁ、どうせ毎日暇してた所だしお前がここに来たのも何かの縁だろう
だが条件がある」
突然の話に佐渡は驚いていると親方は口籠らせながら自分の思いを佐渡へ告げる
「……俺達を無下に扱わないでくれ
確かに俺達は妖精だ、お前達人間や艦娘の役に立つ事位しか出来ないちっぽけな存在
でもな俺達にも心はある、やりたいこともやりたくないことも
だから頼む、俺達を物等とは見ないでくれ」
その時佐渡は先程工廠で起きた洗礼の意味を理解する
(……そうか、何となく分かった
この妖精は一人で他の妖精達を守ってきてたのか)
「成る程、それで俺にあんなことをしたんですか?」
「あぁ、悪かったと思ってる
だが俺達は今までそんな扱いばかり受けていたからな
どうしても人間や提督が嫌いなんだ」
「分かりました
約束します、貴方達を無下にしません
と言うよりは元よりそのつもりです
共に生きていく仲間ですからね、酷い扱いなんて出来ませんよ」
佐渡が手を差し出すと親方もその手を取り握手をかわす
「すまないな、妖精なのにワガママを言って」
「はは、何言ってるんですか
妖精だろうが何だろうが関係ありませんよ
ここで共に生きていくんですから当然です」
叢雲と古鷹が居ない間に交わされた約束はこの鎮守府での佐渡が運営する目的に絡んでいき
今現在、佐渡は親方仲を深めていく
そして、この交わされた約束が後に叢雲と古鷹の生死を分ける事になる
だがそれはまた別のお話
この過去編のちょっと先のお話になることをまだここに居る者達は知らずにいた
「お風呂が綺麗で良かったわ、お湯も沸かせるし冬にシャワーだけってのは辛いもんね
古鷹さん?」
「…………」
叢雲と古鷹は静かに湯舟に浸かりながらのんびりとしていた
お風呂場は綺麗に清掃されており洗剤もそのままになっているため直ぐに入ることが出来二人は入っていた
「にしても大丈夫?吐く時って体力使うんでしょ?
何かあったら言ってね?何でもするわ」
「…………どうして」
「うん?」
黙っていた古鷹が不意に声を出すと叢雲へ濁った瞳と共に問い掛ける
「………どうして私を心配するの?」
「どうしてって仲間じゃない?
ここでこれから生活する」
仲間 その言葉が古鷹の心に突き刺さる
仲間なんて居ないどうせこの人も裏切ると思いながらも古鷹の瞳は濁り叢雲を睨む
「……仲間なんていらない
私には構わないで…どうせ死ぬんだから…」
「え?嫌よ?貴女が拒絶しても私は構うわ
それに貴女は死なせないわよ」
「…………どうして、構うの殺してよ
生きていてもどうしようもない艦娘何だから道具なんだから早く殺してよ…」
「だーかーら!殺さないわよ貴女は私の仲間になるーーーーー」
「嘘つき!!どうせ貴女も裏切るんでしょ!!!
どうせどうせどうせどうせどうせどうせどうせどうせ!!!!」
突然声を荒げる古鷹にビクンと叢雲は反応し古鷹を見ると涙を溢しながら叢雲を睨み付けていた
「貴女達も私がうざいと思ってるんでしょ!そうだよね!!こんな食事も満足に取れず人に関わることも出来ない出来損ないのクズ重巡何て!!
そうだよね!!私なんて戦艦見たいに火力が高い訳じゃない!駆逐艦見たいに砲撃を避けるのが上手い訳じゃない!!捨て駒位にしか使えない艦娘何ていらないよね!!!」
その言葉で叢雲はどうして古鷹が死にたがっているのかそして彼女が置かれている状況を理解する
(似てる…私に……あの時絶望していた私に)
叢雲は覚えがあった何故なら叢雲もつい最近海軍に見捨てられた事があったのだ
ある深海棲艦を止めるための捨て駒として使われ死ぬはずだったその命を佐渡によって救われていた
でもそれとは少し違う、彼女古鷹は仲間になることを嫌っている
叢雲には仲間が居た信じ合えた仲間が、だが彼女はそれを拒んでいる
今その訳は分からないが叢雲なりの答えを古鷹へぶつける
「そうね、仲間はいらないよね」
「いらない!私に仲間は!!!」
「じゃあ!家族になりましょ?」
「…………家族?」
叢雲は古鷹に近寄るとその手を取りながら握手を交わす
「そう!家族よ!
仲間より深い絆で結ばれた物よ!
絶対に切れない縁で私達を結ぶの!
と言っても本当の家族にはなれないけれど貴方とともにずっと歩んでいくの!どうかしら?」
叢雲の真っ直ぐな瞳を見ると古鷹は目を反らしてしまう
「う、嘘……貴女もどうせ…」
「裏切らないわ!絶対に!
約束しましょう!私達は絶対に死なない!殺されない!
貴女は私が守る!約束よ!」
叢雲は小指を出し無理矢理古鷹の小指を絡ませると指切りを交わす
「はい!約束!
貴女は私が守るわ
絶対に何からもだから貴女は私を頼って、何でもするからね!」
「え、ちょ、ちょっと!」
叢雲は古鷹に抱きつくとその背中と頭を撫でながら優しく言う
「大丈夫よ、ここには私と司令官だけ
貴女は私達だけを信じなさい
二週間で良いわその期間だけ私達と共に居てほしい
もし、それでも信じられなかったら何時でも出ていって良いわ
でも後悔はさせない
約束よ」
「…………分かり…ました」
「良し!じゃあ改めてよろしくね!古鷹さん!」
叢雲はニカッと笑うと少しだけ古鷹の目の色が明るくなった様な気がした
次回
少しだけ落ち着いた日常
少しだけ強引に古鷹への信頼を勝ち取った叢雲だったがそれを佐渡は知らない
だがそのかいあってか二人は少しずつ仲良くなっていく
そう言えば最近資材を少し使い4ー5でおっぱい要塞(港湾棲姫)と対峙してたのですが古鷹さんが夜戦での連激で耐久全て持っていきましてね……
流石は古鷹エルですね!!と感動してました!
ついでに神通さんも改二になりましてイベント準備が整いつつあります!