艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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二度目の選択 ー選べ歩む道をー 四

「んー…?俺そんなに嫌われた?」

 

 

「そりゃそうでしょ、パンツの写真撮って、泣きながら抱き付いて、セクハラ発言しまくったんでしょ?」

 

 

「んなっ!!何でそれを!!」

 

 

佐渡は、大井に向き直ると大井はそっぽを向き知らんぷりをされ、その後古鷹にも怒られる

 

 

「大井さんが話してくれました!提督駄目ですよ!!そんなことしては!!

女の子……パンツの写真何て…ふ、ふしだらです!!」

 

 

「い、嫌ね?古鷹さんやこれには訳があってだね?」

 

 

「ほう?聞いてやろうじゃないの?下着写真趣味の底辺変態野郎」

 

 

「おいそれは流石に、酷くないか!?」

 

 

大井は、三人の話し合い兼佐渡の言い訳し、二人が聞いてる姿を横目で見ていると前にいた食堂とこの場所を比較してしまう

佐世保鎮守府での、食堂ではただの補給する為の場所

一切会話がなく、駆逐艦何かはほとんど入れなかった

食べ物も、こんな豪勢ではなく艦娘携帯食のみ

一部の戦艦や、空母達が色々と食べていたが、私達は居ることすら出来ない

 

 

 

ここでは違う、提督がご飯を作り、皆で食事の準備をして、一緒に食べ楽しく会話する

駆逐艦も重巡も軽巡も提督も、一切関係なく上下関係がある……とは思うけど

そして、こんなに美味しい食事……

 

 

皿の上に乗った肉野菜炒めを、取り口に運ぶ

こんな美味しいご飯、初めて……

こんな楽しいのは初めて……

私だけこんなでも優遇されて良いの?

 

 

大井は今朝と同じ様に、再び目頭に涙を溜めてしまい、泣き出しそうになる

 

 

「美味いだろ、ここの飯は」

 

 

不意に目の前から、声が聞こえ涙が引っ込み目の前に焦点を合わせる

 

 

「よう、新入りだなあんた

俺は、工廠妖精の親方を勤めてる親方妖精だ

よろしくな」

 

 

その姿は、自分達より遥かに小さく、でも立派だと思った

 

 

「は、はい!私は!」

 

 

「知ってる、大井ちゃんだろ?

話は大体、提督から聞いてるよ」

 

 

親方妖精は、あぐらをかきながらどこから取り出したか酒を取り出し飲みだす

 

 

「あんた、かなり苦労してたみたいだな

ここでは、そんなことしなくても良いんだぜ?

楽しく行こうや!」

 

 

親方妖精は、佐渡を指差しながら大井に向けさせ、再び酒をぐいっと酒を飲む

 

 

「あいつは馬鹿で変態だが、信頼だけはできる奴だ

お前達を本当に心配し、第一思う本当の馬鹿だ

今まで、あんな馬鹿見たことねぇ」

 

 

「……それ、叢雲にも古鷹さんにも言われました」

 

 

『それと大井、あの馬鹿の事だけは信じなさい

この叢雲様が保証するわ』

 

 

『私も保証しますよ!!

提督は、ちょっとエッチですけど信用出来ますから!』

 

 

大井は、必死に二人に弁解する佐渡を見ていると本当にそう思う

今まで見た男達ではあり得ないほどの男なのだから

 

 

「信じてやってくれ、あの馬鹿を

それと、これからよろしくな」

 

 

親方妖精は、おちょこを大井に付きだし乾杯する

同時にまた、一気に飲みだし「ガハハハ!!」と笑いだす

大井もその笑顔に微笑みを返す

 

 

 


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