「親方さんんん!!聞いてくれよぉ!!!
二人が、俺を苛めるんだよぉ!!」
「あーはいはい、なんだい下着趣味の変態提督さんよ」
「親方さんまでぇ!?ここに俺の味方は居ないのかぁ!!」
佐渡は、机に伏せながらシクシクと泣き出す
親方妖精と二人はそんな姿を見ながら笑っている
そんな姿を見て、大井も続けて笑ってしまう
楽しい、そんな事今まで有り得なかったのに………
そんな、みんなが笑い合う楽しい…?夕食が過ぎていく
「はい、分かりました
では、三日後にですね
待ってます」
佐渡は、電話を切りベットに座り、煙草に火を付け吸いだす
「三日後かぁ……
ま、仕方ないか」
一人事を呟きながら、煙草の吸い殻を灰皿に捨てると、そのまま窓を開け外を見ながらのんびりとする
『あの子なんとかならないかしら?』
「なんとかできるさ
少しだけ我慢しろよ大井」
佐渡の部屋も、叢雲達の部屋と変わらず、そこそこに広く、叢雲達の部屋と違い机と珈琲マシン、後はベッドとソファー位とあまり物がない
時計を見ると、時刻は夜の0時
鎮守府内は静かに静まり返り、すぐ側の波の音位しか聞こえない
都会とは違い、明かりがないからか星が良く見え、月の光だけで室内を照らせる
これだけは、本当に良い
「戦争なんてくだらねぇなぁ」
綺麗な海を見ながら、煙草を加えているとのんびりとしていると扉をノックする音が聞こえる
「んぁ?誰だぁ?」
こんな時間に、誰だ?
叢雲?いや、寝てるな
古鷹?いやあり得ないな
「……大井です」
「………え?」
予想外のお客人に流石に驚き、窓縁に火が付いたまま煙草を口から落としてしまう
すぐに拾い、灰皿に潰すと、扉に手をかけるがすんでのところで止める
大井は男嫌いだもんな
会うわけにはいかんな
ここで話すか
そう思いながら、扉を前に立ち止まる
「どうした?何かあったか?」
「………二人で話したいの、直接
入っても良い?」
佐渡は、流石にどうなんだと思いながらも、扉をゆっくりと開くとそこには俯いた状態でワンピース一枚しか着ていない大井がいた
「……男だぞ?俺」
「…早くいれて、二人に見られたくないの」
大井は俯きながら言うと、佐渡は部屋に大井を入れ、窓を閉めるとベットに座る
「……座りなよ?」
「……はい」
佐渡に言われ、ソファーに座りお互いの間に静寂が訪れる
何を話して話していいのか全く分からず、佐渡もどうすれば良いのか分からずとりあえず立ち上がる
「あー、うん、えっと珈琲飲む?」
「……頂きます」
珈琲マシンの電源を入れ、二つ珈琲を入れ始めている時にも大井を見るがやはり俯いたままである
珈琲が出来上がり、二つのカップに珈琲を注ぎ、大井の目の前に置くと小さな声で「ありがとうございます」と言い飲みだす
佐渡もベットに座り、珈琲を飲みだす
「どうした?こんな時間に?
あー、あれか?まさかの夜中に襲いに来たのか!?
嫌、勘弁してくれよ…
睡眠ぐらいゆっくりさせてくれよ……
下着の件は謝るからさ?」
「違いますよ!!そこまで貴方を困らせるつもりありません!!」
大井の突然の大声に、流石に佐渡もビックリしてしまう
「お、おう?
なら、何だ?」