冬、小笠原は大寒波と言うよりは正直何もない場所の為本島何かより遥かに寒い
だからこそなのではあるが鎮守府内もかなり寒く特に廊下なんてのは暖房も巷で有名な床暖房何てものもない
「あー……さみぃ…」
「仕方がありませんよ提督」
「これが日本の冬か……確かに寒いな…」
佐渡は仕事を終えグラーフと大井と共に廊下を歩いていたのが寒さにやられており少し厚着をしているのだが
「………今晩の飯は鍋だな」
「良いですね、何鍋にするんですか?」
「んー……グラーフ希望あるか?」
「私か!?……特にないな…アトミラールのは何でも美味しいからな……」
「そうきたか…嬉しいけどどうすっかなぁ」
「提督、確か野菜が余ってませんでしたっけ?」
「そう言えば……あ、キムチ鍋にするか
辛いの苦手な奴居ないはずだし」
「良いですね、それにしましょうか」
「キムチ鍋か……私は初だな…」
そんなくだらない話を続けながら廊下を歩いていると目の前から一人の艦娘が段ボールを運んでいた
「あれ?古鷹?どしたの段ボールなんか運んで?」
「あ、提督!皆がミカン食べたいって言ってて持っていく所なんですよ!」
「あいつらなぁ……代わりに運ぶよ
力仕事なら任せときな~
どこに持ってけば良い?」
段ボール一杯に入ったミカンを運んでおり佐渡はつかさずその段ボールを取ると古鷹の代わりに運ぶ
「あ、ありがとうございます!
居間ですね!何か皆グダグダしてたので悪いと思って……」
「古鷹さん!そう言うときは提督を頼ってください!
どうせこの人暇してるんですし」
「そうだぞ、古鷹!」
「お前らなぁ!!」
「「サボってる人が何を言ってるの?(んだ?)」」
「スイマセンデシタ!!!」
「あはは……」
四人は雑談をしながら居間に付くと佐渡が引き戸を開けようとするが大井が代わりに開けてくれ入った途端に全員に叫ぶ
「お前ら!古鷹に何やらせとんじゃ!!」
「あ、司令官……て、え?何の事?」
「あ~……提督デース……」
「あら佐渡、あんたが持ってきてくれたの?
サンキュー!」
居間に入ると真ん中にかなり大きいこたつが設置されており金剛とイムヤとエアの三人が暖まっており完全にのんびりとしていた
「てめぇか!エア!古鷹にこんな重たい物持たせるなや!!」
佐渡は段ボールの中からミカンを取り出すとコタツで暖まっているエアの頭部に向けて思い切りミカンを投げつけぶつける
「いったぁ!!何すんのよ!」
「うるせぇ!お前深海棲艦ならお前がやれよ!!」
「寒いから無理に決まってるでしょ!?あんた馬鹿なの!?」
エアと佐渡が喧嘩しているのを横目に大井と古鷹はそそくさと寒さに耐えきれずコタツに入っていく
「あー…やっぱり良いわね……コタツは…」
「ですねぇ……あぁ…最高ですね…」
「ごめんね、古鷹さん一人で行かせちゃって…」
「ううん!大丈夫だよ!そんなに遠くないし重くも無かったから!」
「グラーフ……入らないの……デース…かぁ…?」
古鷹達がコタツの中に入っているのにも関わらずグラーフだけはコタツに入らず怪しんでいた
「う、うむ……なんと言うかこれは何なのだ?」
「コタツよコタツ、簡単に言えば脚と身体を暖める暖房器具よ」
「ふ、ふむ…そんなに良いものなのか?」
「最高デース……よぉ…冬は…これが…一番…デース……ふぅ…」
金剛が完全に腑抜けておりその姿を見ていると危険な物なのかと警戒していると古鷹がコタツから出てグラーフの背中を押す
「大丈夫ですよ、危険ではない……とは思いますので!」
「待ってくれ古鷹!その間は何だ!?」
「入れば分かるわよグラーフー
ま、入ったら出れなくなるけどね~ふふ」
「待て!今イムヤが恐ろしいことを言わなかったか!?」
「ほらほら!入りましょう!入れば分かりますよ!!」
中々入るのを渋っているグラーフを見てなのかエアが目を光らせ瞬時にコタツの中に入り込みグラーフの足下から両手を取り出し掴む
「いらっしゃ~い?二度と出られない天国に~?」
「や、辞めろ!エア!!」
その瞬間エアはグラーフの脚を軽く引っ張ると無理矢理腰を落とさせそのままズルズルとコタツに引きずり込んでいく
「ふふふふ……抵抗しなくて良いのよぉ……身を任せなさーい?貴女を天国と言う抜け出せない魔窟へ……」
「や、辞めろ!辞めてくれぇぇぇ!!!」
それからエアがグラーフをコタツに引きずり込んで五分後
「あぁぁぁ~……これは……これはぁぁぁ~…」
「はい、一丁上がり!」
先程まで騒いでいたのにも関わらず完全にコタツの虜になりグッタリとしていた
「にしてもデカイコタツだな
親方が作ったの?」
「はい、どうやら去年から作ってたみたいなんですよ!
人が増えたら使ってくれって」
「あの人万能過ぎないか?」
そう言うと佐渡もコタツに入り五人はのんびりとする
次回
コタツでのんびりと
古鷹の事件が終わり平和な日常が戻った小笠原
相変わらずの艦隊運営が無く皆各々の冬を過ごしていく