艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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事前に言います
次回予告は嘘です!!(書いてたら違う内容になってましたごめんなさい)

おほん、次回予告を変更し

罰からは逃げれられない
ですかね

ちょっとグロ注意です!




大規模作戦 四

東雲によって告げられた大規模作戦ドレス島攻略作戦

それは奴等の鼻をへし折る戦いになり戦いは激闘そのものになると佐渡は察しながら椅子にもたれ掛かっていた

 

 

「あんた、いつまでそうしてるつもり?

皆行っちゃったわよ?」

 

 

「あれ?マジー?」

 

 

気付いたら佐渡以外全員部屋から出ており佐渡も慌てて立ち上がる

 

 

「にしても大規模作戦か、大本営の作戦に参加するのは『三回目』か」

 

 

「最初の一回目は作戦なんかじゃないわよ

……んまぁ、あれがあったからこそ今があるのよね」

 

 

「そゆことだ、だからまぁ良いじゃねーーー」

 

 

と雑談しながらその場を立ち去ろうとするとドアの前に一人の艦娘が立ち塞がっているのを確認し佐渡達は立ち止まる

 

 

「あんたは確か」

 

 

「…矢矧さんだっけ?東雲の艦隊で旗艦の」

 

 

「あぁ、少し話をしたくてな君達を待たせてもらった」

 

 

矢矧は佐渡達に歩いていくと目の前で立ち止まると頭を下げる

 

 

「この度は大元帥の無理難題を聞いて頂きありがとうございます

そして、申し訳ありませんでした

古鷹さんの件に関してはこちらの大本営のミスです

我々は罪もない彼女を殺しかけました

貴方達が彼女を助けてくれなかったら彼女は……」

 

 

佐渡達は顔を見合わせると矢矧の肩を叩き笑い合う

 

 

「気にしないでください

あれは俺達が好きでやったことですから

それに悪いのは彼女を貶めた奴等ですからね」

 

 

「そうよ、あんたが謝ることはないわ」

 

 

「いえ、彼女の濡れ衣を見破れなかった我々のミスです

これは大元帥より口止めされていますが貴方方にはお話します

彼女を貶めた者達はかなり多く全員海軍から追放しました

ですが藤谷提督だけは被害者と言う扱いになり出来ませんでした申し訳ありません」

 

 

その話を聞いた佐渡と叢雲は眼を丸くした

まさか自分達の知らない所でそんなことが行われているとは知らなかったからである

 

 

「意外だな……東雲さんがそんなことをするとはね」

 

 

「あの人も完全な悪ではないんです

ただ、今深海棲艦を倒すことだけを目にしており他に目を配れないだけなんです

それをご理解頂きたく思います」

 

 

矢矧の言葉に感心していると叢雲は一つだけ聞きたいことがあり矢矧に問う

 

 

「……ねぇ、拷問官はどうしたの?

後尋問官共も」

 

 

その言葉に矢矧はビクンと跳ねゆっくりとだが恐る恐る語りだす

 

 

「尋問官は……死にました

古鷹さんの尋問も藤谷提督の尋問を行っていた計六人は自殺と遺体で

特に古鷹さんを追い詰めた二人は……酷い状態で」

 

 

その話を聞いた瞬間佐渡はエアを予想したが矢矧はとんでもないことを言い出す

 

 

「……検死の結果一人の尋問官は全身の爪を剥がされ筋肉を切り取られその部位からの出血死

しかも血を一つのペットボトルに集められており最後にその男を湯船に寝かせ血を全て入れて血の風呂に……

更に出血毒すら検出されました

もう一人は全身の身体をバラバラにされ全身を一つの壺に納められておりましてそれを部屋の真ん中に……二人の遺体苦痛に歪んでおり生きたまま殺されたと言うことは明白でした

まるで殺人を楽しむかの様です…提督殺しより遥かに凄惨性があり奴ではないと断定されています

ですが、証拠が一切残っておらず捜査は進展ありません…」

 

 

その話を聞いた瞬間二人の背筋が凍り付きエアではないもう一人が存在すると言うことを理解させられる

 

 

「まぁ……その…天罰かしら?」

 

 

「……とんでもない奴が居たもんだ」

 

 

その話を聞くにエアが殺してるわけではなく誰かに依頼したと理解できるが深海棲艦に同じ様なのが居るかと思うとゾッとした

 

 

「それと拷問官ですが、行方不明なんです

どこかに逃げたと言うわけでもなく所持品も金も家もそのままであり忽然も消えたんです」

 

 

「……言わゆる失踪?」

 

 

「はい、捜索はしていますが全く足取りすら掴めません

申し訳ありません」

 

 

その言葉にやはり不信感を思い後でエアに問いただしてみようとする佐渡ではあったが本題を忘れており聞き直す

 

 

「まぁ、この話はここまでにしといて

何か用だったんだろ?矢矧さんや?」

 

 

「あ、そうでした!

この度の作戦参加ありがとうございます

…正直貴方達には参加してほしくはありませんでしたが」

 

 

「へぇ、何でそんなことを言うのかしら?」

 

 

矢矧は頭を上げるとかなり暗い顔をしながらも佐渡達に語る

 

 

「……今回の飛行場姫討伐作戦はあの人の東雲さんが無理矢理行う作戦だからです

貴方達は強い、ですからあの人の思惑につきあわせたくないのです

私は貴方達を良く思ってます

古鷹さん、大井さん、金剛さん、イムヤさん、グラーフさんそして長門さん

貴方方は問題を抱えていた彼女達の光だ

二人が進む先に彼女達は必ず付いていく

だからこそ貴方達が軽率な行動をすればどうなるか分かりますよね?」

 

 

矢矧の忠告に近い言葉に佐渡と叢雲は顔を会わせるが再び笑い合うが同時に矢矧の肩と背中を叩きながら横を通り過ぎる

 

 

「分かってるよ、だからこそ俺達は選択を間違えない

だからこそ」

 

 

「私達は選択を後悔しない

どんなことが起きてもどんな結果になっても私達は受け入れるわ

でもね」

 

 

「「俺達は絶対に負けない絶対に仲間を守る(私達は絶対に負けない絶対に仲間を守るわ)」」

 

 

二人は息を合わせながら言うとその場を後にしようとすると矢矧は後ろから佐渡達に叫ぶ

 

 

「分かってるんですか!仲間を失う辛さを!恐怖を!貴方達は!!

それでも突き進むんですか!?」

 

 

「あぁ、分かってるし俺達はそれでも進む」

 

 

「それしか出来ないから後ろを振り向かず私達は突き進む

どんな障害だろうが敵だろうが叩き潰してね」

 

 

「「それが俺達だ!!(私達だ!!)」」

 

 

そう叫ぶと佐渡と叢雲は作戦会議室を後にする

その二人が居なくなった会議室で矢矧はクスクスと笑う

 

 

「ふふふ、似てるなあの人と

全くもってそっくりだ、成る程

東雲さんが気に入るわけだ

………お願いします、佐渡提督、叢雲さん

私達の仇を…どうかうってください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もう一人の大元帥』の仇を……」

 

 

そう呟きながら矢矧は拳を握り締める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にしても、まさか矢矧さんがあんな人だとはな」

 

 

「驚いたわ、意外としっかりした艦娘なのね」

 

 

二人は廊下を歩いていると先程まで居た武装憲兵が消えており窓から外を見ると大本営を警戒していた

 

 

「エア対策か、これじゃアイツも侵入はキツいんだろうな」

 

 

「どうかしら?アイツよ

どうにかして入ってきそうだけど」

 

 

「違いないなアハハハ!」

 

 

そんなことを呟きながら笑い廊下を歩いていると目の前に一人の巨漢の男と艦娘が立ち塞がる

 

 

「よぉ!!あんた!佐渡提督だな!!」

 

 

「…えっと……そうですが貴方は?」

 

 

「おいおい!さっき会議室に居たじゃねぇかよ!

俺だよ!って分からねぇか!!ガッハッハッハ!!」

 

 

廊下中に響き渡るほどの大声に叢雲は耳を塞ぎながら聞いていると後ろからその艦娘に頭を叩かれる

 

 

「おい、提督!少し声量を下げろ!!」

 

 

「おぉ!すまないな!!悪い悪い!!

ガッハッハッハ!!!」

 

 

二人の漫才を見せ付けられていると誰かを思い出す

 

 

「確か貴方は白鳥の後任の……」

 

 

「お!やっと思い出してくれたか!!

私の名前は錦戸(にしきど)竜馬(りょうま)中佐だ!!

よろしく頼むぞ!!佐渡提督!!!

貴方の噂はかねがね聞かせてもらっている!!」

 

 

「え、えぇよろしく…」

 

 

白鳥が提督殺し、エアに殺された後すぐに入った元空軍所属にしてかなりの指揮能力でヘッドハンティングされた男

大奏鎮守府に入ってすぐに機材を壊したりドアノブを破壊するほどの怪力の持ち主であり戦闘経験もあるらしい

 

 

錦戸は手を出すと佐渡はその手を取り握手を交わすとその手の大きさとタコやマメがどれ程戦場を駆け抜けてきたか良くわかる

 

 

「それでまたなんの御用ですか?」

 

 

「敬語は辞めてくれ!貴方は私の先輩見たいな物だ!!

それに俺は敬語が使えん!!すまないな!!

それで用があるのは俺ではないんだ!!!」

 

 

「………えっとそうなると…」

 

 

佐渡がチラッと一人の艦娘ガングートに目を合わせると反射的に目を反らすが錦戸に背中を叩かれる

 

 

「ほら!ガングート話があるんだろ!?

早く話したらどうなんだ!!

漢らしく!!」

 

 

「私は女だ!!と言うか貴様は私のどこを見たら男に見えるんだ!!」

 

 

「………度胸かな?」

 

 

「いきなり真顔になるな!!調子が狂うだろうが!!」

 

 

「そうか!ガッハッハッハ!!!」

 

 

「あー!!もう!声量を下げろと何回言えば良いんだ貴様は!!!」

 

 

ガングートは頭を抱えゴホンと咳払いをすると錦戸から突っ込みがくる

 

 

「おう?ガングート風邪か?

良し!!温泉と病院に行くか!!!」

 

 

「貴様は黙ってろ!!!」

 

 

その瞬間ガングートは錦戸の脚を思い切り蹴飛ばすが錦戸はびくともしていない

 

 

「痛い!!だが!!いい蹴りだ!!!

流石だな!!!」

 

 

「はぁ………頭が痛い……何で私の提督はこうなんだ……」

 

 

「あはは……何か大変そうですね…」

 

 

流石の佐渡も中々凄い提督に同情しているとガングートは照れくさそうにあることを聞いてくる

 

 

「えっと……そのだな…い、イムヤは……元気か?」

 

 

「イムヤ?……また何で?」

 

 

佐渡が何故イムヤの事を聞かれたのか疑問に思っていると錦戸から補足がくる

 

 

「イムヤは元大奏鎮守府所属だ!!!

だからと言って返せとは言わない!!それでもガングートは毎日気にしてのさ!!何せ彼女を白鳥に売ってたんだからな!!」

 

 

錦戸に言われると佐渡は思い出す

(そう言えばイムヤは白鳥がいる時大奏鎮守府所属だったっけ?忘れてた……そっか心配してたのか

……確かイムヤを人柱見たいにしてたんだっけか?)

 

 

「元気ですよ、ご飯もきちんと食べれてますし最初の頃より見違えるようにね」

 

 

「そ、そうか!……

そのすまなかった!私は自らの保身の為に彼女を白鳥に売っていたんだ!本当にすまない!」

 

 

「んー、まぁ大体の事は察しが付きますし分かりますよ?

でもそれは本当に何ですか?」

 

 

「……どういう意味だ?佐渡提督」

 

 

「あー嫌ね?実はイムヤからそんな話一度として聞いたことないんですよ

それにアイツが恐れていたのは俺と言う提督自身

艦娘にも見捨てられていたらそれこそ連れてくることなんてほぼ不可能ですよ

………うちにはそう言う艦娘も何人か居ますから」

 

 

佐渡の言葉にガングートは顔を反らすと錦戸が頭を撫でガングートを後ろに下げる

 

 

「……あんた、本当に鋭いんだな

悪かった試す様な真似をしてしまい」

 

 

「なぁに、うちには色んな艦娘が居ますから

それで何でそんな嘘を?」

 

 

「いや、実際は嘘ではない

彼女を売っていたのは事実だ……だがなガングートはある時まで白鳥に逆らっていたんだ

他の艦娘が従う中こいつだけは白鳥を許せなかったらしい」

 

 

「……ある時?」

 

 

佐渡がその言葉を聞き返すとガングートがいつの間にか錦戸の服を摘まんでいた

 

 

「……実はな我が鎮守府にはもう一人ロシア艦が居たんだ

その名前はタシュケント、駆逐艦なのだが二人は仲が良くてな……白鳥の指揮に逆らっていたんだが…

そのタシュケントが白鳥によって沈めーーー」

 

 

「沈んでない!!同志は生きてる!!!」

 

 

錦戸がその話をするとガングートは睨み付けており錦戸は頭を撫でる

 

 

「……らしいんだ、単艦で北方の海域に行かされそのまま帰ってきてないらしいんだ」

 

 

「………あのやろう…イムヤ以外にやってやがったのか……それで居なくなってどれぐらいなんですか?」

 

 

「…………二年…だそうだ」

 

 

その言葉を聞いて佐渡は頭を悩ませる

流石に生きているとは思えず言葉を話そうとするとガングートは錦戸と佐渡を睨み付けておりその間を割って叢雲が前にでる

 

 

「生きてるんじゃない?二年なら」

 

 

「っ!雷撃姫……」

 

 

「だよな!!同志は生きてるよな!!」

 

 

叢雲の言葉にガングートは反応すると思い切り叢雲を抱き締めるとそのまま佐渡にアイコンタクトを送る

 

 

「……まぁ、大体分かりました

北方海域出撃の際は探してみますよ

な、叢雲」

 

 

「えぇ、良いわ探してあげる」

 

 

「本当か!?す、すまない!恩に着る!」

 

 

「ありがとう!ちっこいの!!」

 

 

「たーだーし!!」

 

 

佐渡はそう言うと叢雲にアイコンタクトを送るとそれを受け取った叢雲はガングートから離れ指を指す

 

 

「イムヤに謝りなさい

あの娘は気にしてないとは思うけど一応ね

じゃないと私達は手を貸さないわ」

 

 

「分かった!同志を探してくれるなら何でもやる!!

ありがとう!ちっこいの!!ありがとう!!」

 

 

「叢雲よ覚えなさいガングート」

 

 

「ありがとう!……叢雲!ありがとう!!」

 

 

ガングートは泣きながら叢雲の手を取っていると錦戸は佐渡に頭を下げる

 

 

「すまない、こんなときなのに……こんな願いを言ってしまい」

 

 

「ま、作戦が終わったらになりますが別に構いませんよ

にしてもあんた見たいな提督が増えてくれりゃ良いんだけどな」

 

 

佐渡は笑みを浮かべるとその二人の間を通っていくと錦戸とガングートに手を降りながら去っていく

 

 

「……北方海域…か……大井が詳しいかもな」

 

 

「エアにも聞いてみましょう?

にしても初めてね提督にそんなこと頼まれるなんて」

 

 

「こりゃーめんどくさいことになりそうだなぁ……」

 

 

佐渡は何だか嫌な予感を巡らせながら叢雲と二人古鷹達が待つ間宮へと向かう

 

 

 

 

 





次回予告

動きだすそれぞれの対策

大規模作戦ドレス島攻略
そして歴戦種との対峙に各々の鎮守府では動き出す
どうすれば奴を攻略できるのか


因みに殺ったのはエアではありませんよ?
誰かは言いませんが……まぁあの娘です

イベントですがやっぱり陸上型で毎回詰まりますな()
大人しく友軍来るまでとりあえず待ちますかな……(集積めぇ…)


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