艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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開戦 二

長門達は航空戦を終えるとドレス島にいる敵戦力に突っ込んでいく

先程の基地航空隊により少しだけ削がれた戦力を叩こうとするのだがその前にル級達が長門に立ち塞がる

 

 

「退け!私の邪魔をするな!!」

 

 

ル級達は長門に向け砲撃するが長門は意図も容易くその攻撃を避け艤装でル級達を殴り飛ばしていく

だがその後ろからリ級が狙いを定めていたが

 

 

「あらあら?長門に何するつもりだったのかしら?」

 

 

「!!」

 

 

その後ろから陸奥がリ級を吹き飛ばし長門の後を追い掛けていく

 

 

「ちょっと長門!突っ走り過ぎも良くないわよ!」

 

 

「馬鹿者!こんな状態で後ろに引いたとしても士気は上がらん!

ならば少しでも無茶をして士気を上げないとーーー」

 

 

長門と陸奥が話しているとカナが居座っている艤装から轟音が聞こえ辺りを見ると佐世保艦隊に所属する川内が被弾していた

 

 

「きゃあぁぁぁぁ!!」

 

 

「川内!!」

 

 

「川内さん!」

 

 

それを皮切りに深海棲艦の視線が川内に集中する

 

 

「お前達!今被弾した軽巡を狙え!!」

 

 

「「「了解!!」」」

 

 

椿が指示を出した瞬間深海棲艦達が一斉に川内に向かっていくのだが

 

 

「へぇ?随分と姑息な手を使うのね?

深海棲艦らしいじゃない?」

 

 

「川内さんはやらせないよ

日向さん、川内さんをお願いね?」

 

 

「あ、あぁ!」

 

 

「駆逐ト重巡ダ!!殺セ!!」

 

 

 

その向かう深海棲艦達の前に叢雲と古鷹が立ち塞がるが勢いは止まらず叢雲達に襲い掛かる

 

 

「呆れた、もう少し知的だと思ったのに」

 

 

叢雲に向けてル級達が砲撃をするのだが叢雲はほとんど身動きもせずにその砲撃を交わし新しく貰った艤装を構える

 

 

「さてと、切れ味を確かめさせてもらうわよ!!」

 

 

叢雲は一人飛び出すと前方に居たツ級の首に艤装を当てると思い切り切り裂き首を飛ばす

その次に隣に居たリ級が構えるのだがそれと同時に艤装でリ級の頭を捉え砲撃をする

低い火力とは言えど仮にも砲撃、リ級は頭部に軽傷を負うと目を閉じながら主砲を叢雲が居るであろう場所に撃つが

 

 

「イタイ!ナニスルノ!?」

 

 

そこには既に叢雲は居らず代わりに別のリ級がおり負傷してしまう

 

 

「ア!ゴ、ゴメーー」

 

 

と謝ろうとした瞬間背後から心臓(コア)を叢雲の艤装が貫くと笑みを浮かべる

 

 

「へぇ?良い切れ味、心臓(コア)を貫けるのは良いわね」

 

 

叢雲はそのまま引き抜くとリ級は口から吐血しながらその場に崩れるように倒れる

明らかに駆逐艦の機動を越えており返り血に濡れている叢雲に少しばかり怯えるが仲間を殺されたことにより標的を叢雲に変える

 

 

「コイツヲコロセ!!」

 

 

「ばーか、あんた達じゃ無理よ」

 

 

その瞬間少し離れた距離から叢雲を狙い撃とうとしたル級が居たのだが撃つ寸前に足下を撃ち抜かれ体制を崩す

 

 

「叢雲には手出しさせないよ!」

 

 

その言葉と共にル級から怒りを買い古鷹に意識が行くのだが背後から戦艦程の火力で撃ち抜かれ痛みに倒れる

 

 

「駄目デースよ!古鷹はやらせませーん!」

 

 

ル級が立ち上がろうとした瞬間足下に魚雷が近づいており離れようとするが

 

 

「ごめんね、逃がすわけには行かないの!」

 

 

古鷹が正確にル級の脚を捉えその場に倒れる瞬間雷撃が命中し撃沈する

 

 

「ちょっと失敗しましたね、古鷹さんありがとうございます」

 

 

「ううん、それよりも」

 

 

叢雲が一人深海棲艦達に囲まれながら戦っている姿を見ると古鷹はため息を付く

 

 

「相変わらずだね、叢雲は一人で突っ走り過ぎだよ」

 

 

「それを止めるのが私達ですよ、金剛!行くわよ!!」

 

 

「デース!叢雲だけに良い顔はさせませんよぉ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

叢雲が一人戦う中に大井達も参戦するとその姿を陸上でカナが睨んでおり

 

 

「……あれか、確かユリが世話になったって言う駆逐艦

名前は……叢雲だっけか

何よあれ、話以上にヤバイじゃないの

と言うか何よ、あれ本当に駆逐艦?いや可笑しいでしょ!?」

 

 

無双している叢雲を見て頭を悩ませていた

 

 

「いやあれよ?確かに多くの艦娘とかを見てきたわよ?

確かにヤバイのとかも居たけどさ?何あれ、駆逐艦と言う名の深海棲艦姫?

いやそれでも可笑しいでしょ!!ちょっと椿!どうなってるのよ!!

私あんなの知らないんだけど!?」

 

 

『えぇ……姫様、沖縄戦の資料渡したじゃないですか……

目を通しといてって言ったのに……と言うか戦闘中にオフを出さないでください意外と余裕あるんですか?』

 

 

「無いわよ!あったらこんなに焦ってないわよ!

私がすこーーーしだけ小心者なの知ってるでしょ!?」

 

 

『いや、知ってますけど……と言うかそのabsolute(アブソリュート)で狙っては如何ですか?』

 

 

「………あんた、あそこにいる奴等まとめて私に殺せと?」

 

 

『………失礼しました、分かりましたよ

何とかしてみま………うん?あーれー?あそこに居る重巡どっかで見たことがー?』

 

 

カナはため息を付くとabsoluteの艤装に反映されているモニターを見ながら五つあるスロットの残弾を確認する

 

(確かにabsoluteなら狙えるかも知れないけれどあそこまで仲間達に囲まれてると撃ち辛いし下手したら仲間に被弾しかけない………五番スロットのこれを使えば倒せるかもだけど…これは『清掃用』だし仲間も殺し兼ねないしなぁ……

下手な奴を撃つわけにもいかないし本当に扱いが難しいわねこれ)

 

 

カナが叢雲に対策しようと考えているとその近くに居た重巡に目を光らせそれを撃ち抜こうとする

 

(!そうだ!あいつらの仲間の重巡を狙えばこっち来るかも!

そして向かってきたらそのまま撃ち抜けば良いのよ!私あったまいい!!)

 

 

思い付くとカナは主砲を再び構えその重巡古鷹に照準を合わせる

 

 

(さてと、悪いわねちょっと痛い目にあってもらうーー!)

 

 

『あーーー!!!やっぱりそうだぁ!!

あの時の重巡古鷹だー!!姫様!あの叢雲の側に居る古鷹を狙わないでくださいね!!絶対ですよ!?』

 

 

撃つ瞬間に手を離すと頭からガックリと落とすと艤装から椿を見ると満面の笑みを浮かべている

 

 

「あの時って一年前敵本拠地の鎮守府で会ったって言う?」

 

 

『そうです!そうです!!!

あぁ!またこんなところで会えるなんて運命?それとも偶然!?そんなことどうでも良い!姫様!ちょっと私お話してきますねぇ!!』

 

 

「あ、ちょ、こら!艦隊指揮はどうするのよ!?

………ってアイツインカム切りやがったなぁ……全く…あれさえ無ければ完璧なのに…」

 

 

カナはため息を混じりに現在の戦況を見ながら少しだけ微笑む

(この戦いでの鍵はあの叢雲と戦艦長門

他はどうせ集められただけの弱そうな奴等ばかり、問題は長門を撃ち抜くタイミングとあの意味が分からない叢雲をどう処理するかね

………やっぱり撃とうかしら五番スロットのこれ

でも被害は酷いからなぁ

まだ良いか)

 

 

艤装を再び構えるとその先を覗きながらまた別の標的を探し始める

 

 

「全員潰せば問題ないからね!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「長門!!ちょっと良い!?」

 

 

叢雲は一通り深海棲艦を倒し終わると長門に向かって走っていく

 

 

「何だ!!今取り込み中だ!!」

 

 

そう言う長門の前には何体かの深海棲艦がおり叢雲は駆け出すとその一体の首をはね飛ばしその隙に長門がもう一体を主砲で吹き飛ばす

 

 

「そろそろあの作戦をやりたいから!磯風さんを借りるわよ!!」

 

 

「!!あぁ!分かった!

磯風!ちょっと来てくれ!!」

 

 

「何だ!!」

 

 

「古鷹!ちょっと!」

 

 

「うん!分かった!」

 

 

 

別の場所で戦っていた磯風を呼び出し叢雲と合流させると古鷹も同じ様に近づいてくる

 

 

「三人共!当初の予定通り佐渡提督の作戦を発動する

磯風、二人を頼む

叢雲、古鷹は作戦を遂行してくれ」

 

 

「「「了解!!」」」

 

 

「私は引き続きこの艦隊を指揮している者を探す!!」

 

 

「何を言っているんだ?長門、この艦隊を指揮しているのはあの飛行場姫だろう?」

 

 

「いや、奴はあの場所から砲撃しかしていないし艤装を常に覗いている

私達の行動を監視することは出来るが深海棲艦の艦隊を動かしているわけではない

恐らく現場を指揮するもう一人が居るはずだ

あの飛行場姫が助けたと言う戦艦が」

 

 

長門は戦場を睨み付けると深海棲艦達は連携を取りながら着々とこちら側を攻めてきており長門も悔しそうに歯を食い縛る

 

 

「陸奥、私、他の艦隊はこの現場を指揮する者を叩く

お前達は飛行場姫を頼むぞ!」

 

 

「「「了解!!」」」

 

 

その言葉と共に叢雲、古鷹、磯風の三人は長門と離れドレス島の近くへと航行していく

 

 

「私が先導する!離れるなよ!!」

 

 

「分かってるわよ!」

 

 

「お願いします!磯風さん!」

 

 

三人は隠れながらもゆっくりと航行しているとその目の前から艦娘を吹き飛ばし仲間である深海棲艦も殴り飛ばしながら一人の深海棲艦が三人に突っ込んでくる

 

 

「どこに行くつもりですかぁぁぁぁぁ!?

古鷹ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

「な、何!?」

 

 

「な、何だアイツは!?」

 

 

磯風と叢雲は面を食らってしまうが叢雲は急いで艤装を構えて刺そうとするがその深海棲艦はその先を蹴り飛ばしそのまま跳躍すると古鷹に突っ込み自分の艤装をぶつける

古鷹も艤装でそれを防ぐと互いに間に火花が飛ぶ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりですねぇぇぇぇぇ!!!

生きていたんですねぇ!?古鷹ぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

「あ、貴女!!まさかツバキ!?」

 

 

「はぁい!そうですよぉ!!!

まさかまた会えるとは感激ですねぇぇぇぇ!!」

 

 

 

そう叫びながら艦隊総司令である椿は自分の職務を放棄してまでも古鷹に突っ込んでいく

 

 

 




次回

狂気との再開

叢雲達がある作戦を遂行しようとした瞬間椿がそれを偶然防ぎ古鷹に襲い掛かる
一年前、焼け落ちる鎮守府で出会った二人は再び戦場で再開する


やっとE3突破しましたぁ……
友軍来てやっと突破ですよ…突破出来て良かった、マジで陸上と水上のコンボは辞めて欲しい(切実)
何となくE3攻略を諦めてE1掘ってたらゆーちゃんが来てくれました!!
これでやっと潜水艦が五人になったぞふへへへ……
WGも持ってきてくれたし後はネルソンとグレカーレ掘らなくては……


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