艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

476 / 594
探求し続ける者

カナと叢雲達が対峙する中長門達は椿、そして深海棲艦と対峙していた

カナと言う脅威が今は抑えられているのにも関わらず全く戦況が変わらなかった

と言うのも

 

 

「航空隊!制空権を維持に努めろ!!

対空隊は空母達を押さえ続けろ!!

戦艦、重巡隊は艦娘達を相手取り連携を忘れるな!!」

 

 

椿の的確な指示によりカナが居なくとも連携が取れていた

しかも椿は

 

 

「くたばるデース!!」

 

 

「当たりませんよ!お馬鹿さん!!」

 

 

金剛達とも対峙しており正に一人で何役もこなしておりどう考えても普通の深海棲艦とは呼べなかった

その姿を見ながら長門は考察する

 

(………どう言うことだ?何故深海棲艦達はアイツに従う?

普通統率出来るのは『姫や鬼クラス、だが奴はどう見ても普通の深海棲艦』……何だこの違和感は…)

 

 

椿は通常の深海棲艦と違い話すことが出来、更に一年前に古鷹に接触しており情報を聞き出そうとしていた

それだけなら友好的な深海棲艦なのだが今その椿は長門達に牙を向きそしてあることに気付く

 

(…………そう言えば何でこいつはさっきから受け身なんだ?

自分からはほとんど手を出してない)

 

 

そう椿は自分からは手を出したのは古鷹のみ

それ以外の攻撃は受けた後の反撃と言う形を取っている

それに気付いた長門は動き出そうとする

 

 

「長門待ってこれ使って!!」

 

 

動こうとした長門に陸奥は高速修復剤が入ったバケツを手渡すと微笑む

 

 

「有り難い!すまない陸奥!!」

 

 

「あんまり無茶しないでね、何かある?」

 

 

「……いや、今は待っててくれ

アイツの正体を掴みたい

…何か…何かあるんだあの椿と言う深海棲艦には」

 

 

「………分かったわ、でも危なくなったら助けるからね?」

 

 

「あぁ、頼む」

 

 

長門はふぅと息を吐くと高速修復剤を頭から被ると全身に酷い痛みが走るが歯を食い縛り何とか耐えきるとみるみるうちに身体が再生する

 

 

「おやぁ?戦艦長門が復活ですかぁ?」

 

 

その姿を大井達と戦っていた椿が横目で見ており長門は全速力で椿に向かっていく

 

 

「皆!すまない退いてくれ!!」

 

 

「長門!」

 

 

「駄目デース!一人でなんて危険過ぎマース!!」

 

 

「大丈夫だ!皆は私の援護に回ってくれ!!

コイツの正体を掴む!!」

 

 

長門は拳を振りかざし椿を殴ろうとするが椿はそれを受け止め艤装同士がぶつかり合う

 

 

「へぇ?私と一騎討ちですか?

勝てる見込みがおありで?」

 

 

「ふん!貴様の様な奴はごまんと相手してきたからな!

余裕だ!!」

 

 

「なら見せてもらいましょうか?貴女の実力とやらを!!!」

 

 

椿は長門の拳を離すとそのまま脚で長門の腹部を蹴り飛ばし距離を取ろうとするのだが

 

 

「………あれ?動かない…」

 

 

「…ふん、この程度か?椿?」

 

椿の蹴りは長門に掴まれており唖然としているとそのまま長門は椿の足を掴み振り回すと宙に投げつける

 

 

「吹き飛べ!!」

 

 

「おっと!これは流石に避けられない!!」

 

 

宙に飛ばされた椿に長門が主砲を放つと爆煙に包まれながら椿は更に飛ばされ離れたところに着地すると体制を立て直そうとする

 

 

「これはこれは中々脳筋な戦い方で?」

 

 

「まだ、終わらんぞ!!」

 

 

立て直そうとしている椿に対し再び拳を振りかざし殴ろうとすると

 

 

「先程と同じ、当たると思って?」

 

 

椿はその拳を難なく避けると主砲を長門の腹部へと直撃させる

 

 

「グフッ!」

 

 

「アハハ!同じ技は効きませんよ!!」

 

 

「ならこれならどうだ!!」

 

 

腹部を撃ち抜かれながらも主砲で椿を捉え撃ち抜くとそのまま椿は被弾し爆煙に包まれる

 

 

「ぐぅ!……やはり長門型の主砲は効きますね……

ふふふ、これはこれは……」

 

 

「笑ってる場合なのか!?」

 

 

その瞬間長門は椿に殴りかかるがそこで異変に気付いた

(!コイツ!私の主砲を受けているのにも関わらず傷が付いてない!?)

 

 

「場合ですよ!貴女の場合はね!!」

 

 

だが長門の拳が当たるより先に椿は思い切り長門の腹部に蹴りを入れるとその痛みに苦しむ

 

 

「グ……な…何…だと?」

 

 

「ぶっ飛びなさいな!!」

 

 

そしてそのまま長門を蹴り飛ばし自らの体制を立て直す

 

 

「長門!!」

 

 

「ふぅ、やっぱり長門型は強いですねぇ?

ですが!それがそれが楽しい!!

あぁ!貴女はどうやれば苦しんでくれるんですかね!

痛がってくれるんですかね!

殺されてくれるんですかね!!

あぁ!あぁ!やはり戦闘は楽しいですねぇ!!!」

 

 

蹴り飛ばされた長門は何とか体制を立て直し腹部を押さえながらその痛みに耐えているが確信する

 

(先程より強い蹴り

明らかに可笑しい、コイツ戦闘中に強くなっている!?

どう言うことだ!!)

 

 

「長門!大丈夫!?」

 

 

「椿ぃぃぃ!!」

 

 

「よくも長門を!!」

 

 

長門が蹴り飛ばされた後椿に大井と金剛が襲いかかるが長門はそれを止めようとする

 

 

「辞めろ!!二人とも!!!」

 

 

「アハハハァ?五月蝿いハエ共ですねぇ?

お前達は大人しくしてなさいなぁ!!」

 

 

その瞬間主砲を展開し大井を撃ち抜き金剛には蹴りを加え二人を逆方向へと吹き飛ばす

 

 

「きゃあぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「ガハッ!!」

 

 

「大井!金剛!!」

 

 

「貴様!!容赦しないぞ!!」

 

 

「はぁん?確か日向でしたっけ貴女?」

 

 

そして続けて日向が主砲を構え椿に放ち見事命中させるとガッツポーズを取る

 

 

「良し!これで少しは」

 

 

「少しは……何ですって!?」

 

 

だが椿は爆煙中から飛び出すと一気に日向に詰め寄り頭を掴むと腹部に蹴りを加える

 

 

「ガハッ……こ、こいつ…」 

 

 

「アハハ!!弱い弱い!この程度の砲撃で私が死ぬとでも!?」

 

 

そして、日向を蹴り飛ばし自らの主砲を一斉射させ日向は爆煙に包まれる

 

 

「日向!!」

 

 

「アハハ!!お前達何かが私に!姫様に勝つ?夢でも見てるんですかねぇ!?」

 

 

何発も砲撃を受けているのにも関わらず椿には全く有効打を与えられてない長門はどうするか考えていると椿は長門を嘲笑う

 

 

「まぁ、お前達が私に勝つなんてあり得ないんですけどね!!

私は『始元様の元側近』ですしねぇ!!」

 

 

「な……な!何だと!?貴様今何て!!」

 

 

椿がとんでもない事を言い長門が混乱していると続けて嘲笑うようにその言葉を続ける

 

 

「良いでしょう!この島にたどり着き私に牙を向けることが出来た褒美として私の正体を教えてあげますよ

私は貴女達が思うように『普通の深海棲艦』ではない

そう、私は始元様によって作られた『特別な深海棲艦』何ですよ!

 

今は椿と言う名を名乗っておりますが昔始元様に呼ばれていた名は」

 

 

椿はそこまで言うと頬を吊り上げながら痛みに苦しむ長門達を見下ろす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私のもう一つの名は『探求者』

お前達が知っている監視者と同じ時期に作られた初のタイプ人形戦艦深海棲艦にして探求し続ける者!!!

そう!私は人形深海棲艦の始祖に当たるんですよ!!

さぁさぁさぁさぁ!!お前達の苦しみを!絶望を!!

悲しみを!!この私に見せてみろ!!」

 

 

 

「探…求者……だと!

監視者と同タイプの深海棲艦!?」

 

 

いきなり突き付けられた真実に長門は困惑し沖縄で出会った監視者を思い出していた

 

 

 




次回

始祖級

椿、もとい探求者は始元が作り出した始祖に当たる深海棲艦
その実力はどれ程の者かは全く不明
長門は困惑しながらもその未知のクラスと対峙する
だが椿にはある特殊な力が備わっていた


いやー、1ー3掘り&レベリングやってたら燃料が二回ほど底を尽きましたわ(笑)
まぁ山風ちゃん来てくれたんでオッケーです!(周回125週目)

イベントで来てくれたローマがめっちゃ資材持っていくんですよね……ハハハ…

………書いてるの私ですが、何か椿がラスボス風格出してるよなぁとこの頃思いますはい



▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。