艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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打ち砕かれた希望

時は少し戻り瑞鶴達が制空権を奪い返しカナの艤装を破壊した時まで戻る

艤装を破壊されたカナはかなり激怒しており先程の余裕な態度が無くなっており確実に叢雲達を倒すと言う思いから巨大な砲身を三人に向けていた

 

 

「主砲の数が減ったみたいね!」

 

 

「これでコイツに近付ける!!」

 

 

「雑魚の分際でほざくなゴミ共!!」

 

 

カナは破壊された艤装を解除すると足下に飛行甲板と幾つかの主砲や高角砲を落とし軽量化しその状態で叢雲達と対峙する

 

 

「お前らが主砲と飛行甲板を破壊しようと私に勝てるわけないだろうが!!

全員このアブソリュートで撃ち抜いてやる!!」

 

 

「やってみなさいよ!あんたの狙撃がノーコンじゃなければね!!」

 

 

「駆逐艦風情が!図に乗るなぁ!!」

 

 

残っている主砲を展開すると正確に向かってくる二人を撃ち抜こうとするがその攻撃を読む様に二人は砲撃を交わしカナに近付くと磯風は主砲を叢雲は薙刀を振りかざそうとする

 

 

「行くぞ!カナ!」

 

 

「砲門が減ったあんたなんか恐くないわよ!!」

 

 

「あら?そう!!」

 

 

すると、カナは後ろに下がると巨大な砲身を上に向けと勢い砲撃するとニヤリと笑う

 

 

「対空弾?空には何も………」

 

 

「余所見してる場合なのかしら!!」

 

 

何故か空に砲撃したカナであったがそんなことお構い無しに叢雲達に砲を向け砲撃していき何とか交わしていく

 

 

(何!こいつ、今何をしたの!?)

 

 

「フフフ、さてとそろそろかしらね!!」

 

 

カナは叢雲達の足下に向けて砲弾を撃つと着弾した砲弾から黒煙が吹き上がり二人は煙に巻かれる

 

 

「ぐ……なんだこの煙は!」

 

 

「………何か嫌な予感がするわね」

 

 

「っ!?叢雲!上!何か降ってくるよ!!」

 

 

突然古鷹の声が聞こえ叢雲と磯風は空を見上げるとそこには先程カナが撃った巨大な砲弾が叢雲達に向けて落ちてきていた

 

 

「何だあれ!?」

 

 

「くっ、磯風退避!!」

 

 

叢雲は急いでその砲弾から避けようと動くが古鷹はその砲弾に主砲で狙いを付けると

 

 

「………良し撃てぇぇぇぇぇ!!」

 

 

叢雲達の頭上に落ちてきている砲弾に向けて砲撃すると見事その砲弾を撃ち抜く

 

 

「流石だ!古鷹!!」

 

 

「相変わらず良い精度ね」

 

 

「良し!これでーーー」

 

 

「撃ったわねその弾を」

 

 

カナがニヤリと笑い

撃ち抜かれたその砲弾は爆発するところか何故異様に膨張し古鷹はそれが何なのか理解する

 

 

「磯風さん!!叢雲!!

避けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

「え?」

 

 

「っ!!磯風!伏せなさい!!!」

 

 

その砲弾は異常に膨張すると爆発を起こしその砲弾の中にある爆弾や弾薬が雨の様に叢雲達に降り注ぐ

 

 

「ぐう!何だこの爆弾の量は!!!」

 

 

「クソ!!何なのよこれ!!」

 

 

「叢雲!磯風さん!!!」

 

 

「アッハッハッハ!!そいつは特殊弾頭流星群(メテオ)よ!!

あんた達の砲撃火力じゃびくともしないわ!!」

 

 

「く………それでも!!」

 

 

爆弾の雨が降り注ぎ地面や周りを削る中叢雲何とかその雨を避けながらはしるとカナへ近付いていく

 

 

「これ以上は近付けさせないわよ!!

六番スロット!斬裂弾(ショット)!!」

 

 

カナは艤装を動かしその照準を叢雲へ向けるとそのまま長門を苦しめた近距離様の砲弾を撃ち放つ

 

 

「回避っ!!」

 

 

「出来ないわよ!!」

 

 

その砲弾は叢雲の横を通り過ぎた瞬間に爆裂し叢雲の身体を刃が傷付けていく

 

 

「くぅ!さっきの弾と同じ途中で爆発するタイプ!!」

 

 

「アッハッハッハ!!そうよ!

どう!痛いかしら叢雲!!」

 

 

「舐めるなぁ!!」

 

 

叢雲は身体に刺さった刃を抜き取るとそのままカナに投げつけ自らも突進していく

 

 

「そう!それなら縮小!!」

 

 

カナは主砲を小さくすると刃を爪で弾き飛ばしそのまま叢雲に爪を振り下ろすと薙刀とぶつかり火花が飛び散る

 

 

「良いわ!相手になってあげる!!」

 

 

「余裕……そうね!!」

 

 

薙刀で爪を振りほどき一撃与えようとするがカナは上手く爪を動かし叢雲の薙刀を弾き

それと同時にもう片手の爪で叢雲のくびを狙ってくるがそれを何とか交わす

 

 

「ゲホっゲホ……叢雲!加勢するぞ!!」

 

 

「援護は任せて!!」

 

 

カナと叢雲の一騎討ちに磯風が近付きカナに向けて放つがそれを意図も容易く交わし叢雲の攻撃も弾く

 

 

「コイツ!さっきより速い!!」

 

 

「艤装を外したからよ!お馬鹿さん達!!」

 

 

その瞬間腰にある叢雲の艤装を狙い爪を振り下ろすとそれに気付いた叢雲慌てて回避するとそれを追撃するようにカナが叢雲の腕を掴む

 

 

「しまっーーー」

 

 

「捉えたわよぉ!!!」

 

 

その瞬間叢雲を片手で空に向けて投げ上げると爪を元の手に戻し自らの艤装に手を伸ばす

 

 

「砲撃用意!!スロット変更!第一スロット!!」

 

 

 

そしてカナは巨大な砲弾を元に戻し砲撃体制に入る

 

 

「不味い!!やらせんぞ!!」

 

 

「あんたは黙ってなさい!!」

 

 

慌てて磯風がカナに近付き近接戦闘を仕掛けようとするが回し蹴りを受けそのまま蹴り飛ばされ遠くにあった木にぶつかり苦しそうに悶える

 

 

「磯風さん!そんなことやらせないよ!!」

 

 

磯風が吹き飛ばされたことをしると古鷹もカナに近付き脚に向けて砲撃しようとするとカナは少しだけ身体を動かすと飛行甲板に隠れていた中型主砲を古鷹に向ける

 

 

「隙アリね古鷹!!!」

 

 

「っ!回ーー」

 

 

と避けようとした瞬間カナがその主砲から砲撃し古鷹の足首目掛け撃ち放ち古鷹は盛大にその場に倒れる

 

 

「さぁ!あんたの終わりよ!!叢雲!!」

 

 

「くっ!食らいなさい!!!」

 

 

叢雲は空から落ちてきながらカナに向けて苦し紛れの砲撃をし全て命中させるが

 

 

「アハハ!効かないわねぇ!!

私を倒したいならもっと火力高いのを持ってきなさいよ!!

砲撃用意!!くたばりなさい!!」

 

 

主砲を叢雲に照準を定めると完全な砲撃体制を取り絶体絶命の状況に追い込まれる

(タイミングが重要よ!絶対に失敗出来ない!!)

 

 

叢雲はカナが砲撃するタイミングで自らの主砲を同時に避ける方向とは逆に動かし同時に砲撃することで何とか避けようと考えていた

それで何度も空中での砲撃を交わしてきた叢雲には交わせる自信があった

 

 

「死ね!駆逐艦叢雲!!」

 

 

「今っ!!!」

 

 

カナの砲撃より少し速いタイミングで叢雲は艤装を動かすと同時に主砲を放ち何とか軌道を反らす

そしてカナの主砲が轟音を上げ砲弾が放たれ叢雲の直ぐ横を掠め何とか交わす

 

 

「何!?」

 

 

「流石叢雲!!」

 

 

「素晴らしいな……何て艦娘だ…」

 

 

カナの砲撃を避けた叢雲は少しだけ余所見をし再び薙刀の艤装を構えカナに向き直るのだがそこで異変に気付いた

 

 

「へぇ……やっぱり避けたのね?」

 

 

「…………っ!?まさか!!」

 

 

カナは一気に後ろに飛ぶとその状態のまま主砲を叢雲が落ちてくる場所の少し上に再び構えると刺股を地面に突き刺す

 

 

「あんたの事だからねどうせ何とかして避けると思ったわ

だからこそその為に地上に艤装をロックはしてなかった

予想通り…だったわね!!」

 

 

「ま、まさか!コイツ連発して撃てるのか!?

不味い!!」

 

 

「っ!や、やらせない!!!」

 

 

古鷹と磯風は急いでカナの砲撃を阻止しようと動き始めるが磯風に向けてカナ左腕に付いている中型主砲を全弾脚に命中させその場に転倒させる

 

 

「ぐぅぅ!き、貴様っ!!!」

 

 

「そこで見てなさいあんた達の希望が死ぬ瞬間を」

 

 

「駄目ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

そして、古鷹は痛む脚を無理矢理動かし左肩と右腕の主砲を全てカナに向けて砲撃するが

 

 

「砲台古鬼、盾になりなさい」

 

 

カナの指示を聞いた砲台古鬼が壊れていた筈なのに突然動きだし古鷹の砲撃を全弾その身で受けカナを守る

 

 

「嘘っ!仲間を犠牲に!?」

 

 

「悪いわね、後で埋葬してあげるわ

でも貴女のお陰で」

 

 

二人の攻撃が失敗に終わり何とかして叢雲はその落ちている状態で交わそうとするが主砲のリロードが終わらず避けようにも相殺させようにも時間が足らない

 

 

(ヤバい!避けられない!!)

 

 

「角度、落ちる速度良し、悪いわね少し無茶な扱い方をするわよ始元」

 

 

そして落ちる叢雲に主砲の照準が合わさり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さようなら、駆逐艦叢雲

死になさい」

 

 

砲撃の轟音が辺りに響き渡ると同時に叢雲の腹部の中心を捉え苦しみと痛みの余り叢雲は息を詰まらせる

 

 

「グ……あ……」

 

 

そして叢雲に直撃した砲弾は爆発の轟音を上げ大爆発を起こすとそのまま叢雲は吹き飛ばされていく

 

 

「叢雲ぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

吹き飛ばされた叢雲は木々にぶつかるがカナの砲撃火力が凄まじくそのまま幾つもの木々を破壊しながら吹き飛ばされていきその先にあった建物の壁に当たるそれすら貫通し建物内の壁に当たると黒煙や血を大量に流しながら床に転がる

艤装は腰に繋げてあったせいなのか破壊はされていないが身体は焼け焦げ至る所から血を流し倒れた床には血溜まりが出来ていた

 

 

「命中、駆逐艦叢雲撃破」

 

 

「貴様ぁぁぁぁぁぁ!!!良くも叢雲を!!」

 

 

磯風は痛む身体を持ち上げ何とか立ち上がろうとするとカナは巨大な主砲以外の砲門を全て磯風に向けると背筋が凍り付く

 

 

「安心しなさい、あんたも同じ様にしてあげる

蜂の巣にだけどね!!」

 

 

「なっ、クソぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

その瞬間カナは砲門を全ての磯風に向けると一斉砲撃をし磯風は黒煙を上げながら痛みの余り気を失ってしまう

 

 

「良くも!良くも叢雲をぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

「砲台古鬼、やりなさい」

 

 

「なっ、嘘!さっき破壊したはずなのに!!」

 

 

 

カナの指鳴らしと同時に倒れていた砲台古鬼達が起き上がりその砲を古鷹に向けて一斉に砲撃すると古鷹も重症を負ってしまう

 

 

「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

カナを倒すために陸上戦を仕掛けていた三人は叢雲が撃破された瞬間一気に倒されてしまいカナも息を切らせる

 

 

「はぁ……はぁ、全く手間をかけさせてくれるわねこいつら……

ここまで追い込まれたのいつ以来かしらね……全く

あー!!疲れた!!!

あ、あんた達ご苦労様

その盾になってくれた子は一応修理施設に

他も休みなさいありがとうね、助かったわ」

 

 

三人を倒した事を再度確認すると辺りを見渡しながら砲台古鬼達に命令を出していき海上を見る

 

 

「全く……マックスを逃がすんじゃなかったわ…

眠かったから放置したけどめんどくさいことになったわね………

チッ、人の平和を乱しやがって……全員殺してやろうかしら全く……

にしても連発したらやっぱり放熱ヤバイわね……

終わったらメンテナンスしっかりしないとね」

 

 

カナはかなり熱された主砲を叩きながら倒した三人を放置しながら海上へと主砲を向け再び艤装に腰掛けると刺股を地面に突き刺す

 

 

「さってと、椿の援護しよっと

でも、あの娘は一人で何とかなるとおもうんだけどなぁ

あーめんどくさいめんどくさい」

 

 

 

 

 

 




次回

絶望的な状況

叢雲達が撃破されカナの主砲が再び長門達に牙を向く
戦艦椿と歴戦の姫カナ
この二人が揃ってる状況で長門達連合艦隊に勝ち目はあるのだろうか

やっと中盤()
そして何か改二がたくさん来るらしいですね?
だれやろ……青葉まだ?




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