艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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反撃 二

叢雲は薙刀をするりと動かしカナの腕を撫でるように動かし腕の皮を削るように斬るとそのまま薙刀を手放し思い切り腹部に向け蹴りを入れる

 

 

「グフッ……こ、コイツ!!」

 

 

カナがその脚を掴もうとすると叢雲の腰にある主砲が勢い良くカナの頭に動いてくるのが見えそれを咄嗟に防ぐ為に脚を掴むのを諦める

 

 

「磯風!!今っ!!」

 

 

「了解!」

 

 

「なっ!」

 

 

その瞬間カナの背後に回っていた磯風が脚を思い切り蹴飛ばそうとするとニヤリと笑い主砲を構える

 

 

「馬鹿ね!!そんな奇襲ーー」

 

 

「ふ、そうだな当たるわけがない

だが残念だったなカナ」

 

 

「何!?」

 

 

カナが一瞬だけ磯風に意識を回した瞬間叢雲がいつの間にか薙刀を持ち直しておりカナの腹部のへそへとその刃を突き刺す

 

 

「グハッ……き…貴様……!!

いつの間に…!」

 

 

「切り裂かれろぉぉぉぉ!!」

 

 

そのまま叢雲は腹部に突き刺さった薙刀を上に持ち上げ喉まで掻ききろうとするが

 

 

「させるわけないでしょうがぁ!!」

 

 

それよりも先にカナが刃を掴み腹部から抜くと叢雲も同じ様に後ろに下がると主砲を動かし叢雲へ向ける

 

 

「四番スロット!撃ち抜いてあげる!!」

 

 

「く、対応が速い!!」

 

 

「させ……ない!!」

 

 

するといつの間にか古鷹が走ってきており思い切りその主砲を蹴り飛ばし無理矢理弾道を変える

 

 

「なっ!コイツこんなこと出来たのか!?」

 

 

「吹き飛んで!!!」

 

 

そしてそれと同時にカナの顔面に向け砲撃すると爆風が叢雲と古鷹を襲い少し下がる

 

 

「ありがと、古鷹

……と言うより貴女近接技出来たの?」

 

 

「最近教わってね!

でも、軽いのしか出来ないけど……」

 

 

「凄いな古鷹、正確な砲撃にそんなことまで出来るとは……

小笠原にはそんなに優秀な人がいるのか?」

 

 

「呑気ねぇ……あんた達?」

 

 

 

三人が話していると爆煙に包まれているカナから声が聞こえ三人は視線を集中させる

そして爆煙が晴れると少しだけデコが焼けているカナが睨んでいた

 

 

「……艦娘では初めてよ、私にこんな傷を負わせたのは……

久しぶりに痛いと言う感覚がするわ……」

 

 

「そう、でもこれからあんたは嫌になるほどそれを経験するのよ!!」

 

 

叢雲が薙刀を握り直すとカナは血が流れ出る腹部を擦りながら睨み問い掛けてくる

 

 

「ねぇ、あんた達

確か、叢雲、古鷹、磯風だっけか?

あんた達は何のために戦うの?」

 

 

「……何だ突然?」

 

 

「別に、私は私の意思がありここを守り戦っている

あんた達も同じでしょ?」

 

 

「交渉?悪いけど私達は」

 

 

「あら?聞くだけ良いじゃない?

ちょっと気になったのよ」

 

 

カナの問い掛けに叢雲は二人の前に出る

 

 

「私はここを奪いたい訳じゃないしあんたを殺したい訳じゃない

あんたが大人しく投降するなら私達はもう戦わないし

ただし、この島は一時的に預かるし調査はさせてもらうわ」

 

 

「ふーん?それって『私が犠牲』になればここを放置してくれるとかは無いわけ?

私はここの防衛を任されているだけだから」

 

 

「悪いけどそれは出来ないわ

ここにある情報は包み隠さず全て調べさせてもらう」

 

 

「……ふーん…やっぱりあんた達は例外無く略奪者(・・・・・・・)なのね

時間の無駄だったわね」

 

 

そう言うとカナは思い切り後ろに飛ぶと主砲を海上に向ける

 

 

「な!お前!何を!!」

 

 

「そうね……こっちも余裕ないし無限リスポンされても困るしねぇ………

お前達の最重要拠点(・・・・・)を破壊させて貰おうかしら?」

 

 

「え?そんなの……ってまさか!?」

 

 

「あ、あんたまさか!?古鷹!磯風!!止めーーー」

 

 

だがそれよりも先にカナから大号令が深海棲艦達に発令され連合艦隊を恐怖に陥れる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全艦隊に告ぐ!!今より!敵の本拠地であり修復施設があるドレス島沖にある一つの艦隊を叩け!!!

それが奴等の生命線だ!!!」

 

 

その言葉を聞いた連合艦隊と叢雲達の背筋が凍り付き一斉に深海棲艦達が動きだし沖へと目指していく

 

 

「さてとさっきあんたは反撃開始って言ったわね叢雲」

 

 

「こ、コイツ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その反撃はアレが無くなっても出来るものなのかしらぁ?アハハハハハ!!」

 

 

「く……やっぱり佐渡の言う通り見えてたのね!!あんた!!」

 

 

叢雲達を嘲笑いながらカナは主砲を沖合いにいる明石達へ向けておりそれを何とか止めようとする

 

 

 

 




次回

工作艦隊防衛戦

カナの大号令によって明石が控えている沖合いへと深海棲艦達が向かっていっておりそれを阻止しようと長門達は奮闘し叢雲もカナが主砲を撃たないようにと戦いを続ける


最近艦これで資材回収だけをしていたのですが改装設計図が尽きてしまいましてね……
必死に任務と2ー5やってます()
意外とキッツい(



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