「神通さん!潜水艦は見えますか!?」
「右に6!左に3です!」
「でしたら左をお願いします!!右側は私と祥鳳さんと飛鷹さんで倒します!
航空戦は、赤城さん、蒼龍さん、大鳳さんお願いします!!
榛名さん、霧島さん、比叡さん、青葉、山城さんで正面の敵艦隊をお願いします!
明石!夕張!敵の砲撃は必ず避けてね!!」
「「「「「了解!!」」」」」
大淀の指示により明石を深海棲艦から守る防衛戦が開始され各々がそれぞれ動き深海棲艦と対峙していき明石を全力で守り明石も三人の修理を急いでこなしていく
「潜水艦に雷撃を撃たせないでください!!撃たせたら終わりです!!」
「分かってます!爆雷で早目に沈めていきます!!」
神通は少ない爆雷を正確に潜水艦へ当てていくとそこに水柱が上がり三体全て撃破する
「こちら神通!終わりました!!」
「分かりました!では山城さんの援護をお願いします!!」
大淀は正確に全員に指示を出していくが深海棲艦の勢いは止まらず徐々に押されていく
「ま、不味い!このままだと!!」
「明石!!私に高速修復剤をくだサーイ!!」
「だ、駄目ですよ!!
そんなことしたら身体への負担がーーー」
「そんなこと言ってられません!!
これ以上私がダウンしていてはーーー」
「私も……お願い…明石…さん…」
その言葉に金剛と明石が振り返るとそこにはフラフラになりながらも立ち上がり肩で息をしている瑞鶴の姿があった
「ず、瑞鶴さん!まだ動いては!!」
「うっさい!ここで無茶しないといつ無茶するのよ!!」
「そう……だな…我々が動かないと…貴女を守れない……!」
そしてもう一人ダウンしていたグラーフも起き上がり何とか立ち上がる
「グラーフさんまで!駄目ですってば!!」
「頼む!私達に……貴女を守らせてくれ!!」
「で、でも……」
「お願いデース!!明石!!」
「三人とも高速修復剤の痛みに耐えられる容態では無いんですよ!?」
「それでもよ!!私達は戦いたい!!」
「で、ですが……」
「三人共」
そう明石に詰め寄る三人を横目に夕張が海上に三人の艤装を置き飛龍の艤装の修理に取り掛かっていた
「艤装は治ってるわ、もし戦いたいならそれを受け取りなさい
でもそれを取ったら死ぬかもしれないよ?それでも良いならーー」
夕張が注意を入れるがそんなことお構い無しに三人はそれぞれの艤装を取るとそれぞれ身に付けていく
「全く、まだ言ってる最中なのに」
「Thank You!夕張!!」
「ありがと!助かるわ!!」
「これさえあれば!戦える!!」
「ちょ、ちょっと夕張!!」
修理を続ける夕張は微笑みながら明石に話す
「ねぇ、明石
私達が出来ることは砲雷撃戦じゃないければ皆の助けには馴れるよね?
……なら少し位仲間のワガママを聞いてあげても良いんじゃないかな?
じゃないとこのまま行っちゃうよ?この三人は」
夕張に言われて三人を見ると今にも突っ込んでいきそうな雰囲気であり明石も「あぁぁぁぁぁ!!もう!!!」と叫ぶ
「分かりましたよ!今回だけですよ!!全く!!!」
「「「ありがとう!!明石!!」」」
そう言うと艤装から高速修復剤を取り出し三人に手渡していくとそれぞれ被り身体を治していく
「良し!これで!!」
「えぇ!行けるわね!!」
「さぁ!行くぞ!反ーーー」
とグラーフが意気揚々に言っている最中突然伊勢が轟音と共に大爆発を起こし後ろに吹き飛ばされていく
「え………?」
「……は?…え……?」
「い、伊勢ぇぇぇぇぇ!!!」
「ま、まさか!!でも!!」
「叢雲が負けた!?いや、そんなわけ!!」
「でもこれは飛行場姫の遠距離砲撃!!!」
「命中……ふん、反撃?させるわけ無いでしょうが」
「あ、あんたまさか!?」
「ま、まさか……そんな体制でも撃てるのか!?」
「嘘……でもそんな状況で当たるの!?」
叢雲達がカナと対峙するなか突然カナの主砲が動いたと思った瞬間に砲撃音が聞こえ驚いており
ドレス島海岸ではカナが主砲だけを海の方角へ向け身体を叢雲達と対面させる形で砲撃しておりそんな状態からも伊勢に命中させていた
「馬鹿ね、
ほぉら!早く私を倒さないと不味いわよぉ!!」
「磯風!古鷹!!コイツを全力で止めるわよ!!
これ以上コイツの好きにさせたら不味い!!」
「「了解!!」」
「がは……ごほ…ごほ……」
カナの砲撃を受け大ダメージを負った伊勢は立ち上がろうとするが損傷が酷く艤装もほとんど焼き焦げていた
「ま、まさか……ドレス島から撃ったの…?
でも、ここからどんだけーーー」
「大鳳さん!!伏せて!!!」
「えっ?」
大鳳がよそ見をしていると目の前のル級が大鳳へ砲を向け撃っておりその瞬間爆発と同時に艤装が焼き焦げる
「しまっ!!」
「大鳳さん!」
「わわわわ!赤城さん不味いよ!正面!青いヲ級だよ!!」
「なっ!?」
青いヲ級、即ちflag改状態のヲ級が赤城達に迫りその頭から大量の艦載機を発艦させていくきそれに応戦するが
「くっ!やはり強い!!
どんどん押される!!」
「大淀さん、不味いです……ドレス島から敵の増援です!!」
「く……どうすれば…」
大淀は囲まれた状態で辺りに見て回るが打開策が見付からずに悩み込んでしまう
「これはそろそろ不味いかもね
神通、貴女に会えて良かったわ
私の不幸に付き合わせて悪かったわね」
「山城!辞めてください!今その発言は不謹慎ですよ!!」
「何か……何か…!!」
「大淀!避けて!!!!」
「え?」
悩み込んでいる大淀が隙だらけだと言うことが深海棲艦にバレてしまい敵艦載機が何機か向かってきており大淀に対し爆撃しようとする
「きゃあぁぁぁぁぁ!!」
「不味い!大淀さん避けてぇぇぇ!」
「やらせないデース!!」
「グラーフ!!」
「分かっている!!」
大淀が倒れてしまえばこの防衛網自体が機能しなくなることを理解している全員は必死になって被弾を避けさせようとするが全員深海棲艦を相手取っておりかなり難しい状態ではあった
それでも手を伸ばし大淀を動かそうとする
そして
「全く、ある意味良いタイミング見たいね
島風!!!」
「はいはーい!」
後ろから唐突に現れた小さな影は金剛達の間を走り抜けそのまま爆撃されかけていた大淀の腹部を掴むと凄い勢いで大淀を動かしその直後爆撃が起こり水柱が上がる
「…………え?」
「え……今誰が大淀さんを?」
「わ、私……被弾してない?」
「お、おぅ~大淀ー、大丈ー夫?」
大淀の危機を救ったのは大本営所属であり東雲
「な、何で島風がここに?」
「あっれぇ!珍しい!伊勢と大鳳が被弾してるー!!
二人とも大丈夫?」
「どうやら間に合った見たいだな大淀!!」
その大声と共に目の前にいた深海棲艦達に遠距離から砲撃が降り注ぎ命中すると日本側の方角からこちらに大艦隊が向かってきていた
「あぁ!嘘!夢みたい!!」
「これは……これはこれは!!」
「……ま、まさか……」
明石防衛をしていた艦隊達は全員絶望的な状況から勝機を見出だせる程に嬉しく思っていた
「矢矧さん!!!」
「待たせたな!!大淀!!
友軍到着!!
これより!ドレス島攻略中の連合艦隊と合流する!!」
次回
友軍
カナの砲撃により崩壊仕掛けた防衛戦を助けたのは矢矧が連れてきた友軍艦隊であった
戦力が更に増え連合艦隊の反撃が開始される
果たして彼女達に勝機はあるのか?
さぁ!そろそろ終盤に入りますね!!
あ、この章が終わったらあとがき見たいのを書こうかなと思ってます
正直、このカナ戦が良い区切りになりますからね……