艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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反撃 五

友軍として到着した矢矧達に深海棲艦達が気付き明石達を狙う艦隊と矢矧達を狙う艦隊に別れ始めようとするが

 

 

「島風!やれ!!」

 

 

「りょーかーい!」

 

 

矢矧に指示を受けた島風が全速力でその艦隊に入り込むとリ級達の艤装を掴み

 

 

「皆おっそーい!私みたいに速くないと勝てないよ?」

 

 

「ッ!!」

 

 

近くにいたル級にぶつけそれと同時に自動操縦の連装砲達が一斉に砲撃し更に背中に付いている魚雷で雷撃を放ち進行を妨害しその間に矢矧達が合流する

 

 

「待たせた様だな、大淀」

 

 

「い、いえそんなことはありませんがどうして矢矧さん達が?

大元帥からはこんな作戦……」

 

 

「あぁ、伝えて居ないからな

実際我々も来る予定は無く、本島の防衛任務についていたのだが飛行場姫の力と戦力が完全に把握されたことにより本島への直接攻撃は無いものと判断され我々が来たと言うことだ

……それに、とんでもないのだろ飛行場姫は

だからこそ我々が援軍として呼ばれたんだ

そして」

 

 

矢矧が後ろの空を見上げると空に多くの艦載機が飛んでおりそれを見た大淀は嬉しさに笑みを溢す

 

 

「基地航空隊!!でも、先程全て壊滅したと報告が……」

 

 

「これも援軍だ、

頼むぞ!!深海棲艦達を撃滅してくれ!!!」

 

 

矢矧の指示を聞いた基地航空隊は矢矧達の上空に差し掛かった瞬間深海棲艦達に爆撃を開始しその爆撃により多くの深海棲艦が沈み大ダメージを負わせていく

 

 

「こ、これなら!」

 

 

「嬉しいです、この程度なら行けます!!

行きますよ!山城!!」

 

 

「全く人使い…艦使いかしら?荒い旗艦様だ事

不幸…ではないかしらね!!」

 

 

基地航空隊による大打撃により一気に形勢が逆転し神通達は優勢へと変わっていき明石に向かってきていた深海棲艦達は撃滅され皆からは笑みが溢れる

 

 

「ありがとうございます!矢矧さん!!

これで何とか乗りきれそうです!!」

 

 

「安心するのは速いぞ大淀

まだその肝心の姫を倒していない

修理が完了しているものは全てドレス島へ向かってくれ!!

我々が明石達を守る!ここの防衛は任せてもらおう!!」

 

 

「了解デース!グラーフ行きますよ!!」

 

 

「あぁ!奴を倒さなくてはな!!」

 

 

「あんのやろう!私を撃ち抜きやがって!爆撃してやる!!」

 

 

「ほら行くわよ神通」

 

 

「はい、姫を倒しましょう!」

 

 

矢矧が指示していくと修理を終えた艦娘達は顔を見合せ次第に明石の艦隊から離れていき前線であるドレス島へと向かっていた

 

 

「いやー、お姉ちゃん嬉しいなぁ

矢矧がこんなに立派になってくれるなんて!」

 

 

「ちょっと阿賀野ねぇ、今回もキチンと戦ってよね?」

 

 

「よぉし!頑張っていこう!!」

 

 

援軍として来たのは阿賀野、能代、酒匂、島風そして旗艦矢矧であり大淀はそれを見て安心していた

 

 

「ここは大丈夫ですが……問題は…」

 

 

「安心しろ大淀、手は打ってある

………と言うよりは問題はない」

 

 

「?それはどういう意味ですか?」

 

 

大淀はその言葉の意味をすぐに知ることになる

矢矧が指差す水平線の向こう側に矢矧達より大きな黒い影が見えはじめ歓喜する

 

 

「っ!!ま、まさか!でもそんな命令違反じゃ!!」

 

 

「実はそうでもないらしい、では我々の反撃と行こうか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ!援軍か!!しかもハエ共まで居やがる!!」

 

 

その光景をドレス島から見ていたカナは舌打ちと共に水平線に居る大淀達を睨んでいた

 

 

「やらせないわよ!カナ!!」

 

 

「これ以上は撃たせん!!」

 

 

海を見ていたカナを止めようと叢雲が再び薙刀を振りかざすとそれを受け止め更に磯風の近接攻撃を交わす

 

 

「クソ!こっちもキツいってのに!!」

 

 

全体の状況を見ていたカナは叢雲達から跳躍し下がると歯を食い縛ると全艦隊に指示を出す

 

 

 

「全艦隊に告ぐ!!これより我々ドレス島艦隊はこの艦娘達を完全殲滅に移行する!!

手加減(・・・)は終わりだ!全てを海よ底へ沈めてやれ!!!」

 

 

「っ!!な、何だと!?」

 

 

「こ、これで手を抜いていたの!?」

 

 

その大号令に驚き指示を聞いていた深海棲艦は先程より殺気だちそして何より

 

 

「あらぁ、姫様がそんなこと言うなんて……いよいよ余裕が無いみたいですねぇ」

 

 

長門達と対峙している椿も首を鳴らすと爪をカチカチと動かす

 

 

「正直、貴女達の何体かを生かして実験しようとしていたのですがあんな命令がくだってはねぇ……

さてと、では行きますよ艦娘達」

 

 

椿の殺意が先程より強くなり長門達は思わず冷や汗を欠いているとカナは叢雲を睨み付ける

 

 

「全く、本当に鬱陶しいわねお前達艦娘は!!」

 

 

「手を抜いていたか……あれでねぇ!!」

 

 

「どうやらコイツらにも後が無いようだな!!」

 

 

「行くよ!ここからが正念場!!」

 

 

 

 

 

 

 




次回

希望

明石の艦隊に現れた援軍
それは東雲の艦隊であり更に基地航空隊も加わり更に戦力を増やしていく連合艦隊
それを見越しカナも容赦を無くす
その牙を確実に叢雲達に向け戦いは更に激化する


加賀改二が来るそうですね?
ミッドウェーでの戦い…お疲れ様ですね…
赤城と共に沈んでいたかぁ……

いつかその二隻の実物も見たいですが今は安らかに眠らせてあげてほしいです


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