「艦載機!発艦!!」
「航空甲板の無い貴様にはどうにも出来まい!!」
「本当にお前達は馬鹿見たいねぇ!!
右舷主砲五番スロットに変更!
左舷主砲六番スロットに変更!
さぁ!見せてあげるわよ!!複合砲撃って奴をね!!」
グラーフと瑞鶴が艦載機を発艦させるとカナはその砲を二人ではなく艦載機達に向ける
「何をするつもり!?」
「大丈夫だ!どうせもう何もーーー」
「アハハハハハ!!そうかしらねぇ!!!
砲撃!開始!!」
カナは砲撃すると瑞鶴とグラーフは艦載機を避けさせようとするがそれよりも先に二つの特殊弾頭が膨張を開始する
「私の艤装は元々二本の主砲で成り立っている
その理由は砲弾の数が両方とも別々に装填されているからでありどんな状況になろうと対応することを想定され作られている
万が一に一本の主砲が折られたり使えなくなった場合を想定しそして応用することによって負けることの無い
食らいなさい!!お前達には到底出来ない複合砲撃!!」
カナが砲弾を見ながら笑い艦載機の真上でその砲弾が爆発を起こしその威力を見せつける
「
その瞬間二つの砲弾が大爆発を起こすと艦載機に向けて爆弾と刃が降り注ぎ艦載機達を次々と襲い全て撃墜させてしまう
「なっ!」
「嘘でしょ!?全て撃ち落とした!?」
「アハハハハハ!逃げなくて良いのぉ?二人の空母ちゃん!!」
「は?あんた何をーーー」
「っ!?瑞鶴!!まだだ!降ってくるぞ!!先程爆発した中身が!!」
しかもカナの砲弾から放たれた刃と爆弾は更に二人に向けて降り注ぎ瑞鶴達は逃げ出すがそれよりも速く二つの砲弾は降り注ぎ二人にダメージを与えていく
「キャアァァァァ!!!」
「くぅぅぅぅ!!!」
「馬鹿ねぇ!お前達二人だけで勝てるわけーー」
「そうデースね二人では無理デース」
その瞬間カナは二人の後ろから砲撃を受け爆煙に包まれると二人の前に立つ
「大丈夫……ではないデースね二人とも
全く突っ走り過ぎデース」
「……すまん金剛」
「……ごめんなさい金剛さん」
「まぁ良いデース
それよりも」
「相変わらず鬱陶しいわね金剛型」
カナは爆煙を手で切り裂くと苛ついた様子で金剛を睨み付けておりそれに合わせ金剛は笑いかける
「長門!そっちは大丈夫デースか!?」
「金剛!!……あぁ!何とかしてみせる!!」
「了解デース!後少しだけ耐えてください!!
もう少し我々の勝ちデース!!」
「な、何!?それは一体!?」
「余所見してる場合ですかぁ!?」
長門は椿と戦いながらも金剛の言葉を信じ何とか暴れる椿を押さえ込み金剛はカナと対峙する
「へぇ?この状態で勝算があるんだ?」
「ありますよ、貴女を確実に仕留める勝算が」
「それなら見せてほしいものね!!」
カナは再び艤装を展開させるとその照準を金剛に向けるが瞬間的に殺気を感じ横に避けると更に後ろから砲弾が飛んできており何とか交わす
「チッ、外したわ」
「続けて行きます!砲撃開始!」
その言葉と共に金剛の後ろを駆け抜けると一人の艦娘がカナに向けて砲撃をするがそれを意図も容易くカナは避ける
「……へぇ?まだ居るんだ?」
「全く、金剛もやるわよねこんなのを相手にするなんて」
「ですが、相手にとって不足はありません」
金剛の後ろから山城が近付くと肩を叩きそして神通が主砲をカナに構える
「山城!神通!!」
「すまない!助かる!!」
「さぁ!始めますよ!時間稼ぎを!!」
金剛、神通、山城は合図と共に散開しカナに主砲を構え瑞鶴とグラーフは再び艦載機を発艦させようと構える
だが、カナはその姿を見ると顔を押さえ笑いだす
「くふふふふふ、アハハハハハ、アッハッハッハッハ!!!」
「な、何が可笑しいんですか!?」
「いやー……ね…あんた達さぁ、何で私が今まで海上の敵を本気で狙わなかったか分からないの?」
「はぁ?それはあんたが狙いずらいからでしょ?」
「アハハハハハ!!ハッハッハッ!!あー!!笑える!!違うわよぉ?
それはね?」
カナが主砲を構えるとその笑みの理由が判明する
「お前達が轟沈するからよ
只でさえ、弱いあんた達を簡単に殺しちゃうんだから」
「「「「「っ!?」」」」」
その場に居る全員が背筋を凍らせていると叢雲がボロボロになりながら叫ぶ
「そいつの砲弾に当たるんじゃないわよ!!
当たれば間違いなく死ぬわよ!!」
「そう言うこと、今まではね加減してお前達の基幹を狙わなかった
でもね?私がその気になれば狙えるのよ!!」
「っ!?か、回避!!」
その瞬間金剛は言葉の意味を理解しカナに砲撃するがそれよりも速くカナの砲弾が金剛に着弾し爆発を起こしその場に崩れ落ちそうになり脚の艤装を触ると黒煙と共に破壊されていた
「金剛!!」
「くぅ……ま、まさか…航行艤装を正確に!!」
「なっ!嘘でしょ!一撃で!?」
「不味いですね、ですが戦わなくては!!」
神通は慌ててカナに砲撃し応戦しようとするが主砲を向けられ交わそうとし
「ばーか、私の砲撃からは何者も逃げられない」
「っ!?」
その瞬間もう片方の主砲を避けた先に向けると砲撃し神通は爆発を起こし吹き飛ばされていく
「神通!あんた良くもぉ!!」
吹き飛ばされた神通を助けに行きたい気持ちを押さえ山城は全砲門をカナに向けると何発も連続して撃ち放つとそのほとんどがカナへ直撃し爆発と共に黒煙に包まれる
「はぁ…はぁ…これで少しはーーー」
「何よ?これで終わり?」
その瞬間山城の腹部に鈍い痛みと焼ける痛みが同時に大爆発を起こし吹き飛ばされていく
「山城!!」
「ば、馬鹿な……たった少しの時間で……壊滅…」
「あーあ、本当にお馬鹿さん達
もう少し粘ってくれると思ったのになぁ」
一方的かつ絶対的な実力差
深海の姫であり歴戦と呼ばれているその化け物は一方的に山城、金剛、神通を撃破していき退屈そうに欠伸をす
る
「お前達が勝つ?勝機?
はは、あるわけないでしょ?
あんた達さぁ?良く考えてみなさい、この島には特別強いと言えるのは私と椿だけ
それだけなのよ?
分からないの?海域はここだけじゃない、私以外にも姫は居るし他は基本的に複数居るのよ
ある海域には姫が六体以上とか言う海域もある
そんなところに本当に行けるのかしらぁ?」
「………く…」
カナが話している最中に何とか叢雲は立ち上がりカナに向けて薙刀を振りかざそうとするがその途中で気付かれ蹴り飛ばされてしまう
「ガハッ……」
「叢雲!!」
「本当に馬鹿よねぇあんた達
私を倒したところでお前達に希望なんて無いのにねぇ………」
カナは主砲を縮めると蹴り飛ばした叢雲の頭を掴み海上に居る金剛達に見せ付ける
「む、叢雲!!クソ!動いて!動いてよ!!」
「今助けるぞ!叢雲!!」
「あんた!良くも私の友人を!!」
「あら?それ以上動いてみなさい?コイツの頭を潰すわよ」
その言葉に金剛達は一切動けなくなり後ろに居る古鷹も動こうとするがカナに主砲を突き付けられ動けなくなる
「フフフフ、アッハッハッハッハ!!!
これであんた達の負けね!さてと!!じゃああんた達の希望を潰してあげるとしましょうか!!!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」
カナは叢雲の頭を掴む手に力を込めていきその痛みで叢雲は叫び声を上げる
「叢雲!?不味い!!今助ける!!」
「行かせませんって言ってるでしょぉ!!長門!!」
声を聞いた長門は助けに向かおうとするがやはり椿に止められてしまい助けようにも全く行けずギリギリとカナは叢雲の頭を握り締めていく
「アッハッハッハッハ!!!
これで!完全に終わりよ!!あんた達の希望はここで終わりなのよ!!!
アッハッハッハッハ!!!」
「うちの島を救ってくれた英雄に……何してくれてんや!!お前ぇぇぇ!!!!!」
その怒声が水平線から聞こえたと同時にカナの背後を艦載機が捉え爆撃する
「なっ!馬鹿な!こいつらはなにもしてないはず!!」
そしてカナの背後から艦載機が通り抜け叢雲の掴んでいる手を正確に撃ち抜き叢雲はその場に崩れ落ちる
「各艦隊!!全砲門!主砲斉射用意!!
撃て……撃て!!!」
その直後、水平線から砲撃音が聞こえると同時に深海棲艦達に砲撃の雨が降り注ぎかなりの大打撃を与える
「何!?どう言うことだ!!」
「……嘘…だが、何故ここにお前達が!?」
だが一人だけその声を聞き笑いながらカナを睨み付けている艦娘が居た
「予想よりも早いデース……貴女の負けですよ飛行場姫……」
「何ですって!?」
「時間切れ……デスよ!!」
「友軍艦隊到着!!!長門!!助けに来たわよ!!」
「ローマ!何故お前達が!!?」
「瑞鶴!しっかりしいや!!あんたそれでも正規空母なんか!?」
「龍驤!来てくれたの!?」
「大井さーん!瑞鶴!助けに来たわよ!!」
「お姉様!!」
「助太刀します!!」
その援軍の数、ざっと見て24人がこちらに向かってきておりそれを見るとカナは鬱陶しそうに金剛を睨み付ける
「あんた……いつの間に!!」
「さぁ……反撃開始デース!!」
次回
一筋の光
危機的状況に援軍の到着、そしてカナとの戦闘は更に激化していき戦場は荒れに荒れ狂う
秋刀魚祭り!始まりましたねぇ……
何か2ー1で磯風が、落ちるとか落ちないとか?
行きたいけど意外とキツいんですよねあそこ()