艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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決戦

「み、皆無事!?」

 

 

「大丈夫やで……」

 

 

「私も…何とか……」

 

 

「平気…です……」

 

 

ローマが全員の安否を確認すると先程大爆発を起こした62型を見るとそこには

 

 

「…………嘘……これを一撃で……」

 

 

砲身はネジ曲がり装填する場所も起動パネルも完全に破壊されており内部からの爆発により両端にぼっかりと穴が空いており修理も使うことも不可になるほどに完璧に破壊されていた

愕然もする中62型は再び爆発を起こすと水上維持装置が破壊されまるで吸い込まれる様に海中へと沈んでいく

 

 

「ローマ!!しっかりしろ!!!!

目を覚ませ!!」

 

 

「で、でも……長門……62型が…」

 

 

「聞いていないのか!!アイツに常識は通用しない!!

62型は残念だがそれでも戦うしかない!!」

 

 

愕然としているローマとは裏腹に長門は深海棲艦達と戦っており龍驤が近付き頭を叩く

 

 

「しっかりしいや、ローマ

まだ戦いは終わってないで」

 

 

「龍驤……でも62型が……」

 

 

「どうせ兵器何てもんはいつか壊れるんや

確かにあの一撃で破壊されるとは思わんかったけどな

それでもうちらが来たのであればやるしかあらへん

それに皆うちらの力を必要としてる

それなら戦うしかないんやで」

 

 

「………そうね、まさか軽空母に言われるとは思わなかったわ

ありがと龍驤」

 

 

「なら、ほら行くで!!」

 

 

龍驤に言われ動こうとし目の前を見るとカナがニヤリと笑いながらこちらに砲を向けておりそれに気付いたローマは龍驤を突き飛ばす

 

 

「いたっ!何するんーーー」

 

 

と言いかけた瞬間陸上から砲撃音が聞こえ砲弾がローマを直撃し爆煙も共に吹き飛ばされていく

 

 

「ローマ!!コイツーーー」

 

 

「成分と悠長ですねぇ……貴女達?」

 

 

龍驤が反撃しようとした瞬間何者かに首を締め上げられながら持ち上げられ苦しみながらもがく

 

 

「な……お前…さっきの……!」

 

 

「全く、戦場で励ましあいをする余裕があるなんて………へし折ってあげましょうかぁ?」

 

 

「が……は……何や…この…力……!」

 

 

椿の腕は元の大きさに戻っているものの力こそは全く変わっていない為龍驤の首はギリギリと締め付けられ苦しみながら椿の腕を何度も叩く

 

 

「私の仲間に何してるのよ!!!」

 

 

その瞬間空から爆撃機が飛んできており真っ直ぐ椿に向けて爆撃を行いそれを椿は龍驤を投げ飛ばし交わす

 

 

「ゲホッゲホッ!助かったでぇ……瑞鶴…」

 

 

「大丈夫!?良かったまだ無事見たいね……」

 

 

瑞鶴は傷を負いながらも龍驤に駆け寄り再び椿に弓を引きその間に吹き飛ばされたローマをグラーフが介護する

 

 

「大丈夫か?しっかりしろ!」

 

 

「平気よ……どうやら砲弾が逸れて直撃を免れた見たい……

あの娘のお陰かしらね」

 

 

ローマが見ていた先ではカナが体制を崩しておりその側に一人の艦娘がカナの艤装を傾けさせていた

 

 

「………やっぱりお前を倒さないと駄目見たいねぇ…………叢雲」

 

 

「あんたの相手は私よ、どこ見てるのよ?」

 

 

 

カナはイラつきながら横目で睨み付けており叢雲も同じ様にカナを睨み付け少しだけ後ろに下がると叢雲へ向き直る

 

 

「本当にうざったるい駆逐艦ねぇ……あぁ、本当に

ここまでうざいのも初めてかしらねぇ?

どうやらさっきの艦載機が修復材でも持ってきたのかしら?

叢雲」

 

 

「私を完全に殺さない限り私はあんたに食い付くわよ

あんたの相手は私よ掛かってきなさい、最強の陸上姫

カナ」

 

 

叢雲が再びカナを捉えその後ろでは古鷹と磯風が砲を構えるとカナも艤装を再展開する

 

 

「まぁ、叢雲だけじゃ」

 

 

「無いんだけどね!!」

 

 

その瞬間カナの横から砲撃が直撃しカナは爆煙に包まれる

 

 

「叢雲!援軍に来たよ!」

 

 

「さぁ!やってやりましょう!!」

 

 

「皆!」

 

 

「来てくれたのか!!」

 

 

援軍として長門に指示されていた阿武隈、比叡、夕立、時雨、鈴谷、熊野、不知火、木曾が陸上の叢雲達と合流し全員はカナへ砲や武器を構える

 

 

「あったり前じゃーん!じゃあちゃっちゃと倒しちゃお!!」

 

 

「鈴谷!先程撃たれたのに油断大敵ですわよ!」

 

 

「磯風、助けに来たよ!かなりキツいんだろ?」

 

 

「あぁ、助かるよ時雨、夕立」

 

 

「久々の陸上戦ぽい!

さぁ!素敵なパーティーしましょう!!」

 

 

 

「古鷹さん、微力ですが力になります!」

 

 

「良くも古鷹さんと恩人の叢雲さんを傷付けてくれたなコイツ!!」

 

 

「ふふ、助かるわ

正直キツかったしね」

 

 

仲間も合流した叢雲は少しばかり笑みを溢しそれと同時にカナが爆煙を切り裂き全員を睨み付ける

 

 

「増援ねぇ……そんなので私に勝てるとでも?舐められたものねぇ…

良いわ、全滅させてあげる

一人残らず」

 

 

改めて全員と対峙しようとしている最中海上では増援部隊が長門と合流し椿と対峙しようとしていた

 

 

「ローマ、扶桑、綾波行けるか?」

 

 

「問題ないわ、少し痛いだけ」

 

 

「大丈夫です、私は被弾してませんから!」

 

 

「行けます、任せてください!」

 

 

「大井さん!手伝いに来たわ!」

 

 

「あの時の借りを返すわよ!」

 

 

「コイツを倒せば良いんですよね、やってやりましょう!」

 

 

「ふふ、皆ありがとう!

本当に助かるわ」

 

 

「全く増援に来たはずなのに助けられるとは面目丸潰れやんか」

 

 

「アハハ、そもそも龍驤に面目なんてあったの?」

 

 

「ちょっとまちぃ!瑞鶴どういう意味やそれ!!」

 

 

「あらあら、玩具(おもちゃ)が増えましたねぇ……

ですが!良い!これでこそ戦争ですよねぇ!!」

 

 

椿は増えた増援に笑みを浮かべながら海上を踏むと海中から多くの深海棲艦が浮上し連合艦隊を相手取ろうとする

 

 

『行くわよ!長門!!』

 

 

「分かっている!!」

 

 

陸上艦隊旗艦叢雲と連合艦隊旗艦長門はお互いに相手すべき相手と対峙しながら艤装を構えると対峙する

 

 

『「暁の水平線に!!!

勝利を!!!」』

 

 

「死ぬ覚悟は出来たみたいね……

艦娘共(略奪者共)!!!」

 

 

「さぁさぁさぁ!!!楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい戦争をやりましょう!!!!

アッハッハッハッハッハッハ!!!」

 

 

 

 

 




次回

ー決戦ー 陸上最強姫&最悪の始祖級

援軍は到着した、カナと椿も力を見せ付けた
それでも叢雲と長門は諦めない
不屈の心と勝利を目指して
そして全てが揃った叢雲は奥の手を使おうとする


次回カナ&椿との対峙を書きます故にかなり長くなります!!(予告)

あ、そう言えば実は鰯と秋刀魚を取り&朝霜と磯風を狙ってたらお互い来てくれました!!
ぶっちゃけ秋刀魚と鰯より遥かに嬉しい!!
育成はまだ先になるけれどね!!(現在浦風育成中)


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