艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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決戦 陸上姫カナ 二

叢雲はカナへと走り出すとそれを合図と言わんばかりに古鷹達は砲を向け磯風達もカナへと向けて走り出す

 

 

「あぁ、あぁ、あぁ!!もうもうもうもう!!!

ウザったいウザったいウザったいウザったいウザったい!!!

良いわよ!!なら見せてあげるわ私の最強技である一つを!!!」

 

 

カナは艤装を構えその主砲を空に向けると艤装からガコンと弾が変更される音が聞こえる

 

 

「何かしてくるぞ!!」

 

 

「警戒してください!何か来ます!!」

 

 

「複合砲撃!!斬裂弾(ショット)流星群(メテオ)!!

からの壊刃弾(カマイタチ)五連撃!!」

 

 

そしてくるっと一回転すると空へ向けて巨大な弾頭が何発も放たれ古鷹が構えるがその数に唖然とする

 

 

「………嘘、何あの数?」

 

 

「はぁ?はぁ?はあぁぁぁぁ!!?」

 

 

「な、何ですの!?あの数は!!!」

 

 

その砲撃された弾の数はざっと見て10発

まるで集中的に空襲を仕掛けてきたかの様にその弾頭は叢雲達に降り注ごうとしていた

 

 

「アハハハハハ!!!これでお前達は終わりよ!!

私も被害は受けるけどもう逃げられない!!!」

 

 

「流石に今の私達じゃ……ヤバイわね」

 

 

「どうするっぽい!?どうするっぽい!?」

 

 

「た、待避!待避!だよ!!」

 

 

「無理よ今からどんなに距離を離してもあの数では必ず被弾する」

 

 

「く……何て奴なの…」

 

 

落ちてくる特殊弾頭を見ながら全員が大混乱に陥る中古鷹は静かに瞳を閉じると主砲を空に向ける

 

 

 

「………比叡さん、鈴谷さん、熊野さん

私に力を貸してください

アレを……無力化します」

 

 

「は、はぁ!本気!?」

 

 

「む、無茶ですわ!!あんなの!!」

 

 

「無茶は承知です

ですが、何もしないよりはマシです!」

 

 

古鷹が空を向き見上げると比叡も同じ様に主砲を空に向ける

 

 

「ちょ!比叡さん本気!?」

 

 

「はい!お姉様を助け信じている御方ですから!!

私は古鷹さんを信じます!」

 

 

「……あぁ!もうやりますわよ!鈴谷!」

 

 

「マジ!?…でも何もやらないよりはマシかぁ!!」

 

 

そんな中叢雲は一人カナへ向けて走りだしており磯風達は混乱する

 

 

「叢雲!何を!!」

 

 

「古鷹を信じなさい

無力化するって言ったんだからやってくれるわよ

私達はカナを取るわよ!!」

 

 

「無理だよ!こんなの受けながら戦うなんて!!」

 

 

「そうそう!無力化なんて出来るわけがない!!」

 

 

「……不知火は古鷹さんを信じます!!」

 

 

「俺の師匠が出来るって言ってるんだ!信じてろ!!

俺達は飛行場姫を取るぞ!!」

 

 

叢雲は完全に古鷹を信じ前に進み古鷹は静かに深呼吸をする

(……大丈夫落ち着いて……焦れば…当たるものも当たらない…どんな時でも……そう提督(佐渡さん)が教えてくれたんだ……信じろ…私の腕を…あの人の言葉を…私を信じてくれた提督(佐渡さん)を信じる!!)

 

 

膨張する弾頭を気にしながら時雨達は頭を押さえ叢雲と磯風はカナへ走り不知火は少しだけ空を気にしていた

 

 

「どうするの?教えて古鷹さん」

 

 

「私達は貴女に従います」

 

 

「古鷹さん、信じてます」

 

 

「私の合図で右方向の四つ目の弾頭が爆発します鈴谷さんはそれをお願いします

熊野さんは左方向の三つ目を

比叡さんはカナ上空の一番上にある弾頭を

…私は真上にある二つを撃ち抜きます

全艦、全砲門を確実に合わせ命中させてください」

 

 

「「「了解」」」

 

 

 

深くそして弾頭を睨みながら全ての砲弾が膨張するのを見ており静かにその時を待つ

 

 

「っ!!不味いアイツ(古鷹)本気で撃ち抜くつもりか!やらせるかぁ!!」

 

 

先に古鷹が無力化しようとしているのを気付いたカナは慌てて主砲を構えるがそれよりも先に叢雲がカナに薙刀を当てる

 

 

「古鷹の邪魔をするんじゃないわよ!!」

 

 

「くっ!叢雲!!」

 

「我々も!!」

 

「居ますよ!!」

 

 

叢雲が薙刀をぶつけると同時に不知火の蹴りと磯風の主砲が命中しカナはよろけると同時に後ろに飛び退く

(くそ!身体がそろそろ不味いか!!)

 

 

「よろけた!?ダメージは通ってるのか!!」

 

 

「行くわよ!!だめ押しぃぃぃ!!」

 

 

 

そんな状態だと言うのにも関わらず古鷹は落ちてくる弾頭に集中し一つ一つの変化を見ていた

(……やっぱり予測した砲弾は全ての膨張が早い

理由としては時間差で爆発させ刃を飛ばし更に地面に爆弾を着弾させるのが目的

ならそれよりも先に爆弾を誘爆させる!!)

 

 

そして五つの砲弾が膨張しきると古鷹は叫ぶ

 

 

「今です!!撃てぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

「いっけぇぇぇ!!!」

 

 

「とおぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

「撃ちます!!当たってぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

古鷹の合図にそれぞれの砲弾が狙い通りの場所に向かい放たれるとカナの砲弾が膨張しきり爆発を起こし爆発すると大量の弾薬と爆弾が落ちてくるが砲弾に直撃し誘爆を引き起こす

 

 

「やっほぉ!!やり!!」

 

 

「完璧ですわ!」

 

 

「流石古鷹さん!!」

 

 

砲弾が誘爆を引き起こすと残りの5発はそれぞれあらぬ方向に吹き飛んでいきその後に膨張し爆発を起こすと刃が飛び出し地面に突き刺さる

 

 

「す、凄い……あれを…撃ち抜いた…」

 

 

「……ヤバイ…っぽい…」

 

 

「流石古鷹だな!」

 

 

「頼りになります!」

 

 

「くぅ!カッコいいぜ!古鷹!!」

 

 

「流石は私の右腕ね」

 

 

「……はぁ……出来た…あはは……

腰が抜けそうだよ……恐かったぁ……」

 

 

全員が喜び古鷹は地面にペタンと座っているとカナは怒りに震えその砲を再び叢雲達に直接狙ってくる

 

 

 

「クソ!クソ!クソ!クソ!クソがぁぁぁぁぁぁ!!!

これでも死なないのか!あんた達は!!」

 

 

カナが怒り狂っている中叢雲は覚悟を決めたように深く息を吐く

(……コイツらなら信じられる

…今、アレをやるしかない!!)

 

 

「……磯風!不知火!木曾!夕立!時雨!比叡!鈴谷!熊野!古鷹!!

お願い!時間を稼いで!!

私は一旦戦線離脱をする!!」

 

 

「は!?」

 

 

「え!?」

 

 

「ちょ!?」

 

 

そう叫ぶと叢雲は艤装をしまいバックステップで後ろに下がると両目を瞑り深く深呼吸を開始する

 

 

「アハハハハ!!何よそれ!狙ってと言ってる見たいじゃないの!!

ならご希望通り!!」

 

 

棒立ちになっている叢雲に古鷹は気付きカナへと向かって走っていく

 

 

「最後だよ!!皆!!ここを!ここだけを踏ん張れば勝てるよ!!」

 

 

「ど、どういう意味っぽい!?」

 

 

「そ、そうだよどうしてそんな!!」

 

 

「夕立!時雨!良いからやるぞ!!

叢雲と古鷹の事だ!何かあるんだ!!」

 

 

「もうー!どうにでもなるっしょ!!」

 

 

「行きますわよ!鈴谷!」

 

 

「気合い!入れて!倒します!!」

 

 

「古鷹さんの恩人を信じましょう!木曾!行きますよ!!」

 

 

「あぁ!何かあるんだ!!それを信じよう!!」

 

 

全員は不確実なその古鷹の言葉を信じ全員でカナへと向かっていきカナも苛つきながらその相手をしていく

 

 

「どんなに来ようが無駄よ無駄ぁぁぁぁぁ!!」

 

 

カナは主砲を構えると夕立、時雨のペアが主砲をカナに当てようと放ってくる

 

 

「くたばるっぽい!」

 

 

「いっけぇ!」

 

 

「当たらないわよ!!」

 

 

だが、カナはそれを軽々と交わし反対側から向かってきている不知火、木曾のペアに顔を向ける

 

 

「沈め!」

 

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「鬱陶しいわ!!」

 

 

不知火の砲弾を手で弾き更に木曽の剣を掴むと思い切り自分に寄せると腹部を蹴り飛ばし不知火にぶつけると更に前方から磯風が突っ込んでくると同時に夕立と時雨が跳躍し飛び掛かってくる

 

 

「覚悟しろ!!カナ!」

 

 

「連携!」

 

 

「技っぽい!」

 

 

「黙りなさい!この駆逐艦風情がぁぁぁ!!」

 

 

カナは主砲を動かすと磯風と夕立に合わせ勢いよくその砲を伸ばし腹部にぶつけると吹き飛ばし残された時雨はそのままカナに腹部を殴られぶっ飛ばされる

 

 

「気合い!入れて!」

 

 

「やっちゃうよぉ!!」

 

 

そして続けて比叡と鈴谷が突っ込んで来ると主砲を動かし二人に照準を合わせる

 

 

「くたばれ!!」

 

 

「簡単には当たらないよぉ!熊野!!」

 

 

「了解ですわ!水戦さん!瑞雲さん!お願いですわ!!」

 

 

鈴谷の合図で熊野は瑞雲と水上戦闘機を発艦させカナへと爆撃を開始しそれをもろに受けると三人は更に主砲を構える

 

 

「ぐぅ!こ、小癪な!!」

 

 

「よっしゃ!行くよ!二人とも!!」

 

 

「分かってますわ!」

 

 

「お姉様を痛め付けてくれお礼です!

撃てぇぇ!!」

 

 

三人はカナに向かい砲撃をすると爆煙に包まれ鈴谷はガッツポーズをする

 

 

「良し!これで少しはダメージ与えたっしょ!」

 

 

「鈴谷!油断大敵ですわよ!!」

 

 

「ですが多少は与えたはず!」

 

 

だが次の瞬間爆煙を切り裂きカナが三人に向けて突っ込んでくる

 

 

「なっ!?」

 

 

「全く受けてない!?」

 

 

「嘘ぉ!?」

 

 

「少しはやるみたいじゃない!

だから近付いてあげる!!」

 

 

カナは全速力で走って来ており鈴谷と熊野は慌てて砲撃するがそれを軽々と交わしていき自らの拳が当たるほど近寄ると鈴谷の腹部を殴り付けぶっ飛ばす

 

 

「ぐふっ!」

 

 

「次はあなた!!」

 

 

「させません!!」

 

 

次に熊野を蹴り飛ばそうとするがそれよりも先に比叡がそれを艤装をぶつけ庇うのだが

 

 

「あら?じゃあ両方かしらね!!」

 

 

「ぇ?」

 

 

カナは両手を地面に付けると逆立ちの様な体制になり身体を思い切り回転させると比叡と熊野にアブソリュートの主砲がぶつかり二人とも痛みに苦しむ

 

 

「ガハッ!」

 

 

「きゃあ!」

 

 

「アハ!まだ終わらないわよ!!」

 

 

更に両手で地面を押し飛ばすと再び体制を立て直し苦しむ熊野の頭を掴み持ち上げ離すと思い切り蹴り飛ばす

 

 

「吹っ飛べ!!」

 

 

「グハッ!」

 

 

「熊野さん!!」

 

 

カナに思い切り蹴られた熊野は吹き飛ばされ比叡はそれを心配するが抑えカナを見上げると目の前に真っ暗な世界が広がっていた

 

 

「良かったわねぇ?私がまだ優しい方の深海棲艦で

あんた今ので死んでたわよ?」

 

 

「っ!?」

 

 

その目先の理由が理解できた

それはカナのアブソリュートの主砲でありこの状態で撃たれていたら頭が消し飛ばされていたからである

 

 

「ぶっ飛びなさいよ!!」

 

 

だがカナはあえて砲で撃たずにそのまま蹴り飛ばし比叡は転がっていきそれと同時に先程吹っ飛ばされていた夕立、時雨、磯風、木曾、不知火が後ろから襲いかかろうとしていた

 

 

「覚悟しろ!」

 

 

「飛行場姫!!」

 

 

「いい加減理解したどうかしら!?

あんた達じゃ無理なのよ!!」

 

 

カナは主砲を下に向けると勢い伸ばし宙に浮くと五人の攻撃を交わし更に真下へも主砲を向けた状態で

 

 

「くたばりなさい!五番スロット流星群(メテオ)!!」

 

 

右主砲から流星群(メテオ)を砲撃すると磯風達は慌てて

 

 

「待避!!!!」

 

 

待避しようとするがそれよりも先に流星群(メテオ)地面に着弾し大爆発を起こし五人を吹き飛ばしていく

 

 

「きゃあぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「ぐぅぅぅぅ!!」

 

 

「くそ!何て奴だ!」

 

 

そして地面に着地すると同時に起き上がりかけている比叡、熊野、鈴谷へ主砲を向けていく

 

 

「嘘!この状態は!」

 

 

「流石にヤバいですわ!!」

 

 

「よ、避けないと…!」

 

 

「無駄無駄無駄無駄!!!

避けられる訳ないでしょうが!!」

 

 

慌てて避けようとするが当然に間に合わず三人は砲撃されてしまい更に吹き飛ばされてしまう

 

 

「雑魚共がどんだけ群がろうが勝てるわけないでしょうが!!」

 

 

「それでも貴女を止めて見せる!!」

 

 

そして最後に古鷹がカナに突っ込み艤装を当てるの睨み付ける

 

 

「一番鬱陶しいのが来たわねぇ?古鷹!!」

 

 

「稼いで見せる!叢雲がアレを使えるまでの時間を!!」

 

 

 

 

 

 

 





次回

古鷹VS陸上姫カナ

叢雲が一時的に抜けたことによりすこしばかり押されている陸上部隊
それでも古鷹達は叢雲を信じ戻ってくるときを待つ


やっと浦風と山風のレベリングおわったぁ(70突破だけですが)
でもまだまだ育成する艦娘が多くてなぁ…()


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