カナは久しぶりに押されている戦いの中昔自らが弱いと思い知らされていた事を思いだす
それは椿や他の深海棲艦達にいつものように『貴女は最強の一角』ですと言われているのにも関わらずそれを認めようせず仲間達に話す自らの最も恥ずべき敗北記録
(私が弱いと言う理由?そんなのは決まっている
私はそんなに強くないと実感させられた事があったから、このドレス島を始元に任せられている時私は自身を誰にも負けないほどの最強の姫だと思っていた
だって、アブソリュートの火力と航空能力、そしてこの遠距離を見る視覚があれば誰にも負けないと知っていた
でも、それは幻想だった
あいつが私の前に現れ現実を見せるまでは)
ーーーー六年前ドレス島ーーー
「クソ!クソ!動きなさいよ!アブソリュート!!」
「無駄よあんたのそれは基幹を破壊されてあるわ
……全く、とんでもない姫ねあーんーた
ゲホッゲホ……あーキッツい
ここまでキツいのは初めてよ」
ドレス島にて二人の姫が激突していた海上に一人、そして陸上に一人
本来姫同士の戦い何てものは起きないはずなのに二人の姫は片方が喧嘩を吹っ掛けたことにより起こされた事であった
「私がのんびりと航行してるときに砲撃なんてしないでくれる?
それに、まさか私の艤装をほとんど壊すとはやってくれるわね………」
そう海上に居る一人の姫も無事ではない
艤装は煙を上げ飛行カタパルトこそは生きているものの水上航行装置は半壊主砲もへし折れ動かすのがやっとなレベルであり右腕は真っ赤な血で染まっており全身にも焼き焦げた後が残っている
そしてカナは空を奪われ、アブソリュートの接続部分を破壊され動かせずしかも左足を失っており右足だけだった
その光景を椿やソラは息を飲みながら見ておりその間には監視者が光景を記録している
「……流石は姫のelite同士
普通ここまでの激戦はあり得んぞ」
監視者が言うのには理由があった
それもそのはずカナが居た海岸沿いは大きく抉れておりカナの周りにはクレーターや木々は全て粉々になっておりカナも頭や肩から血を吹き出していた
「ヒ、姫様ガココマデヤラレタノハ初メテ…見タ…」
「いくらなんでもとんでもないですね……
これが姫様とカナ様の戦い……」
「全く、僕の『作った艤装』を滅茶苦茶にして……直すのは誰だと思ってるんだよ
でもまぁ、アブソリュートと
あれをあそこまで使えるカナもだけどエアもとんでもないな」
そして一人の深海棲艦が眼鏡を直しながら嬉しそうに話しているとカナが動き出す
「良し!まだ動く!!覚悟しなさいよ!!
エア!あんたなんかに負けるなんて私のプライドが許さないわ!!」
「まだやるのー?私、お風呂入りたいしアイスも食べたいんだけど?」
「うるさい!あんたがうちの艦隊を全滅させなかったらこんなことやってないわよ!!!
それに艦娘を殺さないとかほざいててうちの奴等に示しがつかないのよ!!
この裏切り者め!!」
「はぁ………もう徹底的に壊すしか無いみたいね……」
カナは二門の主砲を動かすとガコンと音をたてその照準をエアへと向ける
「私が負ける事はない!!
あんたはここで死ね!!!」
「死ねとか物騒ねぇ」
切羽詰まっているカナとは対象的にまだエアは余裕を残しており艤装に座ると再び動かそうとする
「第1スロット!!
カナは二つの主砲でエアを撃ち抜こうと撃ち放つが
「ばーか、同じ技は二度は受けないわよ」
エアは勢い良く跳躍するとその砲撃を交わし再び艤装に着地するとカナに真っ直ぐ向かっていく
その姿にカナは驚くが再び主砲を構えエアを撃ち抜こうと第1スロットを撃つがエアはそれを軽々と交わしていく
「なっ!!お、お前!どうやって!!」
「あんたの動きを見ればどこに撃とうとしてるか簡単に分かるわよ!!」
「そんなわけあるかぁぁぁぁぁぁ!!!!」
エアの挑発に乗ったカナは二門をエアに向け連続で撃ち放って行くが少しずつ加熱されそして
カチッカチッと音を立てて動かなくなる
「な!ど、どうして!?」
「馬鹿者!カナ撃ちすぎでのオーバーヒートだ!!」
「クソが!こんなときに!!!」
「はい、あんたの終わりよ!!」
エアは全速力で近寄りそして海岸が近くなった瞬間急停止をするとその勢いでカナの目の前に着地する
「クソ!この空母風情が!!」
「あらぁ?引きこもり飛行場に言われたくはないわ?」
そして爪を振り下ろし襲い掛かろうとするがその腕を艦載機が正確に撃ち抜き動きを止めると思い切りカナを蹴飛ばし艤装ごと岩に激突し背中を強打する
「ガハッ……こ、…この私がぁぁぁ!!!」
「はい、チェックメイトよ
カナあんたのまーけ」
そしてトドメの様にエアが指を鳴らすと空からエアの艦載機から爆撃され艤装ごとカナは爆発し全身を火傷し赤黒く焼け焦げる
「クソ………この…私……がお前……何か…に…」
「はぁー……キッツい本当に
もう辞めてよね、私戦うの嫌いなんだから
それにあんたは強いわよ、油断したら私が負けそうだったし」
その言葉と共にエアはその場に座り込みカナは仰向けに倒れる
「…………化け物……め」
「あんたが言う?下手したらあんたの方がよっぽど化け物らしいけど?」
「………お前……なら…クイーンを……倒せる…のかも……な…」
「はぁ?あんたクイーンに勝ったんでしょ?
始元から聞いてるわよ、何嘘言ってーーーー」
「こーらー!!二人とも何してるのー!!
この島での喧嘩は辞めてっていつも言ってるじゃないのー!!」
「ヤバ、始元!で、でも痛くて動けない!!
ちくしょう!!カナあんたぁぁぁぁぁぁ!!」
薄れゆくその記憶にはもう一人の姫であるクイーンが映っていた
カナとクイーンは一度ぶつかったことがあった
それは意見の食い違い、破壊を求めるクイーンと平穏を求めるカナでは大きく意見が別れたのだ
そして、激突しカナが勝利を納めた
だがカナは理解していたクイーンが手を抜いていたと
(アイツは最後に『これはめんどくさい』とだけ良いわざと私の砲撃を受けて敗けを認めた
めんどくさいで済まされるのであれば間違いなく『倒せない訳ではない』と言うこと
……しかも私は近接戦闘苦手なのにアイツは砲撃を受けようと突っ込んでくる…それが私は怖かった
そして今、私の目の前にそれと同じことをする駆逐艦が一人)
「カナぁぁぁ!!!」
「クソ!こ、こいつ!!」
恐怖、久しぶりにカナが感じたのはそれだった自らを犠牲にし突っ込んでくる叢雲がカナにとって最も相手にしたくなく危険な相手だと
どんなに有利を取っても、勝てると分かっていてもクイーンと同じ戦い方にエアの様に先を読んでくる叢雲が一番危険であり恐かった
だからこそ、この状況になることを最も恐れていた
「クソ!きょ、距離を取らなくては!!」
「逃がさないわよ!!カナ!!」
どんなに距離を離そうとしても叢雲は踏み込み近寄ってくる
カナのスタイルは砲撃戦闘を主体としているため近距離での戦闘は普通の姫と変わらない
だからこそ、叢雲との相性は最悪だった
「こ、こんな!こんな奴に!!」
「切り飛ばしてやる!!このぉぉぉぉぉ!」
そして、カナが後ろに下がると背中から潮風が当たり不意に後ろを振り返るとそこは完全な海
つまりカナはもう下がれなくなっていた
「クソ!もう陸がない!!これじゃあ………」
「逃がさない!
これで!トドメぇぇぇぇぇ!!!」
目の前では叢雲が木曾の刀を振りかざしておりカナは舌打ちをすると片足で地面を踏みつけると脚に水上航行用の艤装が展開される
「舐めるなよ!!駆逐艦叢雲!私が海の上を動けないと思ってるなら違うわよ!!」
そして主砲を自分の真下に向けると叢雲が攻撃を中断しようとしておりカナはそのまま主砲を撃ち放ち海上へ逃げる
「なっ!!」
「嘘!自滅するつもり!?」
磯風達が驚く中カナが海上に降り立つと同時にその重さで海上が波打つがカナは海上に浮いていた
「ば!馬鹿な!?陸上型が海上に!?
そ、そんなこと聞いたことない!!」
「まさかアイツ海上戦闘も出来るのか!?」
「航行艤装正常に作動確認
四年振りだから動くか心配だったけど行けるもんね
さてとこれであんた達と同じね!!潰してあげるわよ!!」
カナが主砲を叢雲達に向けると叢雲はニヤリと笑い海上へと逃げていったカナを追い掛け自らも海上へと向かう
「行くわよ!あんた達!!もう少しよ!!
もう少しアイツを追い詰めるわよ!!!」
そして叢雲は不意にそのカナの姿を見ながら笑う
(佐渡の読み通りね、それならもう少しでアイツを倒せる!!!)
次回
陸から海へ
陸上を支配するカナをとうとう海まで追い込むことに成功した叢雲達
そして、佐渡の作戦が実を結ぼうとしていたが……
唐突ですが、カナ戦が終わったらちょっとした後書き見たいのを書きたいと思います(
まぁ、なんと言うか振り返り見たいのです()