倒れ傷だらけになった叢雲を庇うように磯風達がカナと対峙している中叢雲はかなりの重症に陥り古鷹が叢雲を抱き抱えながら介抱する
「叢雲!叢雲しっかりして!」
「ガハッ……ゲホ………古……鷹……」
「な、何でいきなりこんな事になってるの!!
さっきまで何とも無かったのに!!」
「鈴谷!今は飛行場姫に集中しなさい!!
分かりませんが、今叢雲さんを守らないと我々の負けは確実です!!」
「退け!雑魚共!!退かないとお前達から沈めるぞ!!!」
「ここから先は!!」
「絶対に通さないっぽい!!」
いきなり倒れてしまった叢雲の穴を埋めようとそれぞれがカナに向かっていくが相手は歴戦の姫
全く相手にもならず吹き飛ばされてしまう
「く…臆するな!!数では我々が上なんだ!!」
「古鷹さんの恩人を守りますよ!!木曾!!」
「分かってるよ!!……くっ」
木曾は突き刺さっていた刀を取るとその柄に叢雲の血がべっとりと付いており悔しそうにその刀身をカナに振り下ろすとカナはそれを防ぐ
「軽いわね……そうよねぇ!軽巡とかはこの位よねぇぇぇぇぇ!!」
だが、カナは軽々と木曾の刀を弾き飛ばしもう片手で木曾を殴り飛ばし不知火を蹴り飛ばしていく
「このおぉぉぉぉぉ!!!」
「アハハハハハハ!!アイツが居なければお前達なんてどうってこと無いのよ!!
大人しくアイツを差し出せば重症に留めておいてやるわよ?」
「そんなことで!!」
「仲間を売るわけないっしょ!!」
「ならば!!!死ねぇぇぇぇぇ!!!」
カナは主砲を動かすと鈴谷、熊野を撃ち抜き吹き飛ばすと再び夕立と時雨が飛び掛かるがそれすらも首と頭を掴み投げ飛ばしていく
「叢雲!叢雲しっかりして!!ひどい傷…でもなんで……」
「……古…鷹…ガハッ!………ゴホッ…ゴホッ……」
酷い状態にも関わらず叢雲の瞳はしっかりカナを捉えており立ち上がろうと動き始める
「駄目!叢雲これ以上は!!」
「駄目……じゃ…ない…!……私が…やらない……と!!」
身体が動かないのにも関わらず無理矢理にでも動こうとする叢雲に更に追い打ちを掛けるように
「痛い……頭が……視界が……でも……アイツを………カナを……私が……たおさな…い…と!!」
抱き抱えられた叢雲は何とか身体を動かし海上へと落ちると歪む視界の中手を伸ばし這いつくばりながら動いていく
その姿を見た古鷹は一つだけ決意をしそしてそれを叢雲に問い掛ける
「叢雲、一つだけこの状況で貴女が戦える方法がある
それをやらない?」
「……な……に…?」
古鷹は意を決っした様に這いつくばる叢雲を抱えあげるとその方法を伝える
「私が、貴女の身体になる
叢雲は私の目になって!」
「……!!」
その意味を叢雲は分かっていた
それは古鷹が叢雲を背負いながら戦うと言うもの
以前二人は佐渡にあることを言われておりそれが二人の力が合わされば恐らくどんな敵にも勝てると言うもの
だが、その戦い方は古鷹だけにかなりの危険性がある
「だ……!」
叢雲が否定の言葉を言おうとした瞬間古鷹は微笑みながら口に人差し指を立てる
「駄目なんて言わせないよ
大丈夫、私は平気だから正直貴女の様に撃ち合えるとは思ってないけどでも今貴女が戦えるのはそれだけなんだよ」
「……………」
叢雲は考えていた
自分の事なんてどうでも良い、死んだって壊れたって仲間を助けられるならどうでも良いと
だが、この戦い方は正直自分を庇いながら戦いダメージは全て古鷹に行ってしまう
それに無茶であり古鷹も背中にいる叢雲を気にしながら戦う事になる
そして、何より仲間が傷付くのを見ていられるか不安であった
「ねぇ、叢雲
前にも言ったけど私はもう守られてるだけは嫌なんだよ?
確かに私は貴女に救われた、あの絶望から救いだしてくれた
それには感謝してるし本当に嬉かった
だからこれは少しばかりの恩返し……
なーんてね、そうじゃないの今私は貴女の力になりたい
救われたとか恩とかじゃないの、私は今戦いたい誰でもない貴女と」
「……古………鷹……」
「ずっとずっと、憧れてるんだ私は貴女に
どんなときでも諦めず戦い続ける貴女を
私の事を頼ってほしい、すがってほしい、手伝わせてほしい
だから叢雲
私を信じて、貴女の命を預けて
必ず守るから」
その瞳は真っ直ぐ叢雲を捉えており言葉を失っていると不意にその瞳を見ながら笑みを溢す
「ふふ……アハ……ハハ……強く…なった…わね……古……鷹!」
「お陰様でね!恐い二人に散々鍛えられたからそりゃもう!」
叢雲はひとしきり笑うと古鷹に手を伸ばす
「死の……覚悟は……出来た……?」
そして古鷹はその手を取ると笑みを浮かべながら答える
「いつでも出来てるよ!私は貴女の相棒だもん、例え地獄だろうと絶望的な状況だろうと付き合うよ!」
手を取り合うと叢雲の基幹を一時的に外し叢雲を背中の基幹との間に背負うと古鷹の艤装にある鎖を叢雲に巻き付ける
「大丈夫……?重く…ない…かしら?」
「こんなのへっちゃら!大したことし全然軽いよ!
流石駆逐艦だね!!」
「ふふ……そうね…今日ばかりは…私が駆逐艦であることに感謝ね…」
少しずつ喋れる位までに回復した叢雲を背負い叢雲は古鷹の腰に主砲を回し頭を首元に置く
「良し…じゃあ…行く……わよ…!!」
「うん!行こう叢雲!私達の敵を倒しに!!」
そして異例ではあるが重巡の背中に駆逐艦が背負われていると言う状況での二人の戦闘は再開される
「私が…古鷹の…目になる!!
一言も聞き逃さない…で!!」
「はい!私が叢雲の身体になります!!!
絶対に貴女を守ります!!!」
「行くわよ…!!
「うん!絶対に倒そう!!
そして二人は走り出す、時間稼ぎをしてくれている磯風達の元へ
次回
支えるもの
古鷹の協力により動く力を失った叢雲の代わりに戦うことを決め二人は再びカナへと立ち向かう
そしてその二人を援護するように動き出す者達が居た
そろそろイベントですかぁ……
資材集めないとなぁ