艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

516 / 594
最終局面 四

先頭を走っていた叢雲がカナに薙刀で襲い掛かりその反対側から大井が主砲を接射しようとする

 

 

「本当に邪魔な奴等メ!!」

 

 

だが叢雲の薙刀を腕で防ぎ大井の主砲を掴むと自らに引き寄せ握り締めると主砲自体が簡単にへし折られそうになる

 

 

「なっ!コイツさっきより握力が増してる!?」

 

 

「死ねぇぇぇ!!!」

 

 

それと同時に叢雲の薙刀を押し返し大井に爪を腹部に突き刺そうとするが叢雲が何とかそれを薙刀で押し止める

(お、重い!!さっきより遥かに!!)

 

 

「吹き飛べえぇ!!」

 

 

「きゃあ!!」

 

 

「ぐ!!」

 

 

何とか爪の一撃を止めたがそのまま薙刀ごと大井を蹴り飛ばすと威力が高く大井は吹き飛ばされ叢雲も薙刀を弾き飛ばされる

 

 

「薙刀を!!」

 

 

「行かせるかぁ!!」

 

 

叢雲が弾き飛ばされた薙刀を取りに行こうとするがそれよりも先にカナが叢雲の右腕を掴み自らに引き寄せると軽々と持ち上げ海面に叩き付ける

 

 

「ガハッ!」

 

 

「死ねぇぇぇ!!!」

 

 

そしてそのまま爪を叢雲に振りおろすが主砲でその爪を無理矢理止めるが先程より重く火花が飛び散る

(やっぱりさっきより重くなってる!コイツまだこんな力を残して)

 

 

「相変わらず対応が早い奴!!だがこれで終わりだ!!」

 

 

カナはそれと同時に主砲を海面に向けると勢い良く射出し飛び上がると叢雲に主砲を向ける

 

 

「ヤバい!!」

 

 

「逃がさない!木っ端微塵にしてやるわ!!!」

 

 

「させるか!!!」

 

 

その瞬間グラーフが艦載機を発艦させると空中で砲撃体制を取るカナに対し空爆を行い何とか体制を崩させる

それを見ていた叢雲は起き上がり薙刀を拾う

 

 

「叢雲!大丈夫か!?」

 

 

「グラーフ助かったわ!」

 

 

「うざいわねぇ…じゃああんたからかしら!?」

 

 

体制を崩されたカナだが空中で標的をグラーフに変更し狙い撃とうとする

 

 

「金剛!!」

 

 

「分かってマース!!荒っぽく行きますヨー!!」

 

 

だがそれよりも早く大井は金剛に頼むと金剛は大井の背部艤装を掴むと一度振り回し思い切りカナへと投げ飛ばす

 

 

「やらせないわよ!!!」

 

 

「チッ!また来たか!!」

 

 

そしてそのまま蹴りを加えるとグラーフへ向けていた照準を無理矢理変えさせ空中で主砲をカナへと向け撃ち抜く

 

 

「これほど近ければ!」

 

 

「効くと思ったのかしら!?」

 

 

爆煙に包まれながらカナは右腕で大井の首を掴もうとする

 

 

「大井さん!ごめんなさい!!」

 

 

それを先に古鷹が伸びている腕にある叢雲が与えた深傷を撃ち抜き咄嗟にカナは伸ばしている腕に激痛が走る

 

 

「ぐ!あの野郎!!」

 

 

「このぉ!!」

 

 

伸ばされた手を主砲をぶつけ空中で距離を取りお互い海面に着地した瞬間金剛がカナに向けて砲撃を放ち再びダメージを与えていく

 

 

「着地狩りは戦いのモットーね!」

 

 

「それは効く奴の事を言うんじゃないかしら!?」

 

 

だが瞬間カナは自らの主砲を後ろに向けると海面を撃ち抜きその爆発を利用し一気に金剛との距離を詰め爪で襲い掛かる

 

 

「Whats!?」

 

 

「死ね!金剛型!!」

 

 

「させませんよ!!」

 

 

爪を降り下ろす瞬間古鷹が脚でカナの攻撃を防ぐが余りにも重い一撃に苦言を漏らしそうになる

 

 

「古鷹!少しの間だけそのまま!!」

 

 

だがその後ろから叢雲が薙刀を持ちながら迫りカナを背後から斬ろうとする

 

 

「誰がもうお前の攻撃なんぞ効くかぁ!!」

 

 

カナは主砲を背後に向けた状態で海面を撃ち抜くと叢雲に海水が直撃し前が見えなくなりたまらず薙刀をおろし目を擦ると

 

 

「叢雲避けて!!」

 

 

古鷹の声が響きわたり直ぐ様目を開けるが鈍い痛みが腹部を襲いそのままの勢いで吹き飛ばされてしまい海面に身体を強打しながら転がっていく

 

 

「死ねぇぇぇ!!叢雲!!!」

 

 

そして間も無くカナの声が響き渡り向き直ると主砲を叢雲に向けており転がっている叢雲を撃ち抜こうとする

 

 

「そんなことは!!」

 

 

「させないデース!!」

 

 

だが、それよりも先に古鷹と金剛がそれぞれカナの体制を崩すように砲撃と蹴りを与えギリギリ砲弾は叢雲の側の海面を撃ち抜く

 

 

「雑魚共がぁぁ!!邪魔をするなぁぁ!!」

 

 

体制を崩されたカナは一瞬で体制を直すと古鷹と金剛をそれぞれ掴むとまるでボールを投げるように軽々と投げ飛ばしていく

 

 

「きゃあぁぁぁぁ!!!!」

 

 

「な、なんて力デース!!」

 

 

二人が海面を転がっていると再び主砲を構えるがそれと同時にカナに雷撃が命中し更にグラーフの艦載機からの爆撃により見えなくなり撃てなくなる

 

 

「あぁ!うざいうざいうざいうざいうざいうざい!!!!!

本当にうざったるい奴等ねぇ!!!」

 

 

叢雲は薙刀を海面に刺し再び起き上がると息を切らしながら更に化け物染みているカナに恐れを抱く

 

 

「………対応が早いのは分かってたけど…ヤバイわね……一つでもミスしたら誰かやられる……

これが格の違いね…」

 

 

小笠原艦隊は連携はサポートを得意とした戦い方故に何とかカナを抑えられているがそれも長くないと叢雲は理解していたが

 

 

「でも、私達がやらないと!!」

 

 

 

 

 




次回

決断

壊状態に入ったカナは先程の余裕がなくなり更に強化され練度が高い小笠原艦隊でも相手が出来なくなっていた
その光景を唖然と見ているしか出来なかった磯風達は一つの決断をする

うん、やっぱりカナを強くし過ぎた感はありますな()
まぁ仕方無いね!実質ラスボス枠だし!!
実際この物語には化け物染みてるのは多いからなぁ……狩人とか女帝とか姫騎士とか…




▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。