艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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我、沈マズノ姫 六

カナへと走り出す叢雲達は各々武器を構えながら向かっていくとカナは主砲を構えるがその瞬間古鷹がカナの脚を撃ち抜き体制を崩す

 

 

「ぐぅ……さっきより火力が上がってる…深海化の影響か!!」

 

 

「磯風さん!後方は私に任せてください!!

三人は近接戦闘を!!」

 

 

「分かった!!」

 

 

磯風も走り出すとカナは体制を立て直すがその瞬間長門と叢雲がカナに斬り込む

 

 

「「はぁぁぁぁぁ!!!」」

 

 

「チッ!駆逐艦と戦艦風情が!!」

 

 

カナは主砲を一時的にしまうと爪を伸ばすと叢雲の斬撃を受け止め長門の拳を受け止めるが

 

 

「ぐぅ……こ、コイツ!!」

 

 

「はぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

長門の力が先程より上がっておりカナが押し負けてしまい、それを見た叢雲が再びカナに斬りかかる

 

 

「そこ!!」

 

 

「クソが!!」

 

 

だがカナは隠していた副砲を伸ばすと叢雲に向けて放ち叢雲はそれを直撃してしまい爆煙と共に吹き飛ばされる

 

 

「ガハッ!!」

 

 

「叢雲!!」

 

 

吹き飛ばされた叢雲を抱き抱えるとその状態から主砲を伸ばし長門の腹部に命中させる

 

 

「ぐぅ!!」

 

 

「長……門!!」

 

 

「アハハ……吹き飛べぇぇぇ!!!」

 

 

「やらせんさ!!」

 

 

カナはその状態から主砲を放とうとするも磯風が雷撃を直撃させると再びカナの体制を崩し主砲は長門から外れる

 

 

「チッ!駆逐艦が!!!」

 

 

だがカナはその状態から主砲を仕舞うと磯風の腕を掴むと引き寄せ思い切り腹部を蹴り飛ばす

 

 

「グフッ!」

 

 

「邪魔をするなぁぁぁぁ!!!」

 

 

磯風は蹴り飛ばされると古鷹がそれを受けとめ再び長門がカナに立ち向かうとカナは主砲を長門に向ける

そして勢いよく長門へ伸ばす

 

 

「くたばれ!戦艦長門!!」

 

 

「ぐぅ!!」

 

 

長門は腹部に思い切り主砲をぶつけられながらとその主砲を掴む

 

 

「長門!!」

 

 

「大……丈夫だ!!!」

 

 

「その状態で撃ってやるわよ!!」

 

 

カナが砲撃体制に移ろうとするとアブソリュートから警告が表示される

(警告?接射での警告は出ないはず?)

カナはアブソリュートの警告原因を探ると主砲が伸びきって居ないと表示され目を丸くする

 

 

「なっ!伸びきってない!?そんな、でも!主砲は長門に!!」

 

 

「ぐぎぎぎぎぎぎ!!!!!」

 

 

長門は腹部に主砲を当てられながら全力で力を込めており爪も展開させるとアブソリュートの主砲を掴む

 

 

「叢……雲!!準備しておけ!!!」

 

 

「は?あんた何言って……」

 

 

すると長門は全力で主砲を掴んでいるとアブソリュートの主砲から鈍い音が聞こえる

 

 

「は?????ま、まさかあんた!!!!」

 

 

「ぐぎぎぎぎぎぎ!!!!!ビック……7……を……私を……舐める……なよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

アブソリュートの主砲から鈍い音どんどん大きくなると共に妙な浮遊感に襲われる

 

 

「嘘でしょ……長門貴女…!!」

 

 

「え?え……えぇ!?」

 

 

「ま、まさか長門!?」

 

 

「嘘……嘘よ!!ありえない!そんなこと!!クイーンでも出来ないわよ!!!!!!!」

 

 

「ぬあァァァァァァァァァ!!!!」

 

 

そして長門は全身全霊の力を使うとアブソリュートの主砲を垂直に真上へ持ち上げると使っているカナごと宙に浮かせる

 

 

「嘘!嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘!!!!!!」

 

 

「叩き潰れろォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」

 

 

そして勢い良くカナを海面に叩きつけるとアブソリュートからも鈍い音が聞こえカナは重さに耐えきれずアブソリュートに押し潰されてしまう

叩き付けた長門は全身に激痛が走ると同時に筋肉痛にも襲われ膝を付いてしまう

 

 

「きゃあァァァァァァァァァ!!!!」

 

 

「く……これが精一杯か…

すまん叢雲…少し頼む」

 

 

「馬鹿ね、充分よ!!」

 

 

叩き付けられたカナは体制を建て直そうとするもそれよりも先に叢雲が突っ込んでいく

 

 

「この!!略奪者がァァァァァァァァァ!!!!!」

 

 

「くたばりなさい!!カナァァァァァァァァァ!!!!」

 

 

叢雲は薙刀を振るうと同時にカナは爪を薙刀に直撃させると二人の間に火花が飛び散りその間に体制を立て直すが

 

 

「ぐぅ……!足が…」

 

 

先程の長門が与えた一撃が響いておりカナはフラフラと立ち上がると頭を押さえながら怒りを露にする

 

 

「クソ!クソ!クソ!クソ!!!

略奪者風情共が!!まだ奪い足りないのか!!あの娘の命だけでもこちらとしては大きいというのに!!」

 

 

「あんた達も奪ってるでしょうが!!被害者面してるんじゃないわよ!!!」

 

 

「私達が奪ってる?違う!!!お前達が私達から奪い続けてるんだよ!!」

 

 

カナは主砲を仕舞うと両方の爪を展開させ叢雲と一騎討ちの形になり薙刀と打ち合う

 

 

「お前達は我々を何だと思ってるんだ!敵か!?海を支配する化け物か!?違う!私達はこの世界に生を受けたただの生き物だ!!

なのに貴様らは自らと違う見た目、力だけで差別し我々の声を聞こうともしない!!違うか!?」

 

 

「そんなことない!私達は!!!」

 

 

「なら!何で私達は戦いあってるんだよ!!!

お前達は自分達を守りたいが為に自分達より強い私達を恐れ絶滅させようとしている!!!違うのか叢雲ォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」

 

 

そしてカナは爪で薙刀を弾くともう片手で叢雲の身体を貫こうとすると叢雲は主砲を動かしそれを何とか防ぐ

 

 

「なら!あんた達は私達を襲わなきゃ良い!!違う!?」

 

 

「それなら何でお前達は支配したがる!!私達はお前達の支配を望んでいない!!私達が欲しいのは自由だ!!

少なくともあの娘は……始原は違った!!」

 

 

それの同時にカナは爪を振り上げ叢雲を切り裂こうとすると叢雲は薙刀でそれを防ぐ

 

 

「あの娘は誰よりも優しく誰よりも戦争を嫌っていた!!!

自分が始めてしまった戦争ではあったがこの無意味な戦いにいつも頭を悩ませ!苦しんでいた!!

お前達とどうにか和解出来ないかとな!!!

そして歩み寄ろうとした!お前達人間にな!!!

だがお前達はそれを裏切った!!あの娘を殺した!!!」

 

 

「っ!?」

 

 

カナの言い分に叢雲は首を傾げる

(始原が和解を望んでいた?私達(人間)が裏切った?どういうこと?だってこいつらは大本営を破壊したはず?)

 

 

「私はお前達を許さない!!あの娘を裏切り気持ちを踏みにじり私達から全てを奪った……人間(略奪者)をな!!!!!」

 

 

カナが思いを吐露すると同時にカナの力が異常な程に上がっていることに叢雲は打ち合いながら気付く

(こ、こいつさっきより重くなってる!?まさか更に強くなるの!?)

 

 

「私から…私達から(深海棲艦)全てを略奪したお前達を一人残らず絶滅させて私達がこの戦争に勝つのだ!!!!

あの娘が望んだ争いが起こらない平和な世界を実現するためにお前達人間と艦娘は不要なんだよ!!!!」

 

 

それと同時にカナは叢雲を蹴り飛ばすと古鷹がその吹き飛ばされた叢雲を受けとめるとカナの身体から黒い稲妻が走る

 

 

「あの娘が帰ってこないのは分かっている……それでも私の使命はあの娘が大切にしていたこの島をあの娘の……ピース(peace)の帰る家は誰にも奪わせない!!!」

 

 

カナが海面に両手を当てると黒い稲妻がアブソリュートに伝わり艤装に黒い稲妻の模様が出来同時にカナの身体にも黒い稲妻の様な模様が出来、目が更に赤黒くなる

 

 

「ワタシは最強の盾……最強の防衛ライン…全ての矛を破壊する鉄壁の盾…ピース(始原)の盾ヨ!!!

我コソハ不沈ノ飛行場姫!!!!

ピースの全てハ誰ニモ奪ワセヤシナイ!!!」

 

 

 

 





次回

緊急任務ー飛行場姫歴戦種カナヲ討伐セヨー

最強の盾でありドレス島の守護者たるカナは最後の力を持って叢雲達を迎え撃つ
その覚悟と力に叢雲達は押されながらもカナを倒す為に死力を尽くす

さて!本当のラストバトルになりました!
この戦いも残る数話になる……はず?
あ、何かE5掘ってたら初月が来てくれました!!!めっちゃ嬉しい!!!
これで対空戦力が拡張出来る…!!

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