その巨大過ぎる海洋生物は飛び上がった一瞬で辺りを確認すると椿がボロボロで倒れていることを確認し勢い良く長門達に向けて身体を倒す
「っ!倒れてくるぞ!!退避!!!」
長門の言葉を聞くと全艦隊が勢い良く散らばると海洋生物は思い切り海面を叩き海上に波を作ると長門達も身体がふらつき波に飲み込まれる
「な、な、何なのあれ!?」
「鯨!?いや!それにしてはでかすぎる!!」
「長門!アイツは何!?」
「白海だ!!間違いない!!!」
「白海!?あんた!白鯨じゃないの!?」
「いいえ!コイツだけではないから白海何です!!!」
叢雲達が大混乱に陥っていると巨大な海洋生物白鯨は叢雲の足下を通過するとまるで海が真っ白に見え大淀がその説明をする
「太平洋海域の一つ、危険海域『白海』!
正式名称 『白き厄災の海』!
太平洋海域の中でも危険と呼ばれている航行禁止海域の一つです!!
何でも30隻程軍艦をたった10分足らずで海に沈めた深海棲艦の部下である白い海洋生物達の群れ!!!
艦娘達でも下手に手を出すことが許されてない移動する『霧の海域』の次に危険な海域です!!」
「何でこいつらがここに!!!」
矢矧達が焦っていると長門が白鯨が向かっている方向を見ると全員に叫ぶ
「っ!椿!!全艦隊!!!!椿を回収しろ!!!
こいつらの目的は椿を回収することだ!!!
奴は!真実を知っている!!奪われるわけにはいかない!!!」
「急げ!!!」
「グオォォォォォォォォォ!!!!」
長門の言葉に慌てて近くに居た霧島達が倒れている椿を回収しようとするがその瞬間海中から白鯨が飛び出し霧島達を宙へと叩き出す
「きゃあぁぁぁぁぁ!!!!」
「こいつ!!私達の動きを理解してるのか!?」
「シャアァァァァァァァ!!!!」
霧島達が海上に叩きつけられると海中より椿の真下から白鯨より小さい白いシャチの様な海洋生物が椿を丸呑みにすると海中へと潜っていく
「しまった!椿が!!!」
「そう、簡単にはあげないの!!」
「やるわよ!!魚雷残ってるわよね!!」
海中ではイク達が白シャチを魚雷で撃ち抜こうとするが後ろから突然雷撃が命中し振り返ると
「なっ!何でちあれ!?」
「さ、鮫!?」
イク達後ろを振り返ると真っ白な鮫四体がエラの部分に魚雷発射管を付けた状態でイク達を狙い撃ちしてきていた
「グルルルル………」
「くっ!こいつらも深海生物って事!?」
「不味い!椿が!!!」
椿を丸呑みした白シャチは勢いよく沖合いに泳いでいきその方向から更に多くの白シャチや白鮫が並列航行しながらこちらに向かってきていた
「何あれ!?何体居るの!?」
「分からないけど…ヤバイよ!!!」
「グオォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
そんな状況で再び白鯨が海上に顔を出すとさっきより巨大な声で叫び出し水平線の奥に居る更に巨大な白鯨の上に乗っている一人の深海棲艦まで届く
「艦娘がいる?しかも椿ちゃんが倒れているから回収した?
カナ様が居ない?really?でもあの子達が嘘をつくとは思えないわ
となると、カナ様が負けた?まさか!有り得ない!!
嫌、今はCOOLdown…落ち着きましょう
………今私がやることは一つね!!!!」
深海棲艦が乗っている白鯨の背中を三回叩くとその巨体を動かし白鯨がその先に居る白鯨に指示を出す
「グオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
その声は水平線から聞こえその方向を向くと水平線の端に巨大な白鯨の影が見え始め冷や汗を掻き始める
「長門さん!!白海の本隊が来ます!!!!
しかも恐らく全勢力です!!!」
「何だと!?ヤバイ!!
あんなのが来たら我々は終わりだ!!
全艦隊!!負傷者を真ん中に輪陣形を取ってこの海域を脱出する!!
余力があるもの動けるものは白海の迎撃を!!」
「「「「「了解!!!!」」」」」
長門の指示に全員は動きだし全速力でドレス島から離れ本島に向かおうとすると
「グオォォォォォォォォォ!!!!」
白鯨が声を上げ水中に居た白鮫が声を聞き目を赤く染める
「ガァァァァァァ!!!!」
「不味い!!戦闘体制に入った!!!来るぞ!!!」
「走れ!走れ!!走れ!!!」
長門達が全速力で走り出すとそれを追い掛けるように白鯨が潜水を開始しドレス島の方角から四つの鮫の背びれに更に後ろに数十体程の背びれが見え始める
「帰るぞ!!我々は生きてこの海域から!!!!」
次回
逃げろ白き厄災から
椿を奪われ白海が迫る中連合艦隊達は全速力でドレス島から離れ本島を目指す
海を埋めつくす程の多くの海洋生物は容赦なく連合艦隊に襲い掛かる
だが、全員疲労し疲れも限界に達していた
災害であり厄災である章のラスボスになっている深海棲艦
果たして彼女達は無事にこの海域から逃げ延びることが出来るのか!
あ、E6輸送作戦やっっっっと終わりました……
いやー…辛かった……