「それで司令官、私が寝てる間に何かあったの?」
「まぁ色々とあったぞ、基本的にお前の看護を古鷹達に頼んでたからな」
佐渡達は間宮さんに頼んで各々病室にて朝食を取っていた
普通病室や病院では病院食に限定されるのだが叢雲達だけは特例で普通の食事が許可されている
「これは提督達にしか知られてない情報だが、ドレス島のデータベースを矢矧さん達が調べたところ向こうの大幅な戦力が分かったよ」
「どうなってたんデース?」
「……正直ヤバいな
聞いたとき寒気がしたよ」
「そんなになの?」
「……
それも四人」
「なっ!
深海棲艦を仕切る者達が居ると言うのか!?」
「あぁ、しかもそれが四方にいるらしい
『東方海域』
『北方海域』
『西方海域』
『南方海域』
この全てを仕切っている提督の存在が確認された
そして歴戦個体 南方棲戦姫が南方海域に潜みしかも提督の指揮下らしい」
「…………奴が南方海域に」
「だが、南方提督は今ハワイ島を拠点としておりそこにいるらしい
恐らく南方棲戦姫も同じだろう」
「……成る程、合点が行きました」
大井が一足先に食事を終えるとタブレットを取り出す
「どうした大井?」
「提督、私が昔木原の元に居たときの事を覚えてますか?」
「っ!?あ、あぁ…」
「当時私達は北方海域を突破しようとしました
ですが必ずと言っていいほどに戦艦クラスや空母達を大破させられてきました
盾になるはずの駆逐艦達を出し抜いて」
「まさかそれって……」
「はい、一度目は確かに盾になれたのですが二回目からは何故か盾になることを学習したのかわかりませんが、駆逐艦が盾になる前に戦艦達を大破させていたんです」
「……成る程、向こうに提督が居ればそれが出来るってわけか」
「間違いないかと」
佐渡はその話を聞くと深く溜め息を付く
「となるとこの話しは間違いないって訳か
マジかよ……敵側に指揮官の存在か………」
「で、司令官続きは?」
「あぁ、すまん
とりあえずその提督達はそれぞれ
東方提督、北方提督、西方提督、南方提督と名付けられ全ての海域への攻略がストップされてる
下手に奴等を刺激するわけにはいかないからな」
「懸命な判断だ、姫級すら従えるほどの指揮官か……」
「そして、世界会議が開かれて歴戦種の認識が変更された
お前達が戦った結果を全世界の首脳に見せたらしい」
「なっ!そんなことして大丈夫なのか!?」
「安心しろ、深海化の部分は編集した奴らしいぞ
それでだ、歴戦種に格付けがされた
前に戦った戦艦棲姫歴戦種は普通の歴戦とされ
飛行場姫と残り二体は別の名前に変更された」
「……どうなったデース?」
「飛行場姫『壊滅種』
歴戦の上のクラス体であり一人居るだけで国幾つかの戦力を誇り世界の全てを壊滅させるほどの力を持っているからこそその名が付いた
奴は歴戦種とはかけ離れすぎている」
「か、壊滅種………」
「それと今回の戦いをもって当時大本営を襲った残り二体
空母棲姫歴戦種と南方棲戦姫歴戦種が壊滅種に変更され無期限『連合艦隊のみ』での戦闘が許可されなくなった」
「………それって?」
「あぁ、全世界共通で奴等に手出しすることは禁止だ
奴等は…強すぎる
飛行場姫があんななのに、二体が同等と予想し更に加えて姫が何体か居たら敗けは確実だからな
下手をすれば艦隊が全て撃沈される可能性を考慮してだ」
「それも大元帥が?」
「らしい、これ以上戦力を失うわけにもいかないんだろ」
叢雲達は食べながらその話を聞いていると大井はお茶を飲み干すと溜め息をつく
「……折角、叢雲が歴戦…いえ、壊滅種の飛行場姫を倒したのにまだ終わらないんですね……
しかもあれがまだ二体」
「ま、奴が黒幕って訳でもないからな
………ただ、大元帥の話によると奴は『前より桁違いの実力を付けていた』らしいんだよな」
「うん?どういうことだ?アトミラール」
「いやな、大元帥の話によれば昔奴と対峙したことある提督が居たらしいんだがその時よりかなり強くなってた…………ん?」
佐渡はここで自分が言ってることに疑問を抱く
(………待てよ?何で大元帥が飛行場姫の強さを知ってるんだ?……海軍のデータベースも報告書もほとんどに目を通したのに……)
「他には無いの?」
「いんや、まだあるさ
とりあえず全て話していくか
お前達が飛行場姫を倒した事は、この戦争を
嫌、世界の全てを変えた
悪い方向にも、良い方向にもな」
佐渡はゴクンと飲み込むと全員に海軍で起きたこと、そして変化した世界状勢と認識を詳しく説明していく
次回
世界会議
東雲はある情報と映像を持ち内地で行われる世界会議に出席する
そしてこの戦争を加速させるため、終わらせるために世界に訴えかける
次回は佐渡達がお休みして東雲と世界海軍の話になります
デロイテルでねぇ!!!
叢雲&佐渡の過去編を書こうか悩んでますのでアンケート取らせて頂きます!!
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見たい!
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見たくないから続きはよ