艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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世界会議 二

「世界連合だと?」

 

 

「そうだ」

 

 

「おいおい、東雲

戦力ならお前の所だけで充分だろ?流石にうちらから使う必要なんて………」

 

 

「……いや、残念ながら必要だ

何せ今回飛行場姫を討伐した編成は俺が認めて送り出したのにも関わらず負けかけていた

それほどに奴等は強大な敵なんだよ

飛行場姫は陸上に特化した深海棲艦

これから我々が相手するのは海上に特化した深海棲艦達だ

だからこそ、今我々が一つになり戦わねば……この戦争は負ける」

 

 

東雲の言葉に全員が沈黙するがアメリカが笑い出す

 

 

「ハッハッハッ!それもそうか!!

確かにあんな化け物が居るんだ

我々も連合を組まないと不味いか……こっちにも色々あるが仕方ない」

 

 

アメリカが笑うとドイツがにこやかに笑う

 

 

「世界連合か、確かに悪くない」

 

 

「やるしかないか我々も争ってる場合ではないと言うことだな」

 

 

「今こそ一つとなり戦うしかないか」

 

 

「やってやろうじゃないか!!我々の国を!世界を守ろうではないか!!」

 

 

二人に続き各国から賛同する声が上がっていくと東雲は宣言する

 

 

「では!ここにいる者達は世界海軍連合に加入すると言うことで良いな!?」

 

 

「「「「おぉぉぉ!!!!」」」」

 

 

「…すまない、ここに集まってくれた世界各国の英雄達よ

私は弱い、君達の力を借りなくてはこの戦争に勝てない自分が悔しく思う、だがここで君達から連合に加入してくれたことを嬉しく思う!!

必ずや!!我々に!!この戦争に勝利を!!!」

 

 

「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」

 

 

「ではひとまず、今日の会議はここまでとしよう!!

明日から三日間これから世界各国での艦娘の認識や常識を伝えていき我々を一つにしていこう!!!

以上だ!!!解散!!!!」

 

 

こうして三日間東雲が主催した会議は閉幕し世界各国の認識と深海棲艦達の呼び名が決まっていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、時は現在に戻り東雲は一人ある集中治療室に居る男に会いに来ていた

 

 

「あっ…………提督……」

 

 

「…来てたのか矢矧、それと東雲で良い

どうせ誰も来ないからな」

 

 

矢矧は側にある花瓶の水を取りかえており男は寝息を立てながら寝ていた

 

 

「如月は?」

 

 

東雲が言うと首を横に振るうとそそくさとその場を後にしてしまう

そして東雲はゆっくりと近付くとベッドで治療を受け続けている如月の頭を優しく撫でる

 

 

「………如月聞いてくれ、世界海軍連合を作ったんだ

これで世界各国の深海棲艦に関する情報を共有できる

…これでお前を裏切った始原……ピースの目撃情報が手に入るかもしれない……

でもな…お前の知り合い、カナを殺してしまった…その贖罪はきちんと受ける

奴は、『昔から』ピースの側近であり盾だったからな……奴が情報を掴んでいると思ったんだ…

すまない……私はお前みたいに優しくないし周りをみることが出来ない」

 

 

東雲はそう言うとベッドに座り込みながら再び如月の頭を撫でる

 

 

「やはり俺だけでは大元帥が務まらん

お前が居ないと…駄目だとはな…笑えてくる

人は失ってから気付くと言うが本当だな

羽田にお前の代わりをやらせているがやはり駄目だな

アイツは権力やら俺の事を気にしすぎている

………大元帥に相応しいのは俺じゃないお前だよ

俺は器じゃない、だがお前が寝ている間は俺に任せてくれ

何とかして見せるさ、何とか…この戦争を終わらせてやる

四年前、あの時終わるはずだった戦争を必ずや!!」

 

 

そう言うと東雲は立ち上がりその病室を去っていくと途中矢矧とすれ違う

 

 

「東雲、あまり無茶をするな

貴方に倒れられたら我々も…海軍も困る」

 

 

「お前が言うな生真面目娘が、俺に指図する暇があったら休め」

 

 

「だが!貴方は今!!」

 

 

「指図するな!これは俺の復讐だ!!!!

俺達の友人を!!大切な如月を殺そうとしたな!!!

何が『東雲さんを愛してる』だ!!!許さねぇ!!アイツを!!誰よりも優しい如月を騙しやがって!!!!

絶対見つけ出してこの手で殺してやるんだよ!!!」

 

 

 

矢矧の心配を他所に東雲はズカズカと廊下を歩きながら歯軋りと共に呟く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ピース…必ず見つけ出してやる……俺達を裏切り如月に重症を負わせた代償は…大きいぞ!!!

お前が望んだ平和な世界とは嘘だったんだな!!!

この深海棲艦共が!!一体残らず絶滅させてやる!!!」

 

 

 

 




次回予告

訪問者

東雲が復讐に燃える中叢雲達はゆっくりとその傷を治していた
そんな中一人の訪問者が叢雲達の前に現れる

明けましておめでとうございます!!
今年も書いていきますがよろしくお願いいたします!!
因みに艦これからお年玉としてサラトガとロイテルさんが来てくれました!!!
やったぞ!!!










叢雲&佐渡の過去編を書こうか悩んでますのでアンケート取らせて頂きます!!

  • 見たい!
  • 見たくないから続きはよ

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