時間は再び巻き戻り矢矧達がドレス島での情報を掴み東雲に報告した後になる
「嘘でしょ……まだ海にこんなに姫級が……」
「し、しかも深海側に指揮官まで居るって……ヤバすぎでしょ……」
全員が唖然とする中矢矧は更に情報を得ようとパソコンを打っていると大淀も隣で同じ様に動き出す
「矢矧さん!ここにはまだ情報がありそうなんですか!?」
「あぁ!ここは飛行場姫の根城にして守っていた場所だ!
まだあるはずだ!!『霧の海域』に新たな深海棲艦の情報、他にも始原が居る場所等が詳しく分かるはず!!」
「分かりました!では私も手伝います!!
だからこの場所を探していたんですね!!こういうのに関しては私もやったことがありますから!!」
二人がパソコンのデータベースにアクセスし更なる情報を引き出そうとすると突然警報が鳴り出す
「なっ!」
「警報!?まさか、誰か接近して」
「違う!!これはまさか!ハッキング!?」
矢矧と大淀が操作していたパソコンが勝手に動き始め最初のデスクトップ画面に戻っていくと停止する
「く!まさかハッキングされてるなんて!!今すぐそれを直さないと」
『ザザ、それは不可能だよ、そのデータベースはもう僕が掌握した』
突然スピーカーから変成された声が聞こえると全員は周りを確認し警戒体制を取る
「誰!?どこから声を出してるの!?」
「大淀!大鳳!伊勢!辺りに誰か居る!?」
「居ません!少なくともこの施設には!!」
『居るわけないだろ、僕は別の場所からカナのデータベースにアクセスしてるんだからね』
良く見ると部屋の右端にスピーカーが付いており画面を見るとスパナの絵が映し出されていく
「……まさか、深海側の者なの?私達が来たことに気付くとはね……」
『うん?何言ってるんだい?君達の事はこの島に来たときからずっと監視カメラで見ていたよ』
「なっ!じゃあ何で今更私達の邪魔をするの!?」
『決まってるだろ?これ以上データベースを覗かれては困るからね
ロックを掛けさせて貰ったよ』
「……貴女は誰なの?」
スピーカーに向けて話しているとそこから溜め息が聞こえる
『はぁ、言うわけないだろ?ただでさえ、君達に情報の一つを教えてやったと言うのに』
「っ!!まさか、さっきのマップは!!」
『そうだよ、君達がカナを倒した報酬……いや、その実力、そして努力を讃えての物さ
別にそれすら分からなくさせてやっても構わなかったのに随分と欲が深いようだね君達は
良くもまぁ、僕の『友人』を殺ってくれたね』
その瞬間部屋の中にあった全てのパソコンに電源が入り何かをアップロードしていく
『でもまぁ、自己紹介は大切だって
良いだろうなら教えてあげるよ』
そしてアップロードが完了すると武器庫にある自立型艤装達と他の施設に管理されていた深海棲艦達が動き始めとその音と映像がデスクトップに映されていく
「ちょ!ちょっと!!何あれ!?」
「どうしたんですか!?」
「武器庫らしき場所から多くの艤装が動き出しています!!
しかも他の場所からは深海棲艦が動いています!!」
「なっ!それって!!!」
「コイツだ!!コイツがハッキングして自立型艤装と深海棲艦を操ってるんだ!!」
そして更に動き出した深海棲艦達と自立型艤装は部屋を出ると真っ直ぐに矢矧達が居る部屋に向かっていく
「ま、不味い!!その全てがこの部屋に向かってきている!!!」
「ヤバイ!コイツ!私達を袋叩きにするつもりだよ!!!」
周りが慌ててる中矢矧は落ち着きその声からの言葉を待っていると自己紹介を始める
『僕の名前は『ロキ』この島と深海棲艦達のネットワーク管理人にして責任者
『始原の左腕』と呼ばれた深海棲艦だ』
「…ロキ……!聞いたことある!お前は確か!!」
その瞬間廊下から破壊音が聞こえ大淀は慌てて廊下に出ると恥からト級が姿を見せこちらを確認すると吠える
「ガァァァ!!!」
「不味い!もうここまで!!伊勢さん!お願い出来ますか!?」
「了解だよ!!」
伊勢は慌てて主砲を展開するとト級目掛けて砲撃するとその音を聞き付けたのか深海棲艦達が矢矧達の部屋に全速力で向かいだす
「矢矧さん!逃げましょう!!我々だけではこの数を相手出来ない!!」
「待ってくれ!もう少しコイツと!!」
「矢矧!不味いよ!!自立型艤装も反対側から向かってきてるよ!!」
「くっ!!仕方無いか!!」
『ハハハ!早く逃げると良いよ!!
悪いけどこの島からは何もあげないよ!!
僕は人間と艦娘が大嫌いだからね!!』
矢矧が舌打ちをすると慌てて外に出た瞬間伊勢が砲撃を受けてしまう
「ぐぅ……こ、これ以上はヤバイね…ごめん矢矧……」
「仕方無い!全員ドレス島からは脱出するぞ!!!」
「これが、ドレス島で起きたことだ」
「……ロキ…始原の左腕………
何かとんでもねぇな…」
その話を聞いた佐渡は深く溜め息を付く
「恐らくそのロキは深海側でもかなり重要な立ち位置に居ると思われるんだ
それを探してほしい」
「と言われてもなぁ……どこにいるかは検討付くんですか?」
「……残念ながら全く調べる前に我々はあの島を追い出されてしまったからな」
「マジかぁ………うーん……」
「君の所に居る、エアと呼ばれる者は知ってそうか?」
佐渡は矢矧に言われると唸りながら考えてると
「分からない……ですね、アイツがどこまで深海棲艦に詳しいかは知らないですからね」
「そうか……なら希望は薄いか…」
佐渡に言われると矢矧は深い溜め息を付きながら落胆し再び空を見上げる
「にしても、何で小笠原に深海棲艦が居ると思ったんですか?」
「ん?あぁ、その話が途中だったな
実は小笠原の事なんだがな、初めて『姫が集結』し島を攻撃したのは」
その話に違和感を感じ佐渡は首を傾げながら聞き返す
「『姫が集結』した?どういうことです?」
「やはり聞いていないか
あの島が昔栄えており鎮守府としても優秀だったのは知ってるよな?」
「えぇ、それは聞きました
そう言えば、鎮守府と島が壊滅した理由は聞いていませんでしたね」
「そうだろうな、今でもあの島が何故狙われたのかも全く分からないらしいしな」
矢矧はそう言うとスマホからある情報をデータから取り出すとそれを佐渡に見せる
「えっと何々……『速報、小笠原島に姫が集結を確認
至急近辺の鎮守府は最強の戦力を持って小笠原へ向かわれたし』…
これは?」
「当時、海軍に速報として流れたニュース見たいな物だ
私達も小笠原に向かおうとしたがその道中、戦艦水鬼、中間棲姫、欧州棲姫、戦艦仏棲姫等の多くの姫に遮られたんだ
姫があそこまで集結し島を破壊するなんて事は今まで無くてな
我々も驚いたよ
結局我々は何も出来ずに島は焼け野原になってしまってな
小笠原鎮守府が深海棲艦の怒りを買ったのか、それともこれは我々への警告なのかは分からなかったけどな
だから何かは居ると思ったんだがやはりか」
「…………」
佐渡はここで初めて着任した時の事を思い出す
(確かに、可笑しいことだらけだったなあそこ
艦娘の白骨遺体、破壊された鎮守府、街すらも焦土に変えた爆撃、まるで島全てを破壊する為に行われた殺戮……エアがそれを許すとは思えない)
そして一つの言葉を思いだす
『ここの後任者にこれを託す
君の好きにするがいい
殺すも生かすも君が選べ』
(………あれは何だったんだ?鍵は確かに持ってはいるが小笠原に何があるんだ?)
佐渡が黙り混んでいると矢矧から背中を叩かれビクンと震える
「大丈夫か?佐渡提督?」
「え!あ、あぁ!大丈夫ですよ!
じゃあちょっとこちらでも探してみますね!!」
「あ、あぁ…すまない
それとこの話は大元帥には内密にな」
「そう言えば、何でです?
大元帥に隠れて俺に依頼だなんて?」
「…………」
佐渡の質問に矢矧は黙りながらある写真を見せると佐渡は目を丸くしながら驚く
「っ!?こ、これって!!!」
「あぁ、
私が仲違いしたのはその二人なんだ」
「な、何で始原達と!?」
「それは言えん、だがこれで分かるだろ
我々は一度始原と会い、『ある取引』をした
だがそれは決裂し東雲さんは深海棲艦を根絶やしにするつもりなんだ………
私はそれを止めたい」
矢矧の悲しそうな表情に佐渡はそれ以上の詮索が出来ずに思いを押し殺していると矢矧が頭を下げる
「私は……
だが!それでも私はもう一度始原と話をしたいんだ!!我々が何をしたのか聞きたい!真実を知りたいんだ!!
今、東雲さんに始原を見付けさせるわけにはいかない!!あの人は今復讐に燃え!始原を殺そうとしている!!
だから!頼む佐渡提督!!始原を見付けて欲しい!!
少しでも良い!彼女に近付きたいんだ!!
恐らくロキは彼女の居場所を知っている!!だから!!!」
矢矧の必死な頼みに佐渡は矢矧の肩を叩くと笑みを浮かべる
「分かりましたよ、任せてください
全力を尽くしてロキを見つけ出して見せます」
「………本当か?私達は君を…」
「本当ですよ、まぁ秘密裏ですから進捗もほとんどないかもしれませんが何とかして見せます」
佐渡の言葉に矢矧は涙を浮かべながら佐渡の手を取る
「……すまない……佐渡提督…本当にすまない……」
「ちょっと矢矧さん!?ま、まだ早いですよ!!
その涙は分かったときに始原さんに対して流してくださいよ!!」
「……ふふ…すまない……成る程な…東雲さんが貴方に固執する理由が分かった気がするよ……
では、すまない佐渡提督頼んだぞ」
「はい、任せてください!」
佐渡と矢矧は笑みを浮かべながら手を取ると二人で屋上を後にしようとする
目の前を歩く矢矧の背中を見ながら佐渡は心の中で矛盾に気付く
(……変だな、エアは始原は死んだって言ってたなのにこの人達は始原を追っている…逃げていると思ってる
…確かに深海側と連絡が取れなくなったなら分かる…だが、何でだ?まるで何かに操られたみたいにいきなり連絡が取れなくなるなんて…あるのか?)
その疑問を頭の中で巡らせながら佐渡達の一日は過ぎていく
それと同じ時刻、一人の艦娘が大元帥である東雲の部屋にてある命令を受けようとしていた
「お前、本気か?」
「えぇ、貴方達の恩義は忘れてません
ですが行きたいんです、駄目ですか?」
「……お前を助けたのは如月だ、俺に決定権はねぇ」
「でも私も『ある欠陥』を抱えてるし条件は満たしてますよね?」
「………はぁ、仕方無い
奴等には『特別報酬艦』として譲渡してやるか
良いだろう、お前の小笠原流しを許可してやる」
「ありがとうございます、東雲さん」
その艦娘は笑みを浮かべながら敬礼をする
その日の夜中ある姫級がドレス島海域にて滞在していた
「どう?お前達、カナ様は見付かった?」
「グオぉ……」
「キュイ…」
「ガルゥ…」
「居ないか……可笑しいわね…ここに撃沈したってロキから連絡があったのに……
カナ様の命令で椿はハワイ島に送り届けたし、後はカナ様の御遺体を確認しないといけないのに……」
「ガァァァ!!」
「どうかしたの?」
そんな中海中から一体の白鮫が出てくると何かを咥えており深海棲艦が近寄る
「あら!それはカナ様のアブソリュート!!!
カナ様を見付けたの!?」
「ガァ……」
だが、白鮫は首を横に振るい深海棲艦は落胆してしまう
「うーん……どこに消えてしまったのですか……カナ様……」
そしてここは再び場所が変わり深夜何体かの深海駆逐艦が海中から浮上すると一人の女性を背中に乗せながら輪陣形を取りある島を目指していた
次回
拾う命
新たな敵ロキの情報を知り得た佐渡は一度小笠原に戻りエア達の様子を確認しにいく
かなり真実に近づいた感じがありますがまだまだです!!
実は話のストックはかなりあるのですがやろうかは決めてません()
実質イベント終わったから冬イベントに備えて資材を集めなくては……
叢雲&佐渡の過去編を書こうか悩んでますのでアンケート取らせて頂きます!!
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見たい!
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見たくないから続きはよ