艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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切迫 二

佐渡がしばらくボートを走らせ望遠鏡で辺りを探索していると本島側から艦娘の砲撃音が聞こえそちら側にボートを向ける

 

 

「あっちか!!間に合ってくれよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは小笠原と本島の中心に位置する海域にて最も深海棲艦と遭遇する可能性が高い海

 

通称深海境海(ボーダー) 

 

小笠原を取り巻く円形状の海域にして大抵はソラ達の深海艦隊が守護しているがたまにはぐれ深海艦隊達がここを通るため流されてくる艦娘は必ずここで深海艦隊と衝突する

高い索敵能力が無い限りここを無事に突破することは出来ない

そして流されてきた一人の艦娘はここで深海艦隊と対峙していた

 

 

「くっ、やっぱりあの島に単独で行くのは危険ってことね………でも悪いわね通してもらうわ!!!」

 

 

一人の艦娘に対し深海艦隊は駆逐イ級三体、重巡リ級二体、旗艦戦艦タ級一体と言う編成

戦闘馴れをしていないのかそれとも艦娘を舐めているのか砲撃を良く外していた

 

 

「…でもまだ当たり見たいね…話によるとここに出る深海棲艦ってかなり練度が高くって普通の艦隊じゃないと通れないって聞いたんだけど……この艦隊なら何とか……」

 

 

と油断していると突然その艦娘の足下が爆発し吹き飛ばされる

 

 

「なっ!何!雷撃!?

で、でも駆逐艦や重巡は……まさか!?」

 

 

艦娘が足下を確認すると海中に六体の潜水艦がうっすらと映っており背筋を凍らせる

 

 

「嘘でしょ!もしかして援軍!?

ヤバいこれは想像以上にヤバい!!」

 

 

その姿を見たタ級は笑みを浮かべると他の艦隊に指示を出し一気に艦娘を追い詰めようとするが

 

 

「でも、まだ予想通りね!!」

 

 

艦娘は爆雷を取り出すとソナーを使い潜水艦を爆撃するとタ級は驚きその瞬間一気に小笠原へと走りだす

 

 

「正直撹乱用に持って来たんだけど役にたったわね……さて、こっからは撤退戦ね!

あのタ級が呼び寄せたとするとここでの持久戦は不利!

今のうちに」

 

 

だが次の瞬間突然艦娘の左足を何者かが撃ち抜き艦娘は海上に倒れてしまう

 

 

「っつぅ!な、…一体誰…まさか!」

 

 

艦娘が振り向くとタ級が笑みを浮かべながら主砲を向けており白煙が上がっていた

 

 

「まさか…撃ち抜いたの?私の足を…正確に…!

これを隠してたのねコイツ!!」

 

 

そしてその瞬間タ級が深海棲艦に指示を出しイ級とリ級が全速力で艦娘目掛けて走ってくる

 

 

「ヤバ、流石にこの状況は予想外!!!」

 

 

艦娘が動けずに居ると重巡リ級が主砲を構え思わず目を瞑ると

 

 

「はいはい!そこまでにしてもらおうかな諸君!!」

 

 

その瞬間突然の爆音と共に艦娘の身体に熱風が撫でる

 

 

「………え?」

 

 

「全く無謀な艦娘だなおい!これがバレたら俺怒られるんだからな!!」

 

 

慌てて目を開けると小笠原方面からボートが近付いてきておりその上には一人の男が乗っていた

 

 

「どこのどいつだ!うちに来ようとしてる…馬鹿な奴……は……え?…あ、あれ?夕張ちゃん?」

 

 

「さ、佐渡提督!!もしかして迎えに」

 

 

「あーごめん、話してる余裕無さそうなんだ

話しは後でじっくり聞かせてもらうから逃げるよ!!」

 

 

「え?」

 

 

爆煙が晴れていくと深海棲艦達は怒っており佐渡はボートを深海棲艦達へと向けて走り出す

 

 

「佐渡提督!!」

 

 

「夕張ちゃんが流された艦娘かは後で知るとして!!この距離なら小笠原が近い!!

今すぐ向かって!!」

 

 

「で」

 

 

「急げ!!俺は囮位しか役に立たない!!!」

 

 

「りょ、了解!!」

 

 

夕張が全速力を出し小笠原に向かっていくのに対し佐渡はボートを走らせると突然ボートを反転させロケットランチャーを構えると突っ込んできている駆逐艦達に向けて放ち正確に命中し爆煙に包まれる

 

 

「さてと、逃げるとしますか!!

コイツは……弾切れか

次はコイツらかな!!」

 

 

ボートを再びオートにすると小笠原へ向け走り出す

その後ろを駆逐艦達が追いかけてきており佐渡は大量の手榴弾を取り出すと安全ピンを全て抜きとり再び後ろに投げていく

 

 

「ちょ!佐渡提督なんでそんなに持ってるのさ!?」

 

 

「自己防衛用に決まってるっしょ!!」

 

 

そして爆煙を突き抜け深海棲艦達が再び佐渡達に近付くが再び手榴弾の爆発に巻き込まれ進めなくなる

 

 

「凄い……人間でここまで深海棲艦を動けなくするなんて……やっぱり佐渡提督って普通じゃない…」

 

 

「さてと、恐らくそろそろ爆弾には馴れてきたかなぁ!!

それならこいつを御見舞いしてやろうかねぇ!」

 

 

佐渡は次にソラ達に使っていた閃光手榴弾を取り出すと夕張に警告を出す

 

 

「夕張ちゃん!!合図したら目を閉じて耳を塞いでね!!!」

 

 

「え、あ、はい!!」

 

 

爆煙が晴れていくと佐渡達へと向かってきており佐渡はタイミングを見計らう

(まだだ……もう少し…さぁ…俺を狙ってこい!!)

そして駆逐艦達が怒り狂い主砲で佐渡のボートを撃ち抜こうとした瞬間安全ピンを抜き取る

 

 

「今!!!」

 

 

「は、はい!!!」

 

 

佐渡の合図に夕張は耳と目を塞ぐと閃光手榴弾を投げつけそれに応じたリ級がそれを撃ち抜こうとした瞬間

目映い光と甲高い音が辺りに響き渡り佐渡はサングラスと耳を塞ぎ笑みを浮かべ駆逐艦達は突然の音に驚き大混乱に陥る

 

 

「やっぱり臆病な駆逐艦には効くようだな

それに人形の重巡もどうやらこの音と光には馴れてないと見た

予測は当たったな」

 

 

佐渡はそう呟くと後ろを向き夕張と共にその海域を後にしようとするがいきなり砲撃音が聞こえ佐渡のすぐそばを撃ち抜く

 

 

「なっ!あの光と音に動じてないのか!?」

 

 

「まさか、あの戦艦タ級!?」

 

 

一人駆逐艦達を置いて深海棲艦が佐渡達へと突っ込んできており夕張が主砲を構える

 

 

「戦艦タ級!コイツ、まさか少し戦いに馴れてやがるな!!

チッ!夕張ちゃんちょっと手伝って!!」

 

 

「了解!!」

 

 

と共闘しようとするがそれよりも早くタ級は佐渡のボートを撃ち抜き投げ出されそうになる

 

 

「くっ!」

 

 

「佐渡提督!!このぉ!!」

 

 

ボートが撃ち抜かれその反撃にと夕張が主砲を放つがタ級はそれを意図も容易く交わし夕張を撃ち抜く

 

 

「キャアァァァァァ!!」

 

 

「夕張ちゃん!チッ!こいつ!!」

 

 

佐渡は閃光手榴弾を再び投げ付けるがタ級はその手榴弾を爆発するよりも先に掴み海中へと沈めると海中で爆発し佐渡へ再び主砲を撃ってくる

 

 

「まさかコイツ後ろで俺達の事をずっと見てたのか!!

エアの配下では無さそうだし他の姫の配下か何かか畜生!!

不味い手立てがない!!こうなったら!!」

 

 

このタ級に勝ち目が無いと感じた佐渡はボートの向きを再び変えようとするがそれを夕張に止められる

 

 

「ま、待って!佐渡提督何するつもり!?」

 

 

「決まってるだろ!このボートぶつけて少しだけで時間を稼ぐ!!」

 

 

「駄目!そんなことしたら!!!」

 

 

「なぁに!君達と違って俺は海では死にはしない!!それよりも鎮守府に行ってくれ!

ちょっとめんどくさいのが居るけど君の味方だ!!」

 

 

「駄目だってば!!そんなことさせるために私は来たんじゃ!!!」

 

 

二人が言い争ってる中タ級は笑みを浮かべると全砲門を佐渡達に集中させ砲撃を撃とうとする

 

 

「不味い!夕張ちゃん離れて!!!」

 

 

「駄目!佐渡提督は私が守るんだから!!

絶対に!『もう分からないうちに失わないんだから』!!!」

 

 

ボートを守るようにタ級の砲撃をその身で受けようとしており佐渡は慌てて夕張を剥がそうとするが艤装を付けている夕張は動かせずタ級は砲撃をしようとする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「3……2……1……着弾!!」

 

 

だがその瞬間タ級が何者かの砲撃を受け突然後ろへと倒れる

 

 

 

「………え?」

 

 

「………へ?な、何で?」

 

 

「も、もしかして夕張ちゃん?」

 

 

「ち、違うよ!?私こんなに高い火力持ってないもん!

さっきの火力は戦艦クラスの物だよ!!」

 

 

(戦艦…?この辺りに艦娘は居ないし今の砲撃は空から…まさか…でもカナは艤装を持ってないはず……)

 

 

『佐渡!佐渡聞こえるか!?』

 

 

佐渡が疑問に思っているとボートの無線が突然声が聞こえ慌てて無線機を取る

 

 

「お、親方!?いきなりどうしたの!!」

 

 

『まだ無事の様だな!良し、それなら後ろを振り返らず真っ直ぐここまで全速力で走れ!!!

喜べよ!今、カナとエアがお前達を助けてくれている!!』

 

 

「は?それってどういう…」

 

 

親方の言っている意味が分からずに居ると次はエアの怒声が聞こえてくる

 

 

『良いからそこの緑髪の艦娘を連れて帰ってこいって言ってるのよお馬鹿!!!

こっちだって時間が無いんだから!!!』

 

 

「はぁ!?お、お前まさか俺達が!!」

 

 

『そのまさかよ!!今あんた達を目視(・・)してるのよ!!さぁ早く戻ってきなさいお馬鹿!!』

 

 

そう叫ぶエアは長門の姿に擬態しており艤装を付けているもののその艤装は大きく変容しており主砲が二本だけであり深海艤装に歪になっており少しばかり黒煙が上がっている

そしてその後ろではカナがエアの腹部に両爪を突き刺し両目を閉じ集中しながら息を上げていた

 

 

「はぁ……はぁ…残り五分が限界…早く…して…!

艤装も…はぁ……あんまりもたない!!」

 

 

 

 

 

 





次回

与えられたもう一つの力

危機的状況をエアとカナに救われる
だが遠距離砲撃が出来るのはカナだけの筈なのに何故かエアがその力を使えている
それはカナがある深海棲艦に教わっていた秘められた力であった

再びお久しぶりです!!
リアルが忙しくて全く書けませんでしたすいません!!!



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