でも楽しいですなぁ
「あ、悪い大和(やまと)ちょっと知り合いが居たもんだからさ」
「知り合いって……あ、佐渡提督!!こんにちは!!」
大和と呼ばれた女性兼艦娘は佐渡を見た瞬間肩で息をしながらお辞儀する
「こんにちは大和さん
本日もお綺麗ですね」
「あ、ありがとうございます…」
佐渡が微笑みながら言うと、大和は頬を赤らめ俯いてしまう
大和
正式名 大和型 一番艦戦艦
横須賀鎮守府所属、猿橋の秘書艦を勤めている
現在、この海軍に所属する艦娘の中で最大の火力を誇り、日本海軍の誇りとされる女性
他の戦艦艦娘達の中でも郡を抜いた防御力、持久力を持つ彼女、だが今は諸事情により戦線から離脱している
見た目も美しく、正に大和撫子の様なお方だ
「おいおい、天才様?うちの大和をナンパしないでくれるかな?」
「まさか、私が中佐様の艦娘をナンパなんて……」
「その口調辞めてくれ気持ち悪い」
「……いや、酷くない?てかここ大本営なんだからこれぐらいしとかないと駄目じゃない?」
実は、この猿橋と佐渡は歴戦ル級戦の時に出会いそれから話をしていて気が合い、今は良い友人として付き合っている
だが、友人としても電話で話したりで共に出掛けたりは出来ていない
「そうそう、そんな感じなのがお前だよ」
猿橋は、佐渡の肩を叩くと歩いていくとその後を追い掛けるように佐渡は叢雲と共に着付いていく
「聞いたか、今回の話?」
「いえ?何の緊急召集何ですか?」
「やっぱりそっちには回ってないのか……
どうやらヤバいのが出たって話だぜ?」
「ヤバいの?いったいどんな?」
「ま、それは元帥が説明してくれるさ」
猿橋は、会議室の扉を開けるとそこにはそれぞれ席に座っている五人の提督がいた
今回集められたのは
佐世保鎮守府提督
佐伯鎮守府女提督
舞鶴鎮守府提督
呉鎮守府提督
大奏鎮守府
横須賀鎮守府提督
小笠原鎮守府提督
の七つの鎮守府の提督達が、それぞれの席に座り元帥の到着を待っていた
それぞれ、自分の秘書艦を後ろに立たせ、佐渡も自分の席に座る
「やっほー、佐渡提督」
後ろから声がして振り替えるとそこには、佐伯鎮守府所属の北上が立っておりこちらに向かい手をひらひらとさせている
と言うことは、当然隣には女提督がおり顔を見るとこちらに軽く頭を下げる
「あら?北上さん久しぶり。元気?」
「お、雷撃姫様~元気元気~
大井っちはどう?」
その言葉に、叢雲はイラッとはするが北上なら良いやと思い雑談を始めていた
「お久しぶりです、葛城(かつらぎ)大尉」
「えぇ、お久しぶりですね佐渡少尉
ちょっと長話をしたいから後で後ろの叢雲と一緒に話しましょ?」
「はい、分かりました」
そう言うと同時に、扉が開き元帥と大淀が書類を片手に入ってくる
会議室の真ん中に立つと、大淀に指示をして会議室を暗くする