そして少しだけ時は流れここは居間に戻ってきているのだがそこに居合わせたソラの艦隊に所属している四人が愕然と口を開けたまま佐渡を見ていた
「……ネェ、アルファ?私ハ夢デモ見テルノカナ?」
「……………違ウト信ジタイ」
「ハワワ………コンナ姫様……見タコトナイ……」
「………ポカーン……」
それもそのはず何故なら
「ちょっとー……いい加減借りを返させなさいよー……」
「いや、あのな?俺はそう言うのいらないし、とりあえず胸を押し付けるの辞めてくれますかね?」
「あーらー?それとも直接触った方が」
「辞めろ!!!金剛達のおかげで少しは引っ付かれてるの馴れたけど!!ここまでじゃねぇ!!!」
相変わらずカナによる猛攻?は続いており脱力した状態で佐渡の背中に胸を預け身体中を弄っていた
「たーしーかー?男ってここに……」
「だぁぁぁぁ!!!どこ触ろうとしてるんだお前は!?」
「◯◯◯」
「言わなくて良いわ!!このアホンダラ!!!」
一応、敵同士であり仮にも最強の一角であるカナが佐渡に背中から甘えてる?様に端からは見えており四人はあぜんとしていた
すると居間の扉が開き一人の深海棲艦が入ってくる
「はぁ……疲れました……まさか艤装が損傷してるとは…親方様にまたご迷惑を…」
「お、ソラさんお帰り」
「お帰りー……ソラー…あんた達はもう少し艤装を上手く使ったら?」
「そうですね…私もカナ様見たいに…う…ま………く………?」
居間に入ってきており現状を見たソラは目をぱちくりとさせ目を擦る
「…………………????
私は……疲れてるのでしょうか?
…………うーん?」
そして居間のドアを締め再び開けカナと佐渡を見ると目をゴシゴシと擦る
「…………………最近、忙しくも無かったはず
疲れもそんなに無いはず………確かに最近佐渡様のお料理は食べてないはありますが…………うーん幻覚を見るほどとは……一度寝てきた方が……」
「現実よソラ」
ソラが混乱している後ろからエアが現れ頭をコツンと叩きコタツに入っていくとしばらくソラは膠着した後
「……………佐渡様、貴方様は世界一の本物の女タラシなのですか?」
「違う!!断じて違うよソラさんんんん!!!」
「嫌だって!!可笑しいですよ!?
本来!始原様以外に懐く事がなく!誇り高く!深海棲艦でも最強であり!災厄と呼ばれる類いのEliteクラスの姫に!!!
しかもしかも!!よりによってその真面目で厳格な性格のカナ様に!!!後ろから抱き締められてる何て!!!
有り得ない!!えぇ!有り得ませんよぉ!!!」
「わーお、あのソラさんがそこまで言うってねぇ……」
「そりゃそうよ、私達Eliteクラスは本来人間や他の生物より遥かに強い実力を持ってる
それこそ一騎当千と呼ぶほど
ぶっちゃけ他の姫達が
特にカナは誰にも始原以外に従うなんて有り得ないほどの真面目な性格だからねぇ」
「………うん、このソラさんの反応とエアの話で再確認するけどやっぱりお前達ってとんでもないんだね」
佐渡は改めて今背中に寄っ掛かってるカナとエアを認識するが態度を変えようとは思っておらず背中に居るカナにポテチを渡していく
「と言うかー……いい加減借り返させろ~……
でもやっぱり動きたくない~………佐渡ー……勝手に触って~……」
「何度も言わすな!触らないっての!!」
「もう~……仕方無いわね~……」
すると佐渡の背中からゴソゴソと音が聞こえるとα達とソラが目を丸くしながら持っているものを落としエアが「あー……」と言いながら呆れた目線を佐渡に送る
「……?何だよお前達俺の顔に…」
「よっこいしょ……ちょっと寒いけどー……これならどうかしら?」
「っ!?ちょ!こ、この感覚!?」
佐渡は背中に伝わる熱と柔らかさに身体を震わせ恐る恐る後ろを振り返ろうとするが
「駄目佐渡様!!振リ向イタラアウト!!」
「チョチョ!コレ不味イ!」
「ヒャアァァ……」
「……ワーオ…凄イ」
「ちょ!ちょっとカナ様!!それは流石に!!」
「やるわねあんた、そこまで普通やる?」
「やるわよー……ふふふ、これでどうー?……人間の男……私の
そう、カナは自らの服を脱いで裸の状態で佐渡の背中に抱き付いており佐渡は冷や汗を掻いていた
「……ほ、ほう?……そこまでするの…?いや……阿野ですね……?カナさんや?……辞めようぜ?こういうの……と言うかこんな知識どこから?」
「ロキって……貴方知ってるわよね……
ソイツは博識…でね……男はこれで喜ぶって……聞いてね?……どう?……襲いたくなった……?」
「ぐぬぬぬぬ……これ…かなりキツイ…こうなったら!!!」
すると佐渡はテーブルに思い切り頭をぶつけ
「そ、ソラさんんん!!頼む!カナさんを剥がしてくれませんかねぇ!?
俺!眼を閉じてるから!!潰してでも閉じてるから!!」
「え、あ、その」
「早くしてぇ!!!俺も男だから辛いのぉぉぉ!」
「は、はい!!!」
佐渡の必死さにソラが動きだしカナに近寄ろうとすると
「ソラ、私の邪魔をするつもり?」
「え、で、ですが……」
カナは佐渡に抱き付いたまま近づいてくるソラを睨み付けると動けなくなる
「そこにお座り、死にたくはないでしょ?」
「う、……ですが…佐渡様は我々の…!!!」
カナの威圧に負けないように頑張って動こうとするが
「座れ」
「……はい」
「ソラさんんんんんんん!!!!!」
頑張りはしたがやはりカナの威圧に負けてしまい静かに正座をし大人しくなってしまう
「こ、こうなったら奥の手……!!エア!!頼む!!!カナを剥がしてくれ!!」
「えー嫌よ、その状態のあんた見るの楽しいし?
あ、こっち向いて写真撮って後で大井達に見せるから」
「お前は鬼か!?」
「私は姫よ?」
「そうじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!お願いですから!!後生ですから!!助けてくれませんかねぇ!?」
「
「わ、分かった!今度好きなだけアイス買ってやるから!!!」
「………はぁ、仕方ないわねぇ」
エアは重い腰を上げると背中に張り付いているカナを剥がすと佐渡は安堵の溜め息をつく
「た、助かった……」
「エーアー!はーなーせー!!」
「はいはい、私の前でそう言うの辞めてよね
にしてもあんたも男なのね一応、服は着せたから振り向いたらどう?」
「あぁ、全くお前は」
と佐渡が言いながら振り返ろうとすると居間の扉が開き何かが佐渡の顔目掛けて飛んでくる
「ワン!!!!」
「うわっぷ!!イ、イーちゃん!?
ちょ、いきなり顔に張り付かないで!!」
振り返る寸前でイーちゃんが顔に張り付きカナ達が見えなくなり引き剥がそうとするが
「佐渡様!イーちゃんは貴方助けているんです!!
カナ様はまだ服を着ていません!!」
「は、はぁ!?おいごらエア!!!」
「ソーラー?言っちゃ駄目でしょー全く」
「お前このやろう!!後で覚えとけよなこのやろう……それとイーちゃんグッジョブ!!!」
「ワン!」
顔に張り付いているイーちゃんを下ろし前を向くと
「ウゥゥゥゥ……」
「……へぇ?私に楯突くんだ…?イ級風情が……」
カナに対し威嚇しておりカナもイーちゃんを睨み付ける
「……貴女、ただのイ級では……無さそうね
成る程私の威圧に全く動じない訳ね
…
「ワン!ワン!!」
「喧嘩は辞めろよ?お前達が本気になったら鎮守府失くなっちゃうんだけど?」
「え?私見てみたいんだけど?」
「お前は黙ってろ!!!」
止める佐渡に対しエアは半笑いしながらからかっておりカナをマークしたイーちゃんは全く視線を反らそうとしない
「……ふーん……?でも貴女がその男を庇う理由が見当たらないわね……?」
「ワン!ワンワン!」
「…………へぇ、認めてるんだその男を
……それは貴女はやはりそうなっちゃうの?」
カナの問い掛けにイーちゃんは首を横に振るうと嬉しそうに吠える
「ワン!ワンワン!!」
「………嘘よ、私は騙されないんだから絶対に」
「何話してるんだよ二人とも」
「あんたは黙ってなさい佐渡」
二人はお互い睨み合っているとカナが溜め息を付く
「分かった、分かったわよー……もうここまで露骨なのは善処するって……私も疲れたし~……」
「ワン!」
「………まさか、イーちゃんが説得してくれるとはな…」
「凄いわね本当にこの娘」
どうやらイーちゃんが説得してくれたらしくカナはゴソゴソと服を再び着ると佐渡の背中に張り付く
「………おい待て何でまた張り付いてるんだよ?」
「だってー……暖かいんだもんー……
佐渡ー…お菓子ー……」
「このやろう……はぁ、ほらよ」
「わーいー………」
佐渡は深く溜め息を付くと佐渡の膝にイーちゃんが登り丸まりながらコタツに入る
次回
ひとまず、イーちゃんのおかげさまでカナによる猛攻が止み一つだけ気になることに手を出せるようになった佐渡
そう、もう一人流されてきた少女
ここで、一旦区切りまして次回から夕張の攻略編です!
え?夕張何の問題も無いじゃんと思ってます?
……実は既にフラグとしてはカナ戦の時に出してるんですよね!